水戸の旅2nd その３

「あのガマ、ちょっと癒し系かも…」

予選は全て終了。ステージ上ではガマ油の実演販売（パフォーマンス）が演じられている。

威勢のよい掛け声。集まる人だかり。

その様子を呆然と見つめる、がわっち（予選敗退）・・・

「ガマ油…心のキズにも効くだろうか…」

―――いかん、いつまで落ち込んでいるんだ！！

早食いで結果は出せなかった、しかし。

ここには素晴らしいものが、まだイッパイあるじゃないか！！

よく目を凝らせ！そして立ち上がるんだ、がわっち！！


そんなわけで、



出店で納豆てんぷらを買ってきました。

かきあげチックな納豆てんぷら。アツアツのつゆがかかっており、身も心も温まる、味わい深い一品だった。

他に納豆コロッケなどにも手を出し、何とか立ち直ることに成功。

よし、早食い決勝、見届ける！！




午後。決勝戦の幕が上がった。集いし１０名の兵達。

まさかここで、驚くべき新ルールが告げられることになろうとは、誰が予想しただろうか―――


実行委員：

「決勝戦の納豆の量について・・・」

「前回まではわらつと納豆３本*でしたが・・・」
（参考：わらつと納豆１本＝パック納豆の1.4倍）

「もっと沢山水戸の納豆を食べたい、という要望がありましたので・・・」



「わらつと納豆５本に変更しました！」


どこからそんな要望が！？


そして、参加者の前に運ばれる、わらつと納豆５本分の納豆。

会場が一気にザワつく。

「ちょっと…何アレ…」

「あの量…まさか全部…」

「マディかよ…（がわっち）」

決勝進出者らの顔にも、動揺の色が隠せない様子だ。

とりあえず納豆をかき混ぜる決勝進出者たち。



今何か、器から重い塊が見えた気がするんですけど…

カメラ、ズーム・イン。





！！！！！！！

遂にここまで…！

確かに、世界大会決勝に相応しい量といえよう…しかし、コレ全部食うのか。。

会場全体が呆気にとられている中、決勝一組目がスタートした。

いくら何でもこの量は早々食べきれないだろう。

そう、がわっちは高をくくっていた。

しかし、流石決勝に勝ち上がってきたツワモノたち。

瞬く間に納豆は口の中に吸い込まれ、あっけなく最初の完食者が現れた。

ウン、やっぱり・・・

がわっちは・・・

完全にアウェイでした。


こうして大会は終了し、自分の身の程と千波湖の読み方を学んだがわっち。

参加賞のわらつと納豆他が入った袋をぶら下げ、水戸の街へと繰り出していったのだった。


水戸の旅2nd　その４（最終回）へ続く。