神奈川県庁合唱団

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良寛相聞を歌うために5

2011-11-05 13:22:45 | 曲解説
今回は2曲目 ”手まり”について
この曲は、良寛の最も有名な歌の一つです。
良寛の特徴である、類型歌もたくさんあります。
また、この曲だけは、ほかの4曲と違い相聞歌では、ありません。
とても和調でメロディ、言葉がきれいで、我が家ではもののけ姫の歌と言われてます。
こんなに美しい歌を書いた良寛について少し説明したいと思います。
良寛は新潟県出雲崎の旧家橘屋の長男として生まれました。父の伊南は風流人で、家業に力を注がず、一家は衰えていきます。
家業に力を注がずというより、商売で敗れ、歌に逃避していたのではないかと思います。
橘屋があるのは出雲崎で、ライバルの京屋は尼瀬にあり、佐渡渡航には尼瀬のほうが有利だったのです。
そんななかで良寛は18歳で名主見習いをさせられます。
しかし、彼には調整能力がなくすぐにいきづまります。
代官と農民のいさかいの調停のときに、お互いの意見をそのまま伝えて、争いを収めるどころか油を注いでしまったこともあるそうです。
そして、良寛は出家します。
その理由は諸説ありますが、「一夕友達と一緒に青楼に登り、痛快な馬鹿遊びをして大金を立ちどこりに投資し、しかも何の悔恨の色もなく帰途寺門に走って剃髪することになったのだということである。」(相馬御風「大愚良寛」)というのが、練責の好みです。
まだ、若い良寛が自分の力のなさを思い知らされ現実逃避したのではないかと思います。
出家後については次に続きます


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