神奈川県庁合唱団

横浜で活動している、神奈川県庁合唱団の練習報告、活動予定、団員募集。ミュージカルから合唱組曲まで幅広く

良寛相聞を歌うために7

2011-11-14 02:00:22 | 曲解説
県庁合唱団の演奏会もいよいよ来週の火曜日にせまりました。
いままで、練習の中で話したことを整理する意味もこめて書いてきましたが、それもあと少しです。
さて、手まり ですが、きれいなメロディ、きれいな詩というだけで歌ってしまってはいけないと思ってます。良寛は深い苦悩を背負って生きていました。また、この時代は大きな地震があったり、飢饉があったりかなり厳しい時代でした。また、この地方は貧しい地域で、子供が売られていくのが当たり前だったようです。良寛が遊んでいた子達も、次の日は売られていなくなってしまうかもしれないのです。病気、事故、飢餓などで死んでしまう子もたくさんいたことでしょう。冬の間山の中にこもっている間、子供たちがどうしているか心配だったでしょう。
「われもまじりて」というところがテンポが速くなりますが、冬が終わって一刻も早く子供たちの姿を見て、そこに加わりたいという、気持ちを表現できたらと思います。
良寛が美しい言葉にこだわったのは、自分の思うようにならない実世界の厳しい現実を踏まえたうえで、歌の世界は自分の理想の美しい世界を実現したかったのかとも思います。
くどくなりますが、表面上のきれいさだけが良寛ではないということです。


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