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ヤマハ XJ750E2 キャブレターオーバーホール

2012年05月04日 | キャブレター修理&探求

以前に依頼があったオーバーホール作業。
これまた日立製キャブレターのオーバーホールです。
普段から沢山のキャブレターの修理を行なっているのですが、その全てをこのブログで紹介している訳ではなく、何故か?マニアックなキャブレターばかりクローズアップされるのはUCGの勝手な判断に過ぎない。

もしUCGは日立製キャブレターが好きなのか?と問われれば、答えは「NO」
やっぱり部品の供給事情が悪いので、好きとは言えません。
しかしトラブルに見舞われている以上、直したい。

「このキャブもまた実に直したくなるキャブである。」


XJ750Eも現代の公道ではほとんど目にすることのない希少なマシン。
作業前の状態は、なんとかかろうじて走れた状態で、いつ止まってもおかしくない程でした。しばらく不動状態だったこともあり、内部の劣化状態や汚れ、そして吹き返しで黒ずんでいるが気になります。常時なんらかの形でオーバーフローしていたことが読み取れます。またフロート左右の浮きが経年劣化によって、歪んでしまっているのが目視により確認できる。これらももちろん必要に応じて、交換または修正しなくてはならない。
作業前のアイドリングも苦しい状態で、本来の滑らかなフィーリングが全くありません。
キャブレターオーバーホール後の画像を撮影し忘れたが、組み付けての結果は良好。


上記画像はまだ部品をばらして外しただけの状態。これらの汚れが、これまでどんな状態であったかの大きな判断材料になる。しっかり状態や状況を確認して個々の部品を清掃。

見た目が問題なくて、いつも快調に走っているように感じられても、一万キロ、二万キロと走行すれば、必ずキャブレター内部は劣化し、本来の性能を発揮できなくなる。大抵の場合燃費も悪化し、セッティング的にも濃くなってしまうことが多いので、必ず定期的にオーバーホール作業が必要になることをキャブ車に乗られている方は忘れてはいけない。そして間違えてはいけないことは、長く乗り続けてプラグが濃くくすぶっているからと、ジェット類を小さな物に変更してリセッティングしないこと。エンジンがぶっ壊れます。通常の場合、キャブレターのセッティングが標準セッティングよりも薄くなることは、まずほとんどない。

重要なのは、どれだけ調子が良かったとしても、乗っていくうちに必ず徐々に車体全部の箇所で劣化や摩耗が始まっていくということである。

長く乗ってプラグがカブリ気味だったり、排ガスがガソリン臭くて目にしみるようになってきた場合、キャブレター自身の前提をしっかりと見なおすことが必須です。その上で、リセッティングを行い、味付けを見直せばばっちりOK。

XJ750シリーズ、快調な時の滑らかなレスポンスと、ヒュードロドロ~という回転サウンドがなんとも言えない。


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