さて、久々のUC事総論。
今年一年、振り返ってみれば、本当にあっと言う間の一年だった。
年初めに全日本ロードレース選手権にメカニックとしてのオファーがあり、国内のサーキットを転戦しながら、様々な経験や勉強をする事が出来たのが、何よりも特別な事だった。
ガレージを不在にしてしまう事も多々ありましたが、それでも帰宅すれば、ホームページの更新や、どのようにしたらもっと便利なガレージになるのか?日夜その事ばかりを考え続け、また、ガレージでは、いつも作業に真正面から向き合ってきました。サイトも出来得る限りの更新をし、既にご承知の方もおられるとは思いますが、なんとかこの12月で、新宿ガレージUCGは五周年目を迎える事が出来ました。
ガレージUCGトップページにも書かせていただきましたが、本当に訪れて下さる方々のお蔭に他なりません。本当にありがとうございます。
気付けば、ガレージUCGを立ち上げて既に七年目に突入しました。
桃栗三年柿八年・・・
物事を成し遂げるにはそれなりの月日が必要なのである。
しかし、月日をただ重ねるだけではまだまだ足りない事が、修理という世界には存在する。
それは、今年一年で経験した全日本ロードレースの世界でも散々に経験できた事であります。
これまでに無い不景気が叫ばれる今日、各メーカーのレース撤退や、規模縮小、様々な雇用問題等、社会的に考えなくてはならない事は山積みであり、またそれらの影響はモロにガレージでも感じられてなりません。
鉄鋼関係の材料価格や燃料の高騰、そして下落と大幅な変動があり、さらにこのバイク関係の部品で見ても、様々な部品や油脂類の価格高騰もありました。
ガソリンはその時々の相場によって変動しますが、部品は値上げをしたら基本的に下がる事は無く、一バイク乗りとしても本当に切実な問題と感じてならない。
バイク離れが進んでいる事も、肌で感じられる。
それでも、そこに修理する必要がある限り、いつでも全力でトラブルシューティングし、再び調子良く成る事だけを目標に、依頼がある限り頑張り続ける覚悟は出来ている。
例年よりも、この12月は本当に修理依頼が殺到し、満車状態が続いております。
残念な事に事故による故障も例年の12月よりも多い気がしてなりません。
激しい気温の変動も密接に関連しているでしょうか?もちろん愛車のメンテナンス状態も密接に絡んでいます。
総じて言える事は、やはりしっかりメンテナンスしてある良い状態のマシンは、咄嗟の危険を回避出来る確率が非常に高く、それとは対照的に、乗りっ放しになってしまっているマシンは、咄嗟の状況に対応出来ないままに、事故に繋がってしまっている事が結果として現れているでしょう。
正直な所、コストを抜きに言えば、どんな形であれ、機械は部品を交換すれば直す事が出来ますが、事故で怪我をしてしまった身体は元通りになる保証は一切ありません。
まだ軽い転倒で済み、連絡をしていただける間は良いのかもしれません。
その程度で済んで良かったと言い合える事かもしれません。
それより何より、一番怖いのは、バイクが壊れて済むだけなら、何も言う事は無いんです。
この先、永遠にその声を聞く事が出来なかったら・・・
摩耗したタイヤや消耗品の交換代、メンテナンス費用が捻出出来ない。それで取り返しのつかない結果に至ってしまったら、いくらお金で解決しようにも、誰にもどうにも出来ない。
本当に恐ろしい・・・
もしそれらの管理が出来ないならば、移動手段を交通機関に頼ることも正解かもしれません。
何故ならば電車やバス、航空機等は厳密に基本はメンテナンスがされているからです。
交通費が高いから原付スクーターやバイクにすると良う判断は正解だと思います。
それで節約が出来るならば、素晴らしい事ではないか!
でも、その浮いた分のいくらかを、メンテナンス費用に回す事を決して忘れないで下さい。
通勤で走った月あたり走行距離を交通機関に依存したらいくらになるのかを計算してみて下さい。
単純な愛車の燃費以上の効果が弾き出される事でしょう。
キャブレターをオーバーホールするだけでも燃費は平均1~2割は上がるし、タイヤの空気圧をしっかり管理するだけでもやはり燃費は上がります。様々な所で経費削減をしなければならない、この時代、その時に発生するメンテナンスの見かけのコストに捕われず、総合的に判断する事は結果、安心に繋がり、また大きなコスト削減に繋がるという事を念頭に入れておけば、より愛車精神が芽生える事にもなると思えてなりません。是非、普段乗り続けている愛車と対話してみてください。
年越しになってしまいそうな作業も多く抱えていますが、年内で出来るだけの事をして、また新たな年を迎えたいと切に感じて止まない。
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