いつかの記憶

思いつくままに、書き残したいと思います。

精神障害者に優しくない社会

2019年11月30日 16時13分25秒 | メンタル

娘が現在の施設から出る事になった。DV離婚が成立し、仕事にも就けているし、貯蓄もあるなどの条件が揃ったから、新しい住居を探してくださいと言われたらしい。希望する所が見つかればと言う事で、催促されている訳ではない。
ネットで調べて先週の土曜日に近くの不動産屋に一緒に行った。希望する物件を決めて、申し込み書の年収を記入する際に娘が仕事以外に障害者年金があると話したら障害者手帳を見せてと言う事になり、障害の内容つまり病名を伝えた。障害者手帳もコピーされた。少し違和感があったが、特に気にしなくてその場は済んで、管理会社の審査の結果を後日知らせてくれると言う事だった。

翌日娘の所に電話で返事が来て、審査が通らなかったとの事。理由は精神障害がある事と言われたそうだ。さらに勝手に他の所も当たってみたが、ダメだったと言ったらしい。
不動産屋の担当者は、話している時から事務的で、あまり親身に考えている感じがしなくて、良い印象ではなかったが、余りにもデリカシーが無かった。そこはもうやめにしたが、ネットで調べて本命だった所がダメだった事と障害を理由に断られたので、本人はすごく落ち込んでしまった。
世間に偏見や差別がある事は漠然と理解していたが、こんなにはっきりと経験したことがなかった。これは人権問題で、障害を理由に差別する事が許されて言い訳がない。しかし、これが現実なんだろう。それを問題にして行政などに訴えても良いのだが、それは本人にとって大きなストレスになるのでやめにした。

反省としては、障害は告知の必要はなかったという点だ。仕事はしているので、年収を聞かれても障害者年金や母子手当などを含んだ金額を申告すれば良かっただけだと思う。今となっては遅いので、どうするか相談した。私は他の不動産屋に行く前に、役所の障害福祉課に相談にいくことを勧めた。そちらで今回の件を説明して、精神障害者がアパートを借りる事について何かアドバイスをもらおうと言う事になった。
水曜日の午後から私と一緒に障害福祉課に行った。そこの課長さんが対応してくれたので経緯を説明した。そのような事はやはり多いとの事で、本来は職務ではないがと断りながらも、ある不動産屋を紹介してくれた。そこは役所からの紹介で色々と親切にしてくれるとの事だったので、希望する条件を説明して物件を探してもらうように依頼した。
本人は少しは安心して翌日は仕事に行ったが、昼頃に気分が悪くなりもどしたので早退して帰ってきた。その後はうつ状態で調子が悪く仕事に行けない状態だ。精神障害に対する無理解や偏見、そして差別があると言う事を痛切に感じた出来事だった。



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