なるへそブログ

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得度

2013-08-03 07:07:21 | 歴史
仏教用語で「得度」という言葉があります。僕はてっきり「受戒」という言葉と同義だと思っていましたが、どうやら少し違うようです。

得度とは、僧侶を目指して修行に入る際の儀式のことを指します。剃髪をして頭を丸めたり、今までお世話になった親・兄弟に挨拶をしたり。袈裟など、修行に必要な道具も支給されたりします。

また、お坊さんとしての名前(僧名)も授けてもらいます。これも、受戒を受けたあとに授かる戒名とは違うようです。

この得度いう儀式は、時代によっても位置づけが異なっていたようです。古代律令時代、寺院は国が管理していましたから、お坊さんになるというのは今でいう国家公務員になるようなものでした。そう誰もが簡単に僧侶を目指せるわけではなく、人数も限定されていました。そのため、この得度が一つの試験的な性格を持っていたようです。

やがて武家政権が始まると、各地の有力者たちがそれぞれの領地で独自の政治を行うようになります。それに呼応して、お寺でも、それぞれの寺院・宗派でオリジナルの運営が行われていくわけです。得度も各宗派、寺院で特徴が見られるようになります。

なるへそ、一つの儀式をとってみても、その時代によって内容や意味付けが変わってくるんですね。でも同じ一つの儀式が、古来より引き継がれているのは、何だか素敵な気持ちがします。


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