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ウクライナ側がドネツク・ルガンスクの分離独立に反対する理由はこれでしょ?

2022-04-05 01:25:10 | 政治
ロシアとウクライナ停戦協定が難航しています
その理由は、まあ、ウクライナ東部がウクライナで最も豊かな工業地帯だからであるわけですが
その中でも最大の理由は、ウクライナを代表するオリガルヒ(新興財閥)がいるからだろう、と推測されるわけです

リナト・アフメトフ、この人はウクライナを代表するオリガノフであり、ウクライナ最大手の鉄鋼会社、アゾフスタル製鉄所の経営者です
なんだかネオナチのアゾフ連隊に似た名前だな、と思う方もいらっしゃるでしょう
アゾフとは、クリミア半島とロシア領タマン半島に囲まれた小さな内海、アゾフ海から取られた名前なのですが
それだけではなく、まさしくこのリナト・アフメトフはアゾフ連隊の後援をやっていると言われています
アフメトフは総資産75億ドル(約9000億円)、世界で327番目に裕福な人としてランクインしています

いま何かと話題になっているマリウポリは、このアゾフ海にある重要な港湾都市であり、地理的にも重要な貿易拠点となっていて
ここを押さえるか否かは、ロシアにとってもウクライナにとっても最も重要であるわけです
マリウポリは独立を宣言したドンバス地方の一都市ですが、ここに最大の鉄鋼・冶金工場が作られたのは
ドンバスがウクライナでも有数の石炭の産地であることが関係しています
つまり、ウクライナの産業を支える工業製品に必要な資源は、ほぼ、ウクライナ東部と南部で占められているわけです

ロシアの側から戦略的に見れば、ここを押さえれば、残りのウクライナはほぼ農業主体国となり、経済力は大きく落ちるわけです
もし、このウクライナ東部と南部がロシア側に編入されれば、これはロシアにとって二つの意味で大きな利点があります
ウクライナが農業国となり、経済力が落ちてロシアの脅威とならないようにできること
そしてロシア経済を強くすることができること

ロシアにとって最も怖いのは、クリミア半島がウクライナの手に渡り、クリミアにある重要な戦略的軍港を失ってしまうことでした
つまり、戦略的にみれば、クリミア近辺はロシアにとっての生命線であり、命運のかかった地域であったわけです
こんなところにNATOの基地が置かれるなど、ロシアにとっては悪夢以外の何物でもなく、許せる問題でもないでしょう

ロシア軍は今回、このマリウポリを中心に、東部と南部ウクライナの制圧を試みていたと思われますが
最後までマリウポリで抵抗していたアゾフ連隊は、最後には離散して上記アゾフスタルの中に逃げ込んだという情報があります
もうマリウポリは、ほぼ制圧されているようですが、ここを落とされたのはウクライナにとっては痛手に違いありません


最後に、話は変わりますが、私はつい最近、及川幸久さんの新刊「いま世の中で起きている本当のこと」というのを読んでいるのですが
この中に面白い話が一つ出ていました
次回、そのことと、ウクライナ問題の本質について、少し掘り下げて考えてみたいと思います
この本質を語らないと、ウクライナで起きている「本当のこと」は分からないと思います


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