東日本大震災 現地復興支援センター

・・・真宗大谷派(東本願寺)の東日本大震災による被災地での支援・復興活動ブログ・・・

2018年4月19日~20日 真宗大谷派大阪教区「原発に依存しない社会の実現を目指す委員会」主催・原子力問題を学ぶフィールドワーク/福島県【視察】

2018-04-24 13:33:26 | 活動日記

大阪教区「原発に依存しない社会の実現を目指す委員会」が主催する『原子力問題を学ぶフィールドワーク』が開催され、委員会メンバー及び一般参加者、教務所員で合計10名による福島県各地の視察が行われました。現地復興支援センターでは、今回のフィールドワークのお手伝いと同行をさせていただきました。

この、大阪教区「原発に依存しない社会の実現を目指す委員会」では、2年に1度、研修として各地のフィールドワークを行っているそうで、今回の視察も約2年ぶりとのこと。以前に参加された方もいらっしゃいましたが、初めて来ましたという方も数名おられました。

1日目は、大阪伊丹空港から福島空港へ。はじめに福島駅すぐ近くの「環境再生プラザ」を訪れました。福島県と環境省が運営するこの施設は、福島の福島第一原子力発電所の事故による放射能汚染からの環境回復に向けた取り組み(除染)や放射線、中間貯蔵などの環境再生に関する基礎知識・情報についての展示を見たり、スタッフから説明を受けることのできるところです。

 

その後は、二本松市の眞行寺様を訪れ、佐々木道範住職から震災後、原発事故を受けてどのように活動されてこられたのかお話をお聞きしました。また、震災から7年が経過し、周りの環境や人の心情の変化を感じる中で、住職ご自身の中にもいろいろな気持ちの変化もあるとのお話でありましたが、子どもたちにどのような未来を渡していけるのか、自分たちの責任としてこれからも真摯に取り組んでいくという決意は決まっているとお話いただきました。

その後、1日目は二本松市の岳温泉に宿泊をされました。

2日目は、南相馬市の原町別院からスタートです。ここでは、現地復興支援センターの木ノ下秀俊嘱託より別院の歴史と震災時・震災後の別院の状況などのお話をしていただきました。

  

そして、原町別院をあとにして小高地区の大悲山の磨崖仏に参拝し浪江町へ。請戸の漁港から福島第一原子力発電所の煙突を見ました。風向きで放射線量は低い場所ではありますが、原発を目視できる場所とあって多少の緊張感もありました。快晴で抜けるような青空とキラキラと太陽を反射する海は大変穏やかであり、そのギャップに寂しさや悔しさなどいろいろな感情がこみ上げてきました。

そのあと、近くの浪江町の震災慰霊碑を視察。慰霊碑の建つ大平山は、請戸の海岸を望むことのできる小高い丘。震災当日もここに上り津波の難を免れた方がいらっしゃったようです。本当に、ほんのここまで上がれていれば助かった命が・・・。この地区の住民には、これまで大津波被災の記憶がなく、避難が遅れたことが碑文にも刻まれます。木ノ下嘱託からの問いかけ「あなたにとっての大平山はどこですか?」との一言を深く考えさせられました。

      

その後、昼食を道の駅「南相馬」でいただき、仙台市若林区の震災遺構「荒浜小学校」を視察してフィールドワークの日程を終えました。

今回のフィールドワークで印象に残ったのは、原発事故に対するそれぞれの考え方です。環境再生プラザでは事故後7年が経過し、除染も進んだので一部地域以外は安全であり、健康被害も原発事故を起因とするものはこれまで一つも確認されていないとのお話。しかし、実際に原発事故を福島の住民として経験し、その壮絶な現場を目の当たりにしてこれからも不安を抱えて生活していかなければならない方のお話。

原発事故はなかったことにはなりません。空から汚染物質が降ってきたことは紛れもない事実です。「7年も経過して、今更まだそんなことを言っているのか」「不安の声が住民の帰還を邪魔し、風評被害や復興の遅れを助長しているんだ」という声があるそうですが、不安を抱える方が生き辛い世の中にだけはしてはなりません。

福島の今を、原発のこれからを、一人でも多くの方に考えていただきたいと強く願う視察となりました。

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