陳 満咲杜の「為替の真実」

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相場見通しの検証

2008年01月14日 17時53分24秒 | 市況の真実
本日12月シグナルの検証を行うべきだが、市況が動いているので、とりあえずこの前の見通しを検証することに。   

ご存じのように、当方は一貫して「ドル高限定論」を展開してきた。昨年12月13日 既存ストラテジーを継続 にてドル/円108台、ユーロ/ドル1.5200台との目標を掲げた。

同日終値ではドル/円が112.33、ユーロ/ドルが1.4626とのレベルを記録していたが、当方と同じ見方を示すアナリスト(別に日本に限定した話ではなく、欧米大手投資銀行、証券会社に属する方も多い)はまだ少なからずいたが、20日ユーロ/ドルの1.4309安値及び27日ドル/円の114.66高値に鑑み、見通しを急変させたアナリストも少なからずいた。印象として、日本のアナリストはドル/円を強気、ユーロ/ドルを弱気に転換した方が多かったに対し、欧米系では両方弱気に転換した方が多くいらっしゃった。

君子豹変、と言われたらそこまでだが、先週末では、また当方と同じ立場に再転換してきた方も実に多い。欧米投資銀行のレポートを見ると、ユーロ/ドルの見通しを、従来の1.4、1.35及び1.32までの下落といったものを1.5、1.52及び1.55まで上昇、といった転換のケースが目立つ。一方、風見鶏にならずに済んだ当方もつらい経験をしてきた、即ち英ポンドでの失点である。「上等な風見鶏」になるのは難しい、ということを痛感しているところである。

さて、市況の話に戻るが、1月4日にてドル/円が108円台割れとなり、予想を果たせたが、ユーロ/ドルに関しては懐疑的な見方を持つ読者が多かったのではないかと推測していた。が、目下の市況において、当方の見通しがすこし説得力を持つように見えるかもしれない。

ファンダメンタルズ的な解釈では、米大幅利下げの可能性を理由に、アナリストらのスタンス変更も正当化されるが、当方としてはテクニカル的な背景の方がよほど信用できると思う。(12月17日の ドルインデックス再考(日足) をご参照ください)

この意味では、為替マーケットの魅力の一つとして、所謂プロとアマチュアが実に同じスタートラインに立たされている、機関投資家といっても株式市場ほど優位性を発揮できない、といったところではないかと指摘したい。個人投資家らはもっと自信を以ってマーケットに臨むべきだ。

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14 コメント

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短期観測 (名前を考えています)
2008-01-15 00:04:10
本日ドル円が107.37付近で下げ止まったことにより、1~数週間はクロス円が反発するだろうと見ているのですが、見方は間違っていませんか?(日本時間15日0時時点です)
また、ユーロ/ドルに関しては、1.5200台まで上がるという見方にお変わりないでしょうか?
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一つ質問です (DD)
2008-01-15 01:39:53
某FX業者の為替井戸端会議というコラムでですが、
現在GBPはEURに対して弱く、欧州市場では積極的にEUR/GBPが買われており、ポンド下落に影響を与えている、陰の主役になっているとありました。

私はGBP/USとEUR/USの結果で発生するのが、EUR/GBPだという程度の認識で、全然注目していませんでした。

取引量の違いも知らないのですが、どの程度相互に影響を与えているのでしょうか。
 私が知らないだけかもしれませんが、イーストヒルジャパン以外の他社で、EUR/GBPの相場のレポートを見たことがありません。ド素人の私としては、プロのご意見をお聞きしたいところです。
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ポンド/ドルを確認させてください。 (初心者kt)
2008-01-15 08:31:40
おはようございます。
昨日のシグナルでポンド/ドルを取り上げていましたが、ドル安の場面を想定した場合、その受け皿になりうる通貨順から言って、ポンドはより有効なのでしょうか?フランとかその他の通貨があると思うのですが、なぜそこまでこだわるのかわかりません。私は単純に昨日の場面ではポン円を売りました。敢えてポンド/ドルにこだわっている理由を教えてください。また私の偏見が入っているかもしれません、そしたらお許しを。後シグナルの出す時間をより、陳さんが出した時に読みたい場合はどうしたらいいのですか?今はお昼に一回、午後6時に一回チェックしています。
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回答 ()
2008-01-15 11:42:04
皆さん:

  おはようございます。
  
  ドル/円とクロス/円の反発について、概ね同意できるが、今週の値動きがカギとなろう。性急な判断を避けたいと思っています。

  ERU/GBPに関しては、ユーロの立場から見ると、ドルの続く2番目重要な通貨で、かつ売買高が高いとされます。しかも、実際インターバング市場で取引されている「リアル取引」であるだけに、当然EUR/GBPの動向がGBP/USDに影響を与えます。当方としては、EUR/GBP最近の急上昇を読み切れなかったので、GBP/USDに関する性急な行動に繋がった側面も否定できません。

 シグナルに関しては、拘りではなく、シグナルが点灯したら発信しています。ただ、ロジックを自分がデザインしていますので、失敗があればいいわけできません。逆説であるが、EUR/USDがそろそろ一服すると見ていますので、GBP/USDに関しては現在のストラテジーを保ちたいと思います。

 ユーロ/ドルの目標、勿論変わりがありません。また、重要なレベルに遭遇した場合、ブレイクには早ければ早いほどリスクが少ないといった「法則」がすべての通貨に通用します。
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追伸 ()
2008-01-15 11:59:15
当方のシグナルに関するご質問はできるだけイーストヒル ジャパン(株)のメールにてお問い合わせください。特に「リアルタイム」なお話をここで行われると、快くないと思われる会員様がいらっしゃるかもしれませんので、ご遠慮ください。
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お詫び (初心者kt)
2008-01-15 13:09:25
シグナルの件に関してお詫びします。
陳さんが善意で開設している、個人のブログにあのような質問は後々考えたら、とても不適切だと自分も思いましたので一度問い合わせます。
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御礼 (ササオ)
2008-01-16 01:23:47
GBP/CHFに関するご回答ありがとうございました。
今日いくつかの指標の結果を受け、反発しましたね。
ところで、GBP/JPYの目下の見通しは、昨年11/13日の記事でご指摘された通りでまさに鳥肌モノの衝撃です。
一旦ポンドについては反発した後、夏以降に第二
のターゲットに向かうというご見解しかと心得させて
いただきます。
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リスク回避の質問 (初心者kt)
2008-01-16 08:37:14
おはようございます。
いつも、ご丁寧な回答感謝致します。
さて、陳さんにお聞きしたいのjは、昨日のコメントでユーロ/ドルが一旦落ち着くと書いてありましたが、昨日の値動きを見るとリスク回避という理由付で対円以外の通貨では(ポンド以外)ではドルが強くなっている傾向が見受けられました。これは一時的なものなのでしょうか?
特に、豪ドルなどは資源国というからでしょうか!?何か脆さを感じました。
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円安派の修羅場 (RS)
2008-01-16 09:25:27
本ブログの始まりである、”円安派の修羅場はこれからだ”というタイトルを、昨日の急激な円高にて、”そうなってきたなぁ”、と実感しているところです。
 スワップを中心としている方々は、損切りがちゃんと出来ていればいいのですが。
 当面のドル円の底値を105前半というコメントだったかと思いますが、最大どれくらいでしょうね? また、お日柄的に、当面の底は、今月末くらいなのでしょうか??(そんな予想は意味ないかもしれませんが)

 ところで、本ブログが9/11に始まっておりますが、世界貿易センターの9/11を意識されたわけではないですよね?
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9.11 ()
2008-01-16 11:28:50
皆さん:
  
  お早うございます。
  
  メジャー通貨ペアついて、ドルがすでに底入りしたとの意見もありますが、当方は同意できずにいます。恐れくユーロ、豪ドルが揃って昨年の高値を更新していくのではと見ています。

  ドル/円に関しては、105台は必ずしも「底」とは限らないと思われます。確かに日柄的には今月下旬で一旦反発してもおかしくないが、その後リバウンドが限定的であれば、速い段階における100割れも覚悟せざるを得ないかもしれません。但し、以上の論述はポジショントークに近いものとご理解ください。言い換えれば、当方も思考中でございます。

  9.11からのスタート、勿論偶然であります。そうでなければ、「円高テロ犯」と揶揄されそうですね。(笑)
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