せかいのうらがわ

君と巡り合えた事を人はキセキと呼ぶのだろう
それでも僕らのこの恋は「運命」と呼ばせてくれよ

散三龍華1シーン

2007-05-03 09:36:51 | ネタ張

「信じるとでも?」

そう女が切り出すと、相手はそのまま黙り込んでしまう。女は首筋に手を当てたままで、髪を掻き揚げようともせず、見下すように冷たい瞳で相手を見た。奥に青紫に光る目はまるで獣。女は何も言わずに、答えを待った。
しばらくして、一人が肯定の返事を短く呟いた。女はそれに目を細めると、空気を揺らすように返した。裏切らないという保証は。女は絶対の自信があった。有る、と返らないと、そう。

「ありますぜ」

だが予想に反し、返したのは相手ではなかった。襖の向こうから気だるそうな声が届く。女ははっとして振り返るが、そこにあるのは襖のみ。見えないものを見るかのようにして、女は更に目を細めた。

「どうして」
「まず初めに、あんたが万事屋だから。次にそれに誇りを持ってるから。更にあんたは仲間のふりができるほど器用じゃない・・というか、曲がりくねったことを嫌っているから。最後は、」

そこで一度、その声は途切れた。ガタ、と何かが動く音がして、襖が開いた。女に影ができる。逆光ではあったが、その表情は充分読み取れた。笑って、いた。

「どんな手を使ってでも勝ちたいなら、切り込み部隊隊長が眠っているなんて絶好の機会、そのまんまにしとくことなんてしないだろィ」

そう言って彼が笑うと、女は呆気にとられた後、苦笑するように笑って、お見事、と呟いた。女は横にあった剣を手に取って、鞘に収めたままの剣を床につく。そうして深々と相手に頭を下げて、満足げに、呟いた。

「交渉成立だ。お仕えしよう、真撰組副長、土方十四郎殿。この命に代えても」


―――
こういうのが、好きなんですよ(どんなのだ
ていうか仕える人が違うと思うよ龍華(待
仕えるなら土方じゃなくて近藤さんだろィ(何

まあ、依頼人に仕えるからね。
当たり前っちゃ当たり前だけど。

ていうか。

ばっちりネタバレだし(爆