せかいのうらがわ

君と巡り合えた事を人はキセキと呼ぶのだろう
それでも僕らのこの恋は「運命」と呼ばせてくれよ

哲学的っぽい事言ってみても結局浅いよねっていう強烈な薔薇批判

2010-02-09 05:16:00 | 小説
好奇心は猜疑心の始まりだ。
目の前にある不可思議な出来事に「此は如何様な物か?」と"疑う"という事。不可思議な人物が目の前に現れた時「此は如何様な者か?」と"好奇"の目を向けるという事。
「ココロ」にはそれぞれ侵されたくない領域が必ず在る。どんなに幸福で悩みなどない能天気にしろ思惑の根本には不幸や不安や、他に口外する事が出来ない思いを抱えているもの。その不可侵領域が広ければ其は「孤独」に繋がり、逆に狭ければ「世渡り上手」になると言える。
隠し事が多い奴は嫌われる。俺もそうだ。隠し事が多い奴は嫌いだ。奴らもそうだ。
俺が"奴ら"と関われるのはただ一つ、俺の「不可侵領域」に"奴ら"の「好奇心」が入り込んだ時だけ。入ってしまった走り抜ければいいだけの「不可侵領域」で、走り抜けろと忠告された「ココロの闇」の中で、恐怖を感じず命令に従わず、本人すら認識しない爪の垢ほどの猜疑心が生まれた時だけ。
どちらかと言わずとも俺は不可侵領域が広く、隠し事をするのもされるのも嫌いだった。生憎と俺は気に入らなければ玩具を壊せる"力"を持っていたから、俺の世界を後生大事に守っていくのは簡単だった。勘に障れば脅せばいい。気に入らなければ壊せばいい。此処に来る奴は大抵脆弱で、柔らかい形を保った奴らで、俺と同じ形をして俺と渡り合える暴力を持った奴はほとんど訪れなかった。
俺は例えるなら、そう、まるで。

鴬張りの床を重い足音が響いていく。通常なら5秒とかからず通り抜けられるはずの空間であまりに遅い足音がするのは、時空の歪んだこの場所に夢が漏れ出しいて、極論を言えば心の中を垂れ流しているからだった。
心の時間はあまりに早い。対して"奴ら"は心を持つにも係わらず酷く愚鈍で他からの干渉に弱い。とはいえ、幾らなんでも眠っていた所に心を中で軋んだ音で劈かれ土足で踏み荒らされて良い心地はしない。慣れていなければ確実に気が狂っているほどだ。
音がどこよりも強くなり"奴"の気配がどこよりも近付いた途端、その拷問は唐突に終わった。頭の中を鳴り響く鶯の断末魔のような酷い音を耳に残したまま立ち上がれば、未だ眠気と気だるさを訴える身体を引き摺り"見えるものの在りもしない障子に向かって全身の力を込め殴りかかった。
「っ、!!」
軽いわけでもない無骨な拳が、硬く武骨な生暖かい手に受け止められる。白い形を保っていた幻が蜃気楼の様に消えるとそこには、"奴ら"のうち強い方の見知らぬ"同じ形を持った者"が立っていた。見開かれる細い目を睨みつけ、収まりのつかない怒りを更に拳へ乗せ押してやる。
「…初対面で殴りかかるとは、一体どういった了見だ?」
拳を手の平で押さえ、精悍な顔立ちを不快感に歪めて悠々と"奴"は言う。
一言で言えば気に入らなかった、何もかもが。不可侵領域に猜疑心を以って立ち止まり、悪びれもない様子に心底腹が立った。残念なことに俺は"奴ら"の畏怖だとか悲観だとかそういった負の感情を好きだったせいで、とにかくそういった輩とはあまりに相性が悪いのだ。
好奇心と嫌悪感を込めた精一杯の暴力を僅かな"ぶれ"もなく受け止められ、挙句の果てに腕を引き寄せ全ての力を殺した勢いで臭いのない畳に引き倒される。体格は互角、力も互角、ただ技量が圧倒的に負けていた。成す術もなく"同じ形をした者"に腹の上を許す。
「他人の中身(こころ)踏み荒らしといてそれかよ。『走り抜けろ』って店主サマに言われたのを忘れたのか?この"うつけ"野郎」
憎々しい。憎悪に眉が引きつり視線には嫌悪が混じり口許は屈辱に歪んだ。寝てばかりいる身体はすっかり鈍り、両手を開放されたとしても再度殴りかかるほどの体力もなくなっていたようで、数歩歩いただけだというのに前身に鉛を付けられたかのよう。精一杯の反抗心から上体を軽く起こして襟ぐりを掴み上げると、そいつの体は流石に存在しているからには重量に耐え切れないのか前屈みになる。
「それは悪かったな。だがお前みたいな化け物と違って人間様には限界があるんだ」
同じ形を持っているにしては長い髪が、小川のせせらぎを彷彿とさせる微かな音を立てて零れ落ちた。切れ長の目には蔑みが浮かび、口許は嘲りに歪んでいるようにしか見えない。精悍な顔立ちをしていると思ったのはそもそもの間違いで、本来のこいつの顔はこうであるのかとすら思えてくるほど様になっていて、またそれが苛立たしい。馬鹿にしたはずが馬鹿に仕返されるなんて間抜けなことがあってたまるものかと歯噛みする、どうにもこいつ、殴ってやらなければ気がすまない程だった。

―――

秋田県…

ちなみにこいつは「眠れる悪夢」とかの悪魔。
対"違う形をした柔らかいモノ"(=女)ではバリバリの鬼畜なくせに、
対"同じ形をしたモノ"(=男)ではもうやたらめったら弱っちい。
強さで言えば平均的な男>悪魔>内気気味な女性といったかんじ。
(悪魔は勝気な女性が嫌いなので手を出したりしないためこの図。
男相手だと壊そうとしても壊れないと認識しているので容赦ない。
…が、ただし弱いので逆にやっつけられる事もある。凄く悔しがる)
マニアックな話をすると女相手に鬼畜攻め男相手に強気受け(ry


前も書いたけど昔俺ソフトすぎる薔薇ジャンルやってたんだ。
薔薇が何のことかわからない貴方はそのままで居て。
わかっちゃったら生暖かい目でみてやって。
(でも貴方が思ってるのとはきっと全然違う)

ほんと何が何やらわからんくらいソフトやつだったのね。
「好き」とか「くんずほぐれつしてえ」とか一切なし。
ただ「傍に居たい」「手ぇ繋いでたい」みたいな感じので、
ちゅーとかくんずほぐれつとか雰囲気すらないやつ。

でもそのぬるま湯みたいな感じが好きで、っていうかもう
自分の妄想する世界に酔ってたよねって思う。


なんか薔薇小説の鉄則みたいな本があって、その中に
「Not ERO=Not Love」ってな一文(要約)があるらしいが、
そういうこっちゃないだろうよと主張してみる。

確かに読者が求めてんのはそれなのかもしんないけど、
さすがにERO=愛ってわけでもないだろうと思うわけさ。

元々俺が薔薇ジャンルに一切興味のない奴だというのもある。
同性同士の恋愛までは好きにしてくれと思うんだけども、
さすがにEROまで来ると冷めた目になってしまう系だしな。
(でもヤマシタトモコさんの作品とか結構好みです。
欲しいけど買うの恥ずかしいよ…周りの目コワーイ…)


あ、で、何が言いたいのかって言うとブームサイネーン。
あのね、それはね、一昔前に流行ったものなんだ(TOG)

まあ、とにかく健全なWEB漫画呼んでたら思い出したってだけ。
なんかLoveとかEROとかは嫌だけど、「やりすぎた友情」はイイ。
それは男女間のジャンルでもなかなか好きなんだけどね。

けどね。


俺リアルでは「やりすぎた友情」見たくねーよ。
さすがにビクッてなるわ。人間としての本能が逃げるわ。
そんなこんなでノンケですよ主張。がちでのんけのんけ。