せかいのうらがわ

君と巡り合えた事を人はキセキと呼ぶのだろう
それでも僕らのこの恋は「運命」と呼ばせてくれよ

血の涙

2007-09-09 23:14:36 | その他
「なにが『大丈夫』、だ」

特にそいつを気に入っていたわけでもないから、どうでもいいと思っていた。今回の任務は俺でさえ危険だった、それだけだ。それだけだが、大丈夫なのかよ、と訊いたら、こいつは自信に満ち溢れた顔で大丈夫、とか言いやがった。
けど、なんだこのザマは。
体中に26の孔、そしてそのうちのひとつは左目のド真ん中。悶絶しないで死んだだろう。血の量からして、死んでからの傷だ。

「文字通り、血の涙流してやがる」

ロマンチックの欠片もないが、こいつにそんなことは期待していない。それ以前に、する必要もない。
開ききって色のなくなった右目を閉じさせて、血のついていない髪を一房切り取った。あいつは甘すぎる野郎だから、こいつが死んだとなったら、それに加え、死体を置いて来たとなったら泣いてキレるんだろう(違う、それだけじゃないだろ)。
頭を鈍器で殴られたような衝撃が走った。今更?そんなわけはない。

「約束は破られる為にあるものだよ」
「・・クソッ、」

そう言って笑ったこいつを、あの時撃ち殺しておくべきだったと思った。

―――
結果は同じだったと思うのはオレだけですか(殴
なんだこれ。オチてねえええ意味もねえええ(笑