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慢性疲労症候群…学会が診断指針

2007年12月17日 | 健康

慢性疲労症候群は、原因不明の強度の疲労が長期間(一般的に6ヶ月以上)に及び継続する病気のことです。

英語では Chronic Fatigue Syndrome というのでCFSと略される事が多いです。

 

長期の疲労感の他、微熱 、咽頭痛 、頸部あるいはリンパ節の腫張、原因不明の筋力低下、思考力の低下、関節障害 、睡眠障害などの合併症を生じる事があります。

激しい疲労のため、働くことはおろか、通常の日常生活(食事・買い物等)すら困難になることがあります。

Wikipedia

 

なかなか難しい病気ですが、ストレスにより自動メンテナンス機能が失われた状態だと考えられます。

確かに治療院に来るこの病気の患者さんと話をすると,過去にかなりハードに仕事をしていた方がほとんどです(というか100%…)。

もともと体力があり、一日2、3時間の睡眠でガンガン働けるような方だからこそ、体の悲鳴を無視できたのかもしれません。 

 

 

原因がわからないまま鍼灸治療にこられる方も増えています。

 

> 生活環境のさまざまなストレスにさらされ続けると、体内の神経系、内分泌系、免疫系のバランスが崩れる。すると、脳の前頭葉の機能に異常が起き、異常な疲労や抑うつを感じるようになるという。

 

心配な方は以下項目に答えてみてください。

大阪市立大病院疲労クリニカルセンターのホームページ(http://www.med.osaka-cu.ac.jp/21coe/hirou_gairai/CFSshinryo.htm)で国内で同症候群の診察に取り組む医療機関を紹介しています。

メールで相談できるようので、心当たりのある方は受診されるといいと思います。

 

■日本疲労学会の慢性疲労症候群の診断指針

<1>6カ月以上続く原因不明の全身疲労がある

<2>次の2項目を満たす

 1 慢性疲労を起こす病気がない(臓器不全、関節リウマチ、感染症など)

 2 血液、尿などの検査で異常がない

<3>次の4項目を満たす

 1 疲れが新たに発症したもので、急激に始まった

 2 十分休養をとっても回復しない

 3 過労や睡眠不足など生活習慣のためではない

 4 日常の活動が発症前の5割以下か、月に数日は仕事を休む

<4>次の10項目のうち五つ以上合致する(ただし、8~10は医師が1カ月以上間隔をおいて2回認めること)

 1 作業後の疲労感が24時間以上続く

 2 筋肉痛

 3 関節痛

 4 頭痛

 5 のどの痛み

 6 睡眠障害

 7 思考力・集中力の低下

 8 微熱

 9 首のリンパ節のはれ

10 筋力低下

 <1>~<4>をすべて満たす場合は「慢性疲労症候群」。<1>は満たすが、<2><3><4>のいずれかを満たさない場合も「特発性慢性疲労」と診断され、治療対象となる。

 

以下本文

慢性疲労症候群:原因不明の長引く疲れ、病気の恐れ--学会が診断指針

 毎日新聞・ライフスタイル・健康

毎日jp

毎日新聞 2007年12月14日 東京朝刊

◇生活ストレスで脳機能に異常

 通常の疲れなら、安静にすれば元気を取り戻せる。だが、中には原因が分からない疲れが6カ月以上続いたり、繰り返す人がいる。このような人は「慢性疲労症候群」である可能性が高い。慢性疲労症候群とはどんな病気なのか。【永山悦子】

 東京都内に住む女性(49)は今、寝たきりの生活を送っている。介助がなければ食事をとれず、車いすには背を倒し、横になって乗る。

 体調の異変は約20年前に起きた。米国留学中、下痢が2カ月続いた。便や血液の検査では異常は見つからない。やがて夜中に何度も目覚めるようになり、昼間は疲れて動けなくなった。大学を休学し、不調に備えて動ける時にスーパーで冷凍食品を買い込んだ。不調を感じ始めて4年、総合病院で聞きなれない病名を告げられた。それが慢性疲労症候群だった。

 11年前に帰国したが、同症候群を理解する医師は少なく、症状は悪化の一途をたどった。女性は「『疲れ』と言うと『なまけている』などと見られるが、私のように身体の自由まで奪われる患者もいることを理解してほしい」と訴える。

 「疲れ」は、発熱や痛みとともに、体内の異常を示すアラームの一つだ。異常を察知した体が「休みなさい」と指示を出しているのだ。倉恒弘彦・関西福祉科学大教授は「体内の異常の修復にはエネルギーが必要。このため、疲れからの回復には安静が一番です」と話す。

 84年、米ネバダ州で強い疲労を訴える人が集団発生した。米国疾病対策センターが調査を開始し、慢性疲労症候群と名付けた。日本でも92年、米国の調査対象者を選ぶ基準を参考に診断基準が策定された。病気がないのに日常生活に困るほどの強い疲労が6カ月以上持続することや、微熱、頭痛、睡眠障害などの症状のうち一定数が該当することを診断の条件とした。

 文部科学省研究班が04年、大阪府内に住む1万人を対象に実施した調査(有効回答2742人)では、56%が「現在疲れている」と答えた。「疲れが半年以上続いている」という人も39%おり、このうち51%は「疲労のため日常生活に支障が起きている」と答えた。同症候群の基準に合致する人は全体の0・26%で、国内就労人口(約8000万人)のうち約24万人が同症候群患者であると試算された。

 診断基準に合致しないものの「同症候群の疑いが強い」という人も200万~300万人に達し、これらの人の扱いが企業や学校によって異なったり、必要な治療を受けられないなどの問題が広がった。このため、日本疲労学会は今年6月、かかりつけ医にも理解しやすい新たな診断指針を策定した=表。さらに、条件の一部を満たさなくても「特発性慢性疲労」として治療対象とすることにした。

 同症候群が発症する仕組みは、99~04年度に設置された文部科学省研究班の活動で見えてきた。▽精神的ストレス▽過労▽化学物質過敏症▽紫外線▽騒音▽ウイルス感染▽寄生虫--など、生活環境のさまざまなストレスにさらされ続けると、体内の神経系、内分泌系、免疫系のバランスが崩れる。すると、脳の前頭葉の機能に異常が起き、異常な疲労や抑うつを感じるようになるという。

 免疫機能が低下すると、健康な時には体内でじっとしているウイルスが活動を始めることがあり、不調に拍車がかかる。一時、激しい運動後に血中で増える乳酸が疲労の原因物質と考えられたが、最近の研究では、逆に疲労を和らげる働きがあることが分かった。

 同症候群の治療は、薬の投与や認知行動療法が中心だ。村上正人・日本大板橋病院心療内科科長は「健康な人は、過労やストレスを感じれば休もうとする。だが、同症候群の患者には完ぺき主義の人や執着性の強い人が多く、過剰な労働や活動になっても途中でやめられない傾向が強い。患者自身が、何が体調を崩す原因になったのかを理解し、悪循環を断ち切ることも必要だ」と話す。

 国内で同症候群の診察に取り組む医療機関は、大阪市立大病院疲労クリニカルセンターのホームページ(http://www.med.osaka-cu.ac.jp/21coe/hirou_gairai/CFSshinryo.htm)で紹介している。

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 ■日本疲労学会の慢性疲労症候群の診断指針

<1>6カ月以上続く原因不明の全身疲労がある

<2>次の2項目を満たす

 1 慢性疲労を起こす病気がない(臓器不全、関節リウマチ、感染症など)

 2 血液、尿などの検査で異常がない

<3>次の4項目を満たす

 1 疲れが新たに発症したもので、急激に始まった

 2 十分休養をとっても回復しない

 3 過労や睡眠不足など生活習慣のためではない

 4 日常の活動が発症前の5割以下か、月に数日は仕事を休む

<4>次の10項目のうち五つ以上合致する(ただし、8~10は医師が1カ月以上間隔をおいて2回認めること)

 1 作業後の疲労感が24時間以上続く

 2 筋肉痛

 3 関節痛

 4 頭痛

 5 のどの痛み

 6 睡眠障害

 7 思考力・集中力の低下

 8 微熱

 9 首のリンパ節のはれ

10 筋力低下

 <1>~<4>をすべて満たす場合は「慢性疲労症候群」。<1>は満たすが、<2><3><4>のいずれかを満たさない場合も「特発性慢性疲労」と診断され、治療対象となる。

毎日新聞 2007年12月14日 東京朝刊

 

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