ファチマの聖母の会・プロライフ

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シスター・ルシアの第二の手記の日本語訳  Ⅱ. ご出現 5. ルシアの疑いと誘惑

2017年09月20日 | ファチマ シスタールシアの手記
シスター・ルシアの手記の日本語訳(続き)

ポルトガル語原文は次で読めます。
MEMÓRIAS DA IRMÃ LÚCIA I
Compilação do P.e Luís Kondor, SVD, 13ª edição, Outubro de 2007


英語訳は次にあります。
FATIMA in Lucia's own words (Sister Lucia's Memoirs)
Edited by FR. LOUIS KONDOR, SVD., 16th edition, July 2007


フランス語訳は次にあります。
MEMOIRES DE SŒUR LUCIE
Textes édités par le Père Louis Kondor, SVD, Septième édition, septembre 2008


この日本語訳は「ファチマの聖母の啓示 現代の危機を告げる ルチア修女の手記」(ヴィットリオ・ガバッソ/志村辰弥編)1987年/ドン・ボスコ社を参考にしました。

第二の手記

II. 御出現


5. ルシアの疑いと誘惑 [注19]

[注19] これは、偽物だと疑うというよりは、ルシアが混乱し助けがなかった状況のことである。彼女の家庭における様々な困難と、司祭の慎重な態度によって引き起こされたものである。

そうこうしていると、私たちの小教区の主任司祭は何が起こっているのか知るようになりました。司祭は母に伝言を送り、司祭館に私を連れてくるようにと命じました。母はもう一度生き返って息することができるように感じ、この出来事の責任を司祭が取ってくれると思いました。そこで母は私にこう言いました。

「明日、私たちはミサに行きます。朝になったら最初にすることです。それからおまえは神父様の司祭館に行きなさい。神父様がなさるとおりおまえは真理を言いなさい。神父様がどのようにおまえに本当のことを言わせるかはどうでも良いことです。神父様がおまえを罰するままにさせて、神父様はおまえが嘘をつきましたと認めるように強いる限り、おまえにどのようなことでもさせるがままにさせなさい。そうすれば私は満足です。」

姉たちも母の見方をして、終わりのない脅迫をこしらえました。主任司祭との面会について怖がらせるためです。私はジャシンタとフランシコにそのことを全て言いました。

「私たちも行くのよ。神父様は私たちのお母さんにも私たちを連れてきなさいっておっしゃったの。でもお母さんは私たちにはそんなことは言わなかった。心配しないで!もしも殴られたら、私たちは私たちの主への愛のために、罪人たちのために、苦しみましょう。」

翌日、私は母の後ろを歩きました。母は私にその日、一言もしゃべりませんでした。私はこれから起きようとしていることを考えて、震えていたと認めなければなりません。ミサの間、私は自分の苦しみを天主に捧げました。その後、私は母の後について教会を出て、司祭館まで行きました。ベランダに登る階段を上り始めました。私たちは階段を数歩上ると、母は私の方を向いてこう叫びました。
「もう私を困らせないでちょうだい!今から神父様におまえが嘘をつきましたってちゃんというのよ。そうしたら神父様は主日に教会で、例の件はみな嘘でしたって言うことができるんだからね。そうすればこの事件の終わりになるから。なんて素晴らしいったらありゃしないよ!この群衆がコヴァ・ダ・イリヤに駆け寄せてトキワガシの林の前でお祈りしてるんだから、これは!」

これ以上何もすることなく、母はドアをノックしました。良き司祭の姉妹がドアを開けてくれて、しばらく待つように私たちにベンチに腰掛けるように中に招いてくれました。ついに主任司祭が現れました。神父様は執務室に私たちを通し、母に座るようにと合図しました。私には机のほうに来るように頼みました。神父様が私にとても静かにしかもとても親切に質問をしているのを見て、私は驚きました。私はしかし、なにがやって来るのかとまだ恐れていました。尋問は非常に細かく、疲れると言いたいほどでした。
神父様はこの短い所感で結論づけました。
「天からの啓示であるようには、私には思えない。私たちの主はそのような場合にはそのような伝達をする霊魂たちに、何かが起こったのかを聴罪司祭や主任司祭に報告するようにと命じるのが普通だから。でも、この子供は、その反対に、できる限りそれを自分のために秘密にしている。これは悪魔の欺きかもしれない。様子を見守りましょう。私たちがこれについてどう考えなければならないかは将来が教えてくれるでしょう。」

(続く)

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