ファチマの聖母の会・プロライフ

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シスター・ルシアの第二の手記の日本語訳  Ⅱ. ご出現 15. 背の高い訪問者

2017年10月20日 | ファチマ シスタールシアの手記
シスター・ルシアの手記の日本語訳(続き)

第二の手記

II. 御出現


15. 背の高い訪問者

もしも私の間違いでないなら、この月の間に、或る一人の若者が私の家に来ました [注23] 。彼は背があまりに高かったので、私は恐れで震えました。その人が私を探して玄関をくぐって入るのに身をかがめなければならなかったのを見たとき、私はこの人はドイツ人に違いないと思いました。当時、戦争の時だったので、大人たちは子供たちを怖がらせようとして、「ほら、ドイツ人がおまえたちを殺しに来るぞ!」とよく言っていました。

[注23] これは1917年9月8日にカルロス・デ・アゼヴェド・メンデス博士(Dr. Carlos de Azevedo Mendes)の訪問のことである。

それで、私の最期の時が来たと思いました。その若い人は、私が恐れているのに気づいたので、私を落ち着かせようとし、彼の膝の上に座らせ、大変親切に私に質問しました。彼の質問が終わると、彼は母に、私が彼に御出現の場所を見せてくれ、そこで彼と一緒に祈るのを許して欲しいと頼みました。彼は希望した許しを受けて、私たちは出かけました。しかし、道すがら、私はたった一人っきりでこの見知らぬ人と一緒でしたので、ずっと震えていました。その時、もしも私を殺したなら、私は私たちの主と聖母を見に行くことだろう、という考えが起こり、また安心するようになりました。

コヴァ・ダ・イリヤの御出現の場所について、彼はひざまずき、自分が強く望んでいる特別な恵みを聖母から受けるために、彼と一緒にロザリオを一緒に唱えてくれと私に願いました。その恵みとは、ある若い女性が彼と一緒に婚姻の秘蹟を受けることを同意するということでした。私はそのような要求を聞いて不思議に思い、自分でこう考えました。
「もし相手の女性が、私が彼を恐れているように彼を恐れるなら、彼女は決して"はい"とは言わないわ!」

ロザリオが終わると、この良い青年は私を家の近くまで送り、お友達にするようなさようならをして、私にもう一度彼の意向で祈ることを頼みました。私は、彼がまた振り返って私を探して来るのではないかとまだ恐れながら、叔母の家へ、大急ぎで飛び込みました。私が驚いたことには、10月13日に、御出現の後に、私は突然、他の人々の頭よりも高くこの同じ人に抱き上げられたのでした。これは、私を見たがった群衆の好奇心を満足させるのに役立ちました。

間もなくこの良い青年は、(人混みの中で)自分がどこに足を置くのか見ることができずにつまずいて転びました。私はたおませんでした。私の周りに押し寄せる群衆に捕まえられたからです。すぐに他の人々が私を抱き上げ、この青年は消えてしまいました。彼はまた現れたのは、ずっとしばらく経った後のことでしたが、その時は、上に書いた女性と一緒でした。この女性は、今や、彼の妻となっていました!彼はこの受けた恵みを聖母に感謝するために、自分たちの将来を聖母が豊かに祝福してくださるように求めに、ここに来たのでした。この青年は、現在ではトレス・ノヴァスのカルロス・メンデス博士です。

(続く)

ポルトガル語原文は次で読めます。
MEMÓRIAS DA IRMÃ LÚCIA I
Compilação do P.e Luís Kondor, SVD, 13ª edição, Outubro de 2007


英語訳は次にあります。
FATIMA in Lucia's own words (Sister Lucia's Memoirs)
Edited by FR. LOUIS KONDOR, SVD., 16th edition, July 2007


フランス語訳は次にあります。
MEMOIRES DE SŒUR LUCIE
Textes édités par le Père Louis Kondor, SVD, Septième édition, septembre 2008


この日本語訳は「ファチマの聖母の啓示 現代の危機を告げる ルチア修女の手記」(ヴィットリオ・ガバッソ/志村辰弥編)1987年/ドン・ボスコ社を参考にしました。


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