心の学校・佐藤康行の『真我の実践・サンタ営業の実践』日誌…『ひよこ』から『にわとり』への道

うつに苦しみ社会離脱した人間が真我(=本当の自分)に目覚め、サンタ営業実践の日々と開発者・佐藤康行の言霊を紹介します。

【第633回】真我カウンセリングの基本「聴く力」を教えてくれた2人のうつ病の方を思い出す④

2024-06-22 15:38:00 | 日記
このシリーズで4回目です。
『傾聴の学校』を主宰されているカウンセラーのオンラインセミナーに参加したことをきっかけに、思い出した2人のうつ病の方が見せた『愛の心で聴く力』の素晴らしさ。

今回は、もう1人を思い出した方がいるので、その方の話を書きます。

時は今から17年前、真我プロカウンセラーの2日間の講座。

その時に色々な年代層の方が40人ぐらい参加される中で、なぜか1人だけ高校生の女の子が参加されていました。

そのセミナーでは、丸2日間、相談者とカウンセラーの立場を入れ替えながら、ひたすら対面実習を1人ずつグルグル回しながら、何十回(何百回?)と繰り返していきます。

どちらかというと中高年の方が多いその会場で、1人だけ高校生の彼女は違和感があったかもしれません。

実習の感想をシェアする場面で、彼女が意を決して様子で手を上げました。

彼女は顔をクシャクシャにして涙ながらに、
『私は皆さんの話の内容がさっぱりわかりません。わかりたいけど、わからない・・わからないから言葉を返せません。とても皆さんに申し訳ないです・・(号泣)』

中高年の方が多い中、その大人の悩み・・多分夫婦問題とか、会社の上司との関係とか、嫁姑問題とか、借金苦で自殺したいとか・・
そんな大人の悩みを聞いても、人生経験が及ばない高校生の自分には理解できず、何を話をしたらいいかわからない・・。彼女が相談を受けるカウンセラーの立場になるとすごく苦しそうでした。

彼女はお母さんと一緒にこのカウンセリングのセミナーに参加していました。人のお役に立とうと命をかけてこのセミナーに参加している母の背中を追いかけて参加したものの、私は人のお役に立てない無力な自分を思い知らされ、絶望していました。

そしてその苦しみに耐えきれず、ついにその気持ちを涙ながらに吐露されたのでした。 

それに対して佐藤学長はこう仰いました。(以下は私の想像も入っています。ご了承ください。) 

『そのわからないのがいいんです。このカウンセリングはアドバイスをするんではない。
 そもそも、その人の悩みを人の心をわかる人なんているんですか?
 その人の生まれてから今日までの生い立ち、そしてその都度感じた感情や心を全てわかっているんでしょうか?
 その人の言葉だけを聞いて、それだけを切り取ってわかったような気になって、上から目線でアドバイスする。 
 それでその人がそのアドバイス通りやって貴方は責任をとれるんですか?
 問題も解決策も、相談者の心の中にあるんです。だから、相談者が先生であり、カウンセラーは生徒なんです。カウンセラーは相談者に教えてもらう立場なんです。
 真我カウンセリングに於いては、逆に今までの人生経験が邪魔になります。さっきから何度でもアドバイスするなと言っているのに、なかなか簡単ではないでしょ。みんなついついアドバイスしてしまう。
 相手の話がわかる訳はないんです。だからわからなくていい。
 しかし、相手のことをわからないけどわかろうとする謙虚な姿勢が大事なんです。
 だから、〇〇さん、貴女はこのカウンセリングにとても向いていますよ。』

その言葉を聞いた彼女はさらに号泣しました。しかしその涙は、絶望の涙から、こんな私そのままで人のお役に立てるんだと気付いた歓喜の涙に変わっていたのです。

その後の実習でも、彼女は涙ながらに相手の話を聴き続けました。わかりたいけどわからない、その悔しい気持ちを必死でこらえながら、とにかく相手の話をわかろうとし続け真剣に聞いて聞いて『聴き』続けました。

すると奇跡が起こりました。

彼女よりも何十歳も年上の方々が次々に話ながら号泣されていく。

『こんなに真剣に私の話を聴いてくれた・・』
『私の言葉一言一言をとても大切に受け取ってくれた・・』 
『彼女からとても暖かい優しい波動を感じた・・』
『今までの自分の人生の中で、一番自分を受容してもらえた・・』

実習後、彼女のカウンセリングを受けた何十歳も年上の大人がその感動を涙ながらに訴えていくのです。

この事を思いだすきっかけとなった。あるカウンセラーの言葉、
『愛の傾聴の根幹は在り方です。在り方のその先にやり方があるのです。やり方・テクニックが先ではありません。無条件の肯定的関心。愛ある態度。カウンセリングの肝はやり方ではない。
というのは、まさにこの事だなと思いだしました。

人の言動は、愛を求める叫びなり。それは無限に存在するなり。

真我カウンセリングを開発した心の学校佐藤康行学長の言葉です。 

だからこそ、人の話を愛ある姿勢で聴くことができると人間関係は面白いほど上手くいくと佐藤康行学長は仰っています。

知識も知恵も経験もない。頭も良くない。上手く話せない。面白い話ができない。だから人間関係は苦手だ。そして自信を失い対人恐怖症やうつ病になってしまう人。

そんな方が愛の心を根本に置いたとき、人の話を聴こうという姿勢に転換したときに、それが逆に人のお役に立てる最高の才能となり得るのです。

この事を3人の方に教えて頂いていた事を、今改めて思いだしました。

ありがとうございました。