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会長が行く!!!

才能は心に宿る。
想いが強ければ
きっと届くはずです。
感じたこと、海の不思議を中心に綴っていきます。

旅立ち・・・・。

2014-10-16 17:45:34 | 求愛・産卵・卵保護





夕焼けが海を照らし終わる頃、彼らの誕生に立ち合う為に、静かに海に身を委ねる・・・。

本当は、嬉しさのあまり歌でも唄って盛大に迎えたい気分だけれども、彼らの繊細な旅立ちは厳かに始まるから、ただ静かに待つのだ・・・。

今夜は、出来れば、2家族の子供達の旅立ちに立ち合うつもりだけども、旅立ちの時刻がほとんど同じなので、前半後半と分けて、その移動は猛ダッシュで駆けつけようと思っていた・・・。

ハナビラクマノミの卵達もハマクマノミの卵達も、あるのかないのか?

そして、ここ数日間の嵐で2℃~3℃ほど下がった為にどのくらい成長具合なのか?

それらは昼間の内に確認していた・・・・。

・・・・・どちらの卵達もあった・・・・。

水中で密かに喜びを噛み締めながら静かに観察した・・・。

・・・・・どちらも今夜だ・・・・。












猛烈な台風のうねりと荒波の中、虹色の優しい懐に抱かれながら、彼らは耐え、生き抜いた・・・。


そして、昨夜、ほぼ30分程の間に、彼らは思い思いに旅立って行った・・・。









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台風が近づいて来る・・・。

2014-10-10 16:29:00 | 求愛・産卵・卵保護




台風が近づいて来る・・・・。

ボートは上架した・・・。

ロープやワイヤーで固定もした・・・。

直撃はなさそうだけれども、少しずつ進路を西寄りに変え、このままだと暴風域に入りそうな気配だ・・・。


海は、もの凄い波で大荒れ・・・・・。

メルヘンの世界のようなサンゴの穴に棲んでいるカンザシヤドカリ達は、うねりで飛んで来る岩やサンゴレキに怯えながら、身を縮めているのかもしれない・・・・。

自然の摂理なのだから、仕方がないと言えば仕方がないが、ただただ、無事でいて欲しい・・・。


港の船を上架する為のスロープからエントリーして潜って来た・・・。

もちろん、透明度は今3だけども、海の中は、それでも心地良い・・・。

定点観察しているハマクマノミは産卵三日目(多分)の卵を育んでいた・・・・。

少し奥のハナビラクマノミも産卵していて、産卵二日目(多分)の卵を育んでいた・・・・。

水温27.2度・・・・。

台風で水温が下がる事を考えると、これが今年最後の産卵になるかもしれない・・・・。


「うねりで岩など飛んできたりしないように・・・・。諦めて食べたりしないで、どうか育んで・・・。・・・ともかく頑張れ・・・・。」


自然の事だから、祈るしかないけども・・・・。









注・クマノミの仲間は、台風の様な異常事態になると、卵の成長(孵化率)が悪くなるのか?悪状況で保護が出来なくなる為か?親が卵を食べてしまう事(?)があります・・・。


追伸・今回の台風19号は、もの凄い勢力で日本列島を縦断しそうな予想が出されてます。どうか、くれぐれもお気を付け下さい・・・。



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ハマクマノミ産卵記・・・・大どんでん返し?!

2014-10-02 00:00:05 | 求愛・産卵・卵保護
いつもの様に、ハマクマノミの産卵状況の確認に行った・・・・。

幾つかのイソギンチャクを見て回ったが、産卵している様子はないので、

宿主の居ないタマイタダキイソギンチャクに、今年、着床した愛らしいハマクノミ(ここではツバメと呼んでいる・・・(^_^;))宅に通う隣のタマイタダキイソギンチャクの雌が

本宅のイソギンチャクで本夫の雄(正統派イケメン夫)と産卵した三日目の卵の様子を確認しに行った・・・。


「昼顔・・・・(^_^;)」の様なこの物語の詳細は、先月の「ハマクマノミ産卵記・・・通い編」をどうぞ!!

(多分、先に読んだ方が、物語の流れが解り易いです・・。)









現場に着くと、雌しか居ない・・・。


隣のツバメがいる別宅を覗いて見ると、あろう事か正統派イケメン夫がツバメと一緒に居た・・・・。









しかも、仲も良い・・・・(^_^;)









・・・・そうなのである・・・、あれが・・・、雄の「通い」も起こったのである・・・。


「何だ~、お前(本夫)、もしかしたら、あわよくば、自分が雌に性転換して、この若いツバメを雄にして、来年辺り、上手い事やろうなんて考えているんじゃないだろうね・・・(^_^;)


・・・・・って、お前、その前に、三日前に産卵した卵の世話は・・・・!Σ( ̄□ ̄;)!!」


慌てて、本宅のイソギンチャクを縮めて見たら、何と、卵が無くなっている・・・・!Σ( ̄□ ̄;)!!








・・・・そう、親が食べたのである・・・(多分)。


クマノミの仲間は、積算水温と卵の成長の関係の度合いなのか(孵化率が悪くなると思われる為)、

高水温になると食べてしまう事あるのです・・・(多分)。

(ただ、水温の関係なのか、それとも他に理由があるのかは定かではありません。)


昨日、別のポイントで三日前に産卵してた卵はすくすくと成長し、雄に育まれていた・・・。


水温29.8℃・・・。確かに高いが、昨日、確認したポイントと同じだし、まだイケるはずである・・・

(久米島で確認している限りでは、水温30℃超えてても産卵、卵保護をしていた)。


ただ、このポイントのこの場所の方が潮通りは良くないので淀んでしまう・・・・。

クマノミの仲間達は、例えば、性転換したての雌ならば、初めての(?)産卵だと卵の質が良くないのか(?)、

初心者だからかなのか(?)、何らかの理由かは解らないけれども、初回、二回目と産卵しても、

卵の数も少ないし、その卵を食べてしまう事がある・・・(多分)。

産卵を繰り返すと、卵の質が良くなるのか(?)、その後は、卵の数も平均的で、通常通り、

雄が勢力的に育み、雌が時折、手伝い、無事、孵化させる・・・。

因みに、ここのペアは、産卵初心者ではない・・・。

何らかの理由や事情があるのだろうけど、はっきりとした事は解らない・・・・。








そのうち、雌が、せっせと産卵床を掃除し始めた・・・・。


穴中のイソギンチャク側のサンゴ礫を外に出す・・・・。


そのうち、雄も戻って来て、二匹で掃除を始めた・・・・。








雄も中のゴミ出しをする・・・・。








・・・もしや、また、産卵・・・?!いや、それは、雌が体内で卵の作られる期間を考えると、さすがにないでしょう・・・・??








暫く、掃除をした後、雄が再び通い、雌も通い、交互に本宅と別宅を行き来したりしてた・・・・。








「いったい、何が起こったんだ・・・??!Σ( ̄□ ̄;)!!


お前達は、どうなってるんだよ??・・・・・


三日前まで、あんなに仲良く産んだばかりの卵を育んでいたのに・・・・。」








クマノミ界も、実は、とても複雑なのかもしれない・・・・・(^_^;)



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孵化・・・?旅立ち・・・!・・・の、はずだったけど・・・・(^_^;)。

2014-09-28 23:04:22 | 求愛・産卵・卵保護





夕暮れ、ある想いと期待を胸に秘めて穏やかな海に、独り入る・・・。

薄暗い海が、静かに僕を迎えてくれる・・・。

今夜、旅立つはずの彼らの孵化に立ち合う為に、ゆっくりと泳ぎ出す・・・。



ハマクマノミ達の場所に到着して、弱い赤い光で刺激しないように様子を見る・・・・。

まだだ・・・・。今までの経験・日没時間から考えると、あと20分後ぐらいだろう・・・・。

10m程離れて、刺激しないようにライトを消し、時を待つ・・・。

灯りを消した僕の周りに夜光虫が無数の光の瞬きを映し出す・・・。

海の妖精に抱かれた気分だ・・・。

僕が動く度に身体の周りで夜光虫が煌めき、自分が別の生物にでもなったような錯覚に陥る・・・。


夜の海は、もちろん、孤独感を感じさせる事もあるが、時折、無数の命達に囲まれている事を、改めて感じさせてくれる・・・。

ニ十分後、再び、彼らの元へ・・・。


弱い赤い光でうっすらと照らして見ると・・・・、「えっ!!Σ( ̄□ ̄;)!!・・・。」

ハマクマノミの卵隗の、すぐ、上にガンガゼとトックリガンガゼモドキが迫ろうとしている・・・・。

ガンガゼ類は海藻を食べるから、卵を食べる事はないのだろうけど、それでも、彼らの孵化への刺激となり通常の予定時間より、遅れる事になるかもしれない・・・。

「おいおい、いい加減にしてくれよ・・・(^_^;)。」

僕は中心の肛門を囲むようにある生殖孔(ここから卵子や精子を放出する)という周りの五つの青い点を支持棒でツンツンする・・・。

人間もそうなんだから、刺激して気持ち良くなってもらって帰ってもらおうとする作戦だ・・・(^_^;)。


上手く動かない・・・・(-_-;)。

・・・・当たり前である・・・(-_-;)

・・・・馬鹿な事やっている場合ではないので、カメラでガンガゼを突きながら強引に遠くへ追いやる・・・(^_^;)。


ハマクマノミのペアを見る・・・・。当然、彼らの動きは孵化へのそれではない・・・・。

僕は再び、遠くへ離れ、少し多めに時間を空け20分程待つ・・・・。

・・・・嫌な流れだ・・・。孵化の予定時間だったが、ガンガゼによって脅かされ、更に、それを排除しようと僕が動き、更に刺激を与えてしまった・・・。


クマノミの孵化は、とても繊細で、何かの刺激があると、クマノミ達は警戒をし、通常の時間ではやらなくなり、僕らが居なくなった知らない時間に孵化してしまうのだ・・・・。

20分後、彼らの場所に戻ると、やはり始まっていない・・・・。

やはり、さっきほどの事が刺激となり警戒しているらしい・・・・。


改めて、更に、20分、離れて静かに時を待つ・・・・。


そして、また、彼らの元へ・・・。

・・・・・やはり、やっていない・・・・。


「仕方ない・・・・。今日は退散するか・・・・。」

もしかたしたら、今年、最後になるかもしれない孵化だったけれども、これ以上、彼らを刺激して、真夜中まで孵化を遅らせるのも申し訳ない・・・。



最後に、少しだけ、写真を撮らせてもらった・・・。

卵内の仔魚達たちが、ギラギラさせた眼で孵化を待ちわびているようだった・・・・。


「海で生きるクジラや魚達・生物達の命や生き様や美しさを、出来る限り、撮り綴り記していこう・・・・、一期一会だし・・・・、次は・・・。」

・・・・・っと、生前の彼女と話した事を思い出し、悔しさが込み上げる・・・。


・・・・エキジット・・・。

・・・・そして、満点の星空が迎えてくれた・・・。



次の日の早朝、卵に状態の確認に行く・・・・。

・・・・やはり、昨夜、孵化していた・・・・。

孵化を見送れなかった悔しさを心に抑え込み、無事、浮遊生活を送り、着床して生き抜いてくれよ・・・。

色んな想いを馳せながら、帰り道を泳ぎ、その日も海にガイドに没頭した・・・。





(一枚目が孵化日の昼、二枚目が孵化直前の夜、撮った写真です・・・・。)





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ハマクマノミ産卵記・・通い編・・・・(^_^;)

2014-09-23 14:34:17 | 求愛・産卵・卵保護
ハマクマノミの産卵や卵保護がないかを確認して周っていた・・・。

3か所目のハマクマノミのペアの居る場所に着いた・・・。







産卵の気配もないし、卵保護もしてない・・・。




その2.5m程離れた少し白化したタマイタダキイソギンチャクには、今年、着床した、まだ未成熟の可愛いハマクマノミの稚魚が付いていて


イソギンチャクの色合いと相まって可憐な美しさを見せてくれている・・・。









・・・・相変わらず、可愛い・・・(^_^;)


僕は、この子がどんな雌(多分、今の所一匹だから)に成長し、どんな雄を迎えて、また、新たな産卵記を刻んでくれるのだろうかと、その成長を楽しみに観察していた・・・。


そう、あれさえ起きければ・・・・、きっと・・・・。



暫く、その愛くるしい仕草のこの子を撮影していると、ふと、濃い赤い影が横切った・・・。


「うぅん?・・・・成魚が混ざっている・・・!Σ( ̄□ ̄;)!!」


隣の雌雄を確認すると、雌が居なくっている・・・。


そう、あれが起こったのである・・・。どうやら、稚魚が成長してくるにつれ、隣の雌が「通い」を憶えたらしい・・・。


もともと、テリトリー意識の物凄く強いクマノミの仲間達は、近くにイソギンチャクがあり、そこに宿主が居ないと、そのイソギンチャクも我が物にしようとする・・・。


以前には、5m以上離れたイソギンチャクに通っていたハマクマノミもいた・・・。


安全なイソギンチャクの元を離れて、通う訳だから、その道中は、当然、リスクを伴う・・・。


クマノミにも、物凄く勇猛果敢な奴と少し臆病な子もいて、個体差はある・・・。


もしかしたら、そのうち、通うようになるかもしれないなと思っていた事が現実のものとなっていた・・・!Σ( ̄□ ̄;)!!







「くそぉ~・・・、僕がゴマモンガラに夢中になっている間に、まだ若い、こんな可愛い子を~・・・。

・・・・何て羨ましい・・・、もとい、何て破廉恥な・・・!Σ( ̄□ ̄;)!!」


一匹で居る本夫の雄を見る・・・。







・・・・男前である・・・。所謂クマノミ界のイケメンと言っていいだろう・・・。


この雌、こんなイケメンな本夫(雄)が居ながら、あわよくば、この未成熟な子を雄に成長させ、来年辺りには、こっちでも産卵してやろうなんて不埒な妄想を膨らませているんではなかろうか・・・!Σ( ̄□ ̄;)!!


「何て、理想的な・・・・もとい、何てふしだらな・・・・!Σ( ̄□ ̄;)!!」


・・・・・って、身体で作る卵の数は限界があるんだから(大きな配偶子である卵子を体内で作るには沢山の栄養と時間が必要)雄が二匹居たって・・・・??


ベラやハナダイやヤッコの仲間たちの様に、雄のハレム型のペア産卵なら、卵の準備が出来ている雌から片っ端からコマしていけば、自分の子孫は沢山残せる可能性は大いに広がるけど(小さな配偶子である精子は卵よりも作られるのが早い)、

雌で、しかもクマノミなら、1シーズンで作れる卵の数もある程度決まっているし限界でしょ・・・・(^_^;)



そんな事をブツブツ呟きながらも、もしかたら、あれも起こるかもな?!・・・っと、次なる予想を思い浮かべながら、エキジットした・・・・。


その後、数度、そのハマクマノミ達の「通い」のクマノミ模様を観察したある日、いつもように「通い」を観察しに行った・・・。

雌が「若いツバメ」(まだ、未成熟で雄でもないし、当然雌でもないから、そのうち、そう呼ぶようになった・・・(^_^;))宅にいる・・・。








・・・・・しかも、仲が良い・・・・(^_^;)



雄のいる本宅のイソギンチャクを見た・・・。雄だけがいる・・・。しかし、今日は何だかイソギンチャクの形が違う・・・・。

もしやと思い、少し、イソギンチャクを払って岩肌を確認してみた・・・・。

やはり、産卵している・・・。しかも、今日産卵したばかりだ・・・・。

産卵床が小さな穴の壁にある為に、卵隗の全容は掴めないが、雄が卵の世話をせっせとしている・・・・。







観察していると、そのうち雌が戻って来て、何と、産卵が始まった・・・・!Σ( ̄□ ̄;)!!







・・・・そう、あろう事か、雌は産卵中の休憩時間に、雄に卵の世話を押し付け、若いツバメ宅に行っていたのである・・・!Σ( ̄□ ̄;)!!

その後、産卵が2.3分程続いた後、せっせと雌雄で卵の世話を始めた・・・・。








卵の世話する雌雄2匹を暫く観察していたが、エキジット時間は、とうに過ぎている・・・。


ボートでスタッフやゲストも待っている・・・。



「上手くいってるんだから、若いツバメなんかにうつつを抜かさず2匹仲良く暮らすんだよ・・・(^_^;)」



・・・・・・呟きながら、もう一枚シャッターを切り、エキジットした・・・。













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