ハマクマノミの産卵や卵保護がないかを確認して周っていた・・・。
3か所目のハマクマノミのペアの居る場所に着いた・・・。
産卵の気配もないし、卵保護もしてない・・・。
その2.5m程離れた少し白化したタマイタダキイソギンチャクには、今年、着床した、まだ未成熟の可愛いハマクマノミの稚魚が付いていて
イソギンチャクの色合いと相まって可憐な美しさを見せてくれている・・・。
・・・・相変わらず、可愛い・・・(^_^;)
僕は、この子がどんな雌(多分、今の所一匹だから)に成長し、どんな雄を迎えて、また、新たな産卵記を刻んでくれるのだろうかと、その成長を楽しみに観察していた・・・。
そう、あれさえ起きければ・・・・、きっと・・・・。
暫く、その愛くるしい仕草のこの子を撮影していると、ふと、濃い赤い影が横切った・・・。
「うぅん?・・・・成魚が混ざっている・・・!Σ( ̄□ ̄;)!!」
隣の雌雄を確認すると、雌が居なくっている・・・。
そう、あれが起こったのである・・・。どうやら、稚魚が成長してくるにつれ、隣の雌が「通い」を憶えたらしい・・・。
もともと、テリトリー意識の物凄く強いクマノミの仲間達は、近くにイソギンチャクがあり、そこに宿主が居ないと、そのイソギンチャクも我が物にしようとする・・・。
以前には、5m以上離れたイソギンチャクに通っていたハマクマノミもいた・・・。
安全なイソギンチャクの元を離れて、通う訳だから、その道中は、当然、リスクを伴う・・・。
クマノミにも、物凄く勇猛果敢な奴と少し臆病な子もいて、個体差はある・・・。
もしかしたら、そのうち、通うようになるかもしれないなと思っていた事が現実のものとなっていた・・・!Σ( ̄□ ̄;)!!
「くそぉ~・・・、僕がゴマモンガラに夢中になっている間に、まだ若い、こんな可愛い子を~・・・。
・・・・何て羨ましい・・・、もとい、何て破廉恥な・・・!Σ( ̄□ ̄;)!!」
一匹で居る本夫の雄を見る・・・。
・・・・男前である・・・。所謂クマノミ界のイケメンと言っていいだろう・・・。
この雌、こんなイケメンな本夫(雄)が居ながら、あわよくば、この未成熟な子を雄に成長させ、来年辺りには、こっちでも産卵してやろうなんて不埒な妄想を膨らませているんではなかろうか・・・!Σ( ̄□ ̄;)!!
「何て、理想的な・・・・もとい、何てふしだらな・・・・!Σ( ̄□ ̄;)!!」
・・・・・って、身体で作る卵の数は限界があるんだから(大きな配偶子である卵子を体内で作るには沢山の栄養と時間が必要)雄が二匹居たって・・・・??
ベラやハナダイやヤッコの仲間たちの様に、雄のハレム型のペア産卵なら、卵の準備が出来ている雌から片っ端からコマしていけば、自分の子孫は沢山残せる可能性は大いに広がるけど(小さな配偶子である精子は卵よりも作られるのが早い)、
雌で、しかもクマノミなら、1シーズンで作れる卵の数もある程度決まっているし限界でしょ・・・・(^_^;)
そんな事をブツブツ呟きながらも、もしかたら、あれも起こるかもな?!・・・っと、次なる予想を思い浮かべながら、エキジットした・・・・。
その後、数度、そのハマクマノミ達の「通い」のクマノミ模様を観察したある日、いつもように「通い」を観察しに行った・・・。
雌が「若いツバメ」(まだ、未成熟で雄でもないし、当然雌でもないから、そのうち、そう呼ぶようになった・・・(^_^;))宅にいる・・・。
・・・・・しかも、仲が良い・・・・(^_^;)
雄のいる本宅のイソギンチャクを見た・・・。雄だけがいる・・・。しかし、今日は何だかイソギンチャクの形が違う・・・・。
もしやと思い、少し、イソギンチャクを払って岩肌を確認してみた・・・・。
やはり、産卵している・・・。しかも、今日産卵したばかりだ・・・・。
産卵床が小さな穴の壁にある為に、卵隗の全容は掴めないが、雄が卵の世話をせっせとしている・・・・。
観察していると、そのうち雌が戻って来て、何と、産卵が始まった・・・・!Σ( ̄□ ̄;)!!
・・・・そう、あろう事か、雌は産卵中の休憩時間に、雄に卵の世話を押し付け、若いツバメ宅に行っていたのである・・・!Σ( ̄□ ̄;)!!
その後、産卵が2.3分程続いた後、せっせと雌雄で卵の世話を始めた・・・・。
卵の世話する雌雄2匹を暫く観察していたが、エキジット時間は、とうに過ぎている・・・。
ボートでスタッフやゲストも待っている・・・。
「上手くいってるんだから、若いツバメなんかにうつつを抜かさず2匹仲良く暮らすんだよ・・・(^_^;)」
・・・・・・呟きながら、もう一枚シャッターを切り、エキジットした・・・。
ダイブ・エスティバン
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