どこまでセーフ

昨年末に私の身に起こった、トンデモ事件について記しておかねばなるまい。

それは暮れも押し迫った寒い日の夜。編み物をしているうちに眠気が襲ってきた。
もう遅い時間でもあり、きりのいいところで編む手を止め、寝ることにした。
夜編み物をすると、目が（ε_ε；）になりとても疲れる。
頭もぼぉっとして、できるならばそのまま何もせずに布団に入りたい。
普段ならそうしていただろうが、その日はなぜか、歯だけは磨かねばならないと思ったのだった。

ほとんど半目になりながら洗面所に行き、ほんの少しだけ歯磨きペーストをつけた歯ブラシを口に入れる。
磨いていて気付く。えらく歯ブラシの毛が反っているなぁと。新年に新しい歯ブラシをおろさねば。

しばらくしてふと思う。
今朝磨いたときは、こんなに反っていただろうか。
毛先がくりんくりんで、歯と歯茎の境目にちゃんと当たらないほどだったか。
磨く手を止め、歯ブラシを見る。











うがっ！
アタシの歯ブラシじゃ
ない！！

私が手にしていたのは、力強く磨くためにいつもくりんくりんの毛先になっている、相方の歯ブラシだった。

同じ箸やコップを使うことはできる。食べかけのものを食べるのも平気だ。
百歩譲って同じパンツを履くことも厭わぬとしよう。（変態ではない　汗）
しかしいくら夫婦といえども、歯ブラシだけは無理だ。
それなのに、くりんくりん、くりんくりんと、おおよそ５分以上相方の歯ブラシを使っていたとは。

何故、歯だけは磨かねばならないなどと思ったのか。
何故、色も違うのに相方の歯ブラシを手にしたのか。
何故、くりんくりんの毛先にすぐに気付かないのか。
半分寝ぼけていたのかもしれないが、一生の不覚。
新年早々私の身体の具合が悪くなったのは、このせいだと思っている。

あなたはご主人（奥様）の歯ブラシを、使えますか？