ツイノスミカ

猫ト戯レ 晴耕雨読
ソンナ暮ラシガ 理想デス

3年連続お江戸へGO!【迎賓館編】

2019-03-22 | おでかけ
東京マラソンについて行くことが決まって、どこを観光しようか考えたとき、すぐに浮かんだのが
迎賓館赤坂離宮
私が明治期の洋館好きなのを知っているUちゃんも、同じことを考えてくれてたので、即決。
外国からの賓客の接遇に支障のない範囲で、2016年から通年一般公開を行っています。
本館、庭園、和風別館を参観できますが、和風別館は事前に予約(1グループ20人 先着順)をする必要があるので、1月の予約開始すぐに予約。当日は満員になってました。


マラソン応援の後、ランチした明治記念館から、途中皇太子さまのお住まい東宮御所の脇を通り、赤坂迎賓館西門に向います。道路には皇宮警察の人だろうな、怪しいおばちゃん二人組を見張っています。
それにしても1キロ足らずなのに、赤坂っていうだけあって、ゆるいけど坂道。雨の中の速足は結構きつい。運動不足だわ~。

門を入ったところで受付を済ませます。セキュリティチェックは、手荷物をX線の機械に通します。他にもいろいろと注意事項があって、品格を著しく損なう服装はNG、メモを取るのは鉛筆以外は使用禁止、飴もなめちゃダメ、大きな荷物や傘は、壁や調度品を毀損するおそれがあるのでダメ、当然撮影は禁止、壁などに手を触れてはいけません。なかなか厳しい。まぁ国宝なので当然っちゃぁ当然か。



さて、主庭にある和風別館ガイドツアーの集合場所に集まり、和風別館「游心亭」を参観します。
正面玄関でなく主庭から小径に入っていくと、エリザベス女王お手植えのイングリッシュオーク(樫の木)が姿をあらわします。この木はウィンザー城から若木を空輸して植えられたものだそうですが、バックアップのため種から今育ててるらしいです。
枯れたら困るもんね、私もバラやクレマチスのバックアップ取るわ~(同じ次元にするなよ)などと思いつつさらに進み、築山のある和風庭園に出ると、紅白の梅の花の芳しい香りが迎えてくれました。
いや~、行き届いたお手入れのお庭がすばらしい。

建物の前には、先日トランプ大統領がいらしたときにも餌やりをした錦鯉110匹のいる池があります。その中には今上陛下が皇太子時代のご提案でインドネシアの鯉と掛け合わせてできた、金魚のようにヒレが長いヒレナガニシキゴイ(名前、まんまやなw)もいるそうなので、見つけられたらラッキーですね。
賓客がいらっしゃるとここで餌やりをするのが恒例になっているようで、せっかく餌をやっても鯉が食べないと都合が悪いからでしょうね、2~3日前から餌をやらないでおくそうです。なるほど~。

迎賓館赤坂離宮 和風別館「游心亭」
内閣府迎賓館ウェブサイト (https://www.geihinkan.go.jp/akasaka/japanese_annex/
(建物の中は撮影禁止なので、上のリンクから画像ごらんくださいね)

和室も茶室も坪庭も、とにかく美しい。
太陽の光が池に差し込むと廊下の天井に水の「ゆらぎ」が投影されるように設計されています。あいにくのお天気だったので、この様子は見られなくて想像するだけでした。
また、窓から見える築山の庭は、一幅の襖絵を見るようです。
迎賓館赤坂離宮 和風別館 池に太陽の光が差し込むと廊下の天井に水の「ゆらぎ」が投影され
内閣府迎賓館ウェブサイト (https://www.geihinkan.go.jp/akasaka/japanese_annex/

坪庭にはこの時期限定の、寒さで苔が傷まないように松の葉を敷く“敷き松葉”というものが見られました。敷き方にも自然に散ったように敷く「利休流」や市松模様の「遠州流」と、ただ敷くだけでなく細やかな心遣いというものが感じられます。
(内閣府迎賓館赤坂離宮のツイートから⇒利休流の様子遠州流の様子
ちなみにツイノスミカの庭は、堆肥を“利休流”で敷いてるわ。(←いらん情報です)

ところで、西洋の人たちにとって靴を脱ぐというのは、裸の一部をさらすということだそうです。(靴下履いてても裸の一部とか、めんどくさい奴らだな
それでエリザベス女王をお迎えしたとき外交折衝があり、結局特製の西陣織のスリッパを履いていただくことになったそうな。廊下はそれでよしとして、畳の間では、他の者は当然スリッパなど履いていない。さて、エリザベス女王はどうなさったか。
周りを察して自らスリッパをお脱ぎになったそうで。日本の文化を尊重なさるあたり、女王陛下さすがでございますね。
(特製西陣織のスリッパは、その後どうなったのかしら。お土産に持ってかれたのか、気になるわ)

海外からの国賓を、本館とはまた違った純和風のおもてなしで、心を遊ばせゆったりと寛いでいただけるようにという意味を込めて「游心亭」だそうです。
わたしもゆったりと、できればもっと長い時間参観したかったんですけどね。(旧岩崎邸のときのように、もう一回りするとか)
ガイドさんの他に警備の人も付いて回って目ぇ光らせてるんで、それは不可能でした、残念。

詳しい様子はこちらで⇒「政府インターネットテレビ」迎賓館赤坂離宮~游心亭~





主庭に戻って、国宝の噴水や様々な木々を楽しみたいのですが、あいにくの雨です。
迎賓館赤坂離宮 主庭 噴水
ここは撮影OKなんだけど、見よ、このどんよりした空を……

では本館に入ります。せっかくなので音声ガイドを借ります。(まぁ、中でも音声ガイドが流れているので、借りなくても見学できるかと)

本館は日本で唯一のネオ・バロック様式の西洋風宮殿建築です。
もともとは紀州徳川家の江戸中屋敷があった敷地の一部に、大正天皇の東宮御所として作られたものです。実際は大正天皇はお住まいにならず、昭和天皇と今上陛下が一時期お住まいになられたことがあり、戦後皇室から国に移管され、国会や行政機関として使用されてきました。その後、外国の賓客接遇のための施設として改修し、現在に至っています。

話はそれますが、江戸藩邸(江戸屋敷)は、上屋敷、中屋敷、下屋敷とあります。紀州徳川江戸中屋敷の敷地は、ほぼそのまま赤坂御用地となり、現在迎賓館のほかに、東宮御所、各宮家邸(秋篠宮邸、三笠宮邸など)、赤坂御苑(園遊会などの会場)としても使用されています。ちょっと興味があったので調べてみたら、紀州藩にはなんと30箇所も江戸藩邸があったようです。この赤坂の敷地だけでもこれだけ広大なのに、さすが御三家のひとつ紀州藩ですね。

さてさて、中に入りましょう。
「朝日の間」「彩鸞の間」「羽衣の間」「花鳥の間」と「玄関と中央階段」を見学できるのですが、「朝日の間」は改修工事が入っていて見学できませんでした。残念。
迎賓館赤坂離宮 大ホールの大理石の柱
内閣府迎賓館ウェブサイト (https://www.geihinkan.go.jp/akasaka/entrance_hall/

豪華絢爛、ため息しか出ない世界です。個人の邸宅旧岩崎邸なんて比べ物になりません。
たとえ西洋の猿真似と揶揄されようと、素晴らしい建築技術の中に、さりげない日本風の意匠がほどこされているあたり、誇れる素晴らしい遺産だと思います。
迎賓館赤坂離宮 彩鸞の間 鎧武者の意匠がほどこされた石膏金箔張りレリーフ
内閣府迎賓館ウェブサイト (https://www.geihinkan.go.jp/akasaka/sairan_no_ma/

3つの部屋のなかで、一番私の好みだったのは「花鳥の間」です。
他の部屋が白、金、赤で煌びやかなのに対し、板壁に七宝焼の額が飾られて、とても落ちついて見えます。
落ちついて、とはいっても重さ1基1トン以上もある豪華なシャンデリアや、無線七宝の技術で日本画特有の表現を再現した30枚の額は、息をのむほど美しいです。
迎賓館赤坂離宮 花鳥の間
内閣府迎賓館ウェブサイト (https://www.geihinkan.go.jp/akasaka/kacho_no_ma/

賓客気分に浸れる夢のような空間なのに、シャンデリアやドレープカーテンなど、お掃除はどうしてるんだろうと思ってしまう、ド庶民なワタクシなのでした。

詳しい様子はこちらで⇒「政府インターネットテレビ」迎賓館 赤坂離宮 本館


館内いたるところに警備の人が立っていて、ちょっとでも怪しい動きがないかと目を光らせています。
触ったりしないけど、もうちょっと近くで見たいな~と思ったり、天井画とかシャンデリアとか、上向いて見るの辛いので、座って(できれば寝そべってw)見られたらいいのになと思いました。
迎賓館赤坂離宮 前庭から見る本館迎賓館赤坂離宮 門牆
そしてお天気の良い日だったら、この数倍素敵な景色が見られたのにね。
芝の青い季節に、また行きたいね~♪



おまけ編
相方の応援を終えて迎賓館に向かう前に、明治記念館の竹林亭でランチ。
明治記念館の竹林亭で花見弁当
とても上品な中華でした。デザートもカワイイ。お茶はポットで、そしてキャンドルウォーマーで温めているので、嬉しかったです。
そして夜は夜でUちゃんご夫妻と、定番のがっつり中華!
庶民的で、もちもちの皮の餃子が超美味しい!ナスの角切りにんにく炒めも美味しかった~◎
この日の最後に、すっかり庶民に戻って安心したのでした。わはははは



次は恒例おみやげ編+αです。続く~♪

最新の画像もっと見る

コメントを投稿