25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

生き抜く庶民

2018年07月10日 | 社会・経済・政治
 西日本の豪雨災害もひどいものだ。人間の想定範囲を超えている。山のあるところは危ない。川のある所も危ない。海の近くも危ない。埋立地も危ない。平野が少ない日本列島では、どこに住めばよいのかわからなくなるくらいだ。
 海外の経済分析者から日本経済は2019年が危ない、という記事が出始めている。IMFまでも言い始めている。高齢化が最大の原因だという。人口は今後確実に減っていく。一人当たりの生産量が下がり、GDPがマイナスとなっていく。金融政策も限界にまできている。政府は借金を続ける。既得権益者が票田であるから自民党はそこに手を出せない。すると消費税を上げ、年金給付年を延ばしていく。医療費負担を上げていく。介護保険を上げていく。そんな方法しか考えられない。
 政策のツケは全部国民が負わされる。
 独占企業のJRの運賃は高い。移動に躊躇せざるを得ない。高速道路も同じように高い。高齢化社会なのに、白タクは禁止。タクシーの相乗りも禁止。乗り降り自由のミニバスを走らせたいと思ってもできない。反対団体があるからだ。
 キャッシュレスに抵抗を感じる高齢者が並ぶスーパーではレジに時間がかかる。これは高齢者の問題だ。
 パソコンで日本語変換するのにも時間がかかる。これは日本語の問題だ。
 G7の中でイタリアに次いで経済が悪い日本はいよいよ追いつめられてきている。安倍首相が続投し、いっそ責任をとってもらいたい。ハイパーインフレも囁かれている。つまり貯金が政府に吸いとられるという作用をもつ。国民の預金価値は下がるが政府の借金も減るという理屈である。
 国債市場の取引がほとんど停止している。買う銀行や保険会社がないのである。銀行も追いつめられている。銀行員の解雇が始まる。
 実質賃金は上がらない。むしろ下がっている。スーパーの特売日には人が殺到する。消費節約で国民は自己防衛をする。消費力が下がると経済力が下がっていく。
 よいところがないような日本である。
 東京オリンピックなどは必要か。リニアモーターカーは必要か。東北の堤防は必要か。3分診療で3割分の1000円払う。クリニックは7割の、さらに2333円もらえる。これは正しいか。

 不満たらたらである。政治を超越して生きるにはどうすればよいか、とフツフツと考える。庶民に手はない。権力が国民のお金を喰いつくし、それに気づくまでは手がでない。と言っても庶民は生き抜いていくことは確かなことだ。