国道42号線の四車線道路を杖をついた老人が横断歩道でもないところを横切って中央付近にまできて、さらに進み掛けたところでぼくは気づきクラクションを鳴らした。急ブレーキでもかけようものなら道路が混んでいたから追突されるおそれもある。スピードを落として老人が横切るのを待ち、左ドアの窓を開けて「ここは渡れんよ」と大きな声で言うと、「やかまっしゃあ、ワレ!!」と振り向いて怒鳴った。ほお、威勢のよい老人もいたもんだ、とおもわず、その素早い反応に驚き、笑ってしまったのだった。車社会のルールを言ったって車に乗る人が多いからのことであり、天下お道を闊歩してなぜ悪いとでもいいたそうだ。いや、クラクションを鳴らしたのでイラッとしたところへ、ぼくが説教じみたことを言ったので、余計にイラッとしたのかもしれない。
杖をついていたから身体の不自由さいつもイラついているのかもしれない。横断するにも横断歩道が近くにない。これにもイラついたのかもしれない。
毒つく速さと声の大きさはヤクザっぽかった。
車の中で、その怒声をなんども思いだし、なんだか注意などするんじゃなかったと思い、苦笑いし、強い印象がさらに強くなった。
杖をついていたから身体の不自由さいつもイラついているのかもしれない。横断するにも横断歩道が近くにない。これにもイラついたのかもしれない。
毒つく速さと声の大きさはヤクザっぽかった。
車の中で、その怒声をなんども思いだし、なんだか注意などするんじゃなかったと思い、苦笑いし、強い印象がさらに強くなった。