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名古屋圏における平成22年道路交通コンセンサス概要

2013-04-03 15:25:55 | 道路関連情報
かなり遅くなりましたが、平成22年実施の道路交通コンセンサスに関して名古屋圏におけるトピックスをまとめてみます。

1、高速道路関連
名古屋圏で最も交通量が多い区間が東名豊田JCT~岡崎間であり、平均10万5000台の交通量となっています。平成17年実施の数字より多くなっており、各種割引や湾岸の東名阪道直結&新名神の開通の効果が大きく反映しているものと思われます。実際伊勢湾岸道の豊田JCT~豊田南間の交通量は7万台を超えており、これは前回の調査と比較して倍増傾向にあります。
その影響もあり、豊田JCT~一宮間の交通量は大幅に減少していますが、朝及び夕方ピーク時の名古屋~豊田間の渋滞は続いています(特に朝の上りの渋滞は名二環外回りの渋滞も悪化傾向にあります。名二環の渋滞に関しては後述します)。

その他、中央道からの流入と、東海北陸道からの流入が拮抗してきています。これも東海北陸道の全通が大きく影響しているものと思われます。

名古屋圏で現状次に交通量が多いのが東名阪道四日市JCT~四日市東間です。この区間も10万台を超える交通量となっています。伊勢道、名阪国道、新名神の合流があり、特に休日の交通量が多くなっています。四日市以東の区間に関しては3車線化が完了していますが、効果は限定的であり、現在も2車線区間である四日市インター付近を先頭に渋滞は続いています。平日、休日問わず渋滞する区間ですが、観光路線でもあるため、より休日の渋滞がひどく、渋滞距離に対して渋滞通過時間のかかる停滞の渋滞です。この区間の渋滞は新名神の全通により解消すると思われますが、関東~東海~関西間のメインルートとして定着しており、新名神全通までの迂回路としては、従来の米原経由の名神ルートを使うケースの方が早い場合があります。


名二環の開通後、顕著に渋滞頻度が上がったのが朝ピーク時の外回り上社を先頭とする渋滞です。名二環の名古屋南延伸以前はそのまま東名に流れる交通量が中心でしたが、開通後はそれに名古屋南で湾岸に流れる交通量も増えたため、渋滞が悪化したと考えられます。環状路線は最大でも環状の半分の距離を担うものでありますが、これは並行する路線との料金バランスにより大きく異なります。名二環の通勤割引時の最大料金は300円、並行し、短絡する名古屋高速の料金は750円と倍以上の差があります。もちろん、半額でも渋滞が恒常的に発生している状況ですので、倍額を支払って渋滞頻度が大幅に減少した名古屋高速を利用する流れもあるでしょうが、本来環状線と放射線は同等レベルの料金体系とするべきでしょうが、運営団体が異なる以上料金的な差は必然的に生じてしまうものと考えられます。しかしながら、公共事業という観点から考える場合、せっかく建設した高速道路同士が競合するのは非常に無駄の多い問題だと考えられます。もちろん、利用者としての立場であれば、選択の幅が広がるという点で歓迎したい部分でありますが、環状道路と放射線の交通量分担がうまくできていないのは結局のところ、環状道路と放射線を別の運営団体が経営していることに尽きると思います。これが一本化できればこのような環状路線が放射線の交通量も担っているという不均衡な状況も解決できると考えられます。名古屋圏の高速道路網はかなり充実したものとなっていますが、上記のような問題点が解決されれば、更にわかりやすいものとなると思われます。


2、名古屋高速
全体的に交通量は減少しており、以前は渋滞の酷かった3号大高線の交通量も減少し、ラッシュ時でも都心環状線の出口渋滞が中心となっています。その他、5号万場線の交通量も3万台と減少しており、これも名二環の延伸が考えられますが、閑古鳥が鳴いている状況です。
逆に増加したのが16号一宮線で、これは一宮線と都心環状線を結ぶ6号清須線の開通が大きいと思います。ただし、清須線そのものと、並行する小牧線、楠線の交通量は減少しています。よって、清須線の開通でも都心環状線の交通量はほとんど増加していません。なお、小牧線小牧北出口の渋滞は続いており、国道155号村中立体の完成後も渋滞していることから、小牧線の北進の必要性は高いと思われます(現状計画のみで、事業は進んでいませんが、せめて155号以北まで延伸する必要はあると思います)。


3、一般道関係
名古屋圏における最も交通量が多い区間が、名四国道共和~名古屋南間であり、今回の調査では14万台の交通量がありました。名四国道は国道1号のバイパスと共に、23号のバイパスの延伸が続いており、現在岡崎バイパス東端までの完全立体化が完成しています。23号知立バイパスの上重原付近で9万台程度の交通量があり、その後国道1号からの合流、名四各インターでの流入が加わり、上記区間で14万台の交通量となっています。更に当該区間は上部に並行して伊勢湾岸道も8万台の交通量があり、合計で22万台もの交通量を負担しています。

名二環の一般部である国道302号も全通し、名古屋市内全般の大型車の流入が大きく減っている傾向にあります。直轄国道などは従来通り大型車の交通量は多いですが、実感として市内の大型車の割合は減っていると感じます。これこそが環状道路の本来の目的であり、臨海部の23号を環状線の南側として、302号が市内迂回交通をうまく担っていると考えられます。302号の交通量は多い区間で4万台程度ですが、完全に並行する名二環も相当の交通量があり、短距離迂回交通と中距離迂回交通をうまく分担していると思われます。但し、環七や環八と異なり、302号の立体化はほとんど行われておらず、右折分離信号などの安全対策に重点をおかれているのは、大変もったいないことだと思います。立体化を行えば、必然的に右折車両の分離はできるわけですから、渋滞の状況をみて、立体化を推進していくべきだと思います。もちろん、名二環を使えばこれらの問題もクリアできるのですが、重要環状道路であり、主要交差点だけでも立体化を行って道路の価値を上げるべきであり、立体化を行えば交差する放射線の流れもよくなり、右折車両専用信号を使えば、更なる安全対策に繋がるものと考えられます。
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