goo blog サービス終了のお知らせ 

プラムの部屋♪

長い長い休暇中デス。(*_ _) ゴメンナサイ。

『ダロウェイ夫人』

2006-02-14 15:01:14 | 作家あ行

 ヴァージニア・ウルフです。

 

20世紀英文学を代表する作家の一人ですね~。

この作品は、ある一日の出来事を描いているだけなのですが、

30年の歳月を行き来する、という意識の流れを見事に描写した作品で、

20世紀文学の最高傑作とも言われてます。

でも・・・。私はあまり好きじゃなかったりして・・・

 

この「ある一日」は、ダロウェイ夫人がその晩開く夜会の為に

「花を買ってくるわ」というシーンから始まります。

この作品のヒロイン、クラリッサ(ダロウェイ夫人)は現在51歳。

セント・ジェームズ公園を気分もさわやかに歩きながら、

フッとかつての恋人ピーターを思い出します。

 

ここで、クラリッサの意識は、彼女が18歳の夏の出来事に・・・。

この頃、恋人ピーターと、奔放な女友達サリーのそれぞれと

ほぼ同時期に愛し合い、仲たがいをしているのですね。

性急な恋人ピーターと口論の末喧嘩別れし、堅実なダロウェイ氏と結婚・・・

現在に至るのです。

この現在の生活に満足しつつ、本当にこれで良かったのだろうかと

フト疑問を感じるダロウェイ夫人。。

 

そして更に、クラリッサとはほとんど関係の無いセプティマスという青年の物語も

平行して語られていきます。

第一次世界大戦に従軍し、身近で戦友の死を見てきたセプティマスは

いつしか感情を失い、神経症を患い・・・その精神は取り返しのつかない

ところまで狂気に陥っていたのですね。

その晩の夜会に出席した医師からセプティマスとレイツィアの悲劇を聞かされ

クラリッサ自身の死への意識にも多大なる影響が・・・。

 

この作品は、ウルフ自身の入水自殺に至る意識も投影されているのではないか?

とも言われていてますね。。

死への共感、という意味でこの作品を私の心は受け付けなかったようです。

 

 

素材提供:ゆんフリー写真素材集


最新の画像もっと見る

12 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
クラクラ (リラ)
2006-02-16 00:40:14
プラムさん、こんばんは。



「ダロウェイ夫人」実は私も苦手。

でも、理由はもっと単純で、頭がくらくらするからです・笑。「わたしはだれ?ここはどこ?」って感じで。。

「めぐりあう時間たち」もきっとお読みになってますよね。こちらでもクラクラしました。。



意識の流れの描写ということでウルフの作品は高く評価されているようですが、この作品は「死」というものをコミュニケーションの手段に使っているかのような印象を受けました。健全な精神ではやはり素直に受け入れることはできないかも知れませんネ。



返信する
リラさん♪♪ (プラム)
2006-02-16 12:46:11
 お待ちしてましたの~><

これ、リラさんなら絶対コメントして下さると信じていたので。。

やっぱり苦手ですよね。

「めぐりあう~」も駄目です~。。

なんか・・・良かったって思ってしまった。。
返信する
嬉しい♪ (リラ)
2006-02-16 18:58:09
待っててくださったようで嬉しいです

(と、勝手に解釈・笑)



サウンド・オブ・ミュージックのところでも何度かコメントを試みたのですが、体調のせいか何度書いてもなんだか変???って感じだったので、退却したのですぅ~~~
返信する
続き (リラ)
2006-02-16 19:02:56
ありゃっ

と思ったとたん投稿されちゃいました。またやらかしてます



プラムさんはお体の調子は大丈夫ですか?

今日は雨で寒い一日になりましたが、明日からは日増しに暖かくなるそうなので楽しみです。



わたし、恥ずかしながら最近ちょっと読書関係の更新が滞ってるので頑張りたいなぁと思っているところです~~
返信する
もちろん♪ (プラム)
2006-02-17 11:16:57
 お待ちしてましたわ

勝手な解釈なんかじゃありません



まあ

「サウンド~」でもコメントして下さるおつもりでしたか。

それは是非是非~

実は好きな映画ベスト5に入るくらいの作品です。

でも思い入れのある作品って中々思うように書けませんよね。。



体調・・・。

私は結構大丈夫なんですヨ^^

なんだかんだ言って気力でがんばれちゃいます

多分、リラさんの方がか弱いのではないかと思います。。。

実はとても心配してます。。。

豆しゃんのことも。。

早く暖かい春が来ると良いですね。
返信する
めぐりあう時間 (catpurr)
2006-02-21 13:41:11
映画「めぐりあう時間」は大好きなんです。映像美と話の展開と、不穏な音楽の不思議な世界。

ニコール・キッドマンがつけ鼻つけてオスカー主演女優賞をもぎ取った?作品です。

クラリッサ役のメリル・ストリープも素晴らしかったです。卵割るシーンが・。

で小説は読んでないのですが、やっぱり正統派の

バージニア・ウルフの「ダロウェイ夫人」を読まなきゃ謎解きができないと思ったのと思ったのですが、小説もクラクラなんですね。
返信する
Unknown (kju96)
2006-02-22 04:22:09
バージニア・ウルフと言えば

エリザベス・テーラーがアカデミー賞を受賞した作品「バージニア・フルフなんてこわくない」を思い出します。

夫リチャード・バートンとでていました。

「卒業」のマイク・ニコルズ監督さくひんです。
返信する
不穏な音楽^^ (プラム)
2006-02-22 12:40:50
 catpurrさん、こんにちは



「不穏な音楽」になんとなく受けちゃいました^^

でも確かにそうですね。

原作と微妙に違うそうですが、映画は未見なのでよく分かりません。。

でもかなり評価が高かったようですね。

ニコール・キッドマンがかなりがんばったそうで・・・

良い意味でも悪い意味でも不思議な世界の作品ですね。。
返信する
kju96さん♪ (プラム)
2006-02-22 12:44:24
 私の連日のコメントに対して暖かい対応、有難うございます。

とても嬉しいです。



「バージニア・ウルフなんてこわくない」も未見です。

ご夫婦が迫真の演技だったと大評判でしたね。

これまた不思議な世界とゆーか怖い作品ですよね。。
返信する
これもまた (mameneko4)
2006-03-12 13:20:01
プラムさん、以前心配していただけたようで

お気遣いがとても嬉しいです。

ありがとう(; ;)



ダロウェイ夫人、、これも私、若いころに読んだのでわからなかった話です。。

こないだ図書館に行ったとき(といっても数か月前だけど)手にとってまた読んでみようかなって思って立ち読みしたけど、、、

うーんと思ってそのときは棚に返してきました。



そうそう、花を買うんですよね。最初。

なんだかせつない話ですよね。

返信する