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Eko's スクール日記

米国ロースクールJD課程に在籍中です。こちらは旧ブログなので更新はありません。

こ、これは・・

2008-12-28 01:49:46 |  Study Law
教科書類も揃ってきたし、学校のウェブにアップされている First Day Assignment(授業初日に向けての予習範囲)をそろそろチェックしてるんですが、

Comparative law(比較法)がね、ちょっと。

今は、教授たち結構WestlawのTWENっていうの使って資料配布したり生徒に一斉連絡したりしてる人多いんですけど、
この教授の場合、first day assignmentに、教授のホームページ(TWENではない)をチェックしろ、とあって、
見てみたら、何かさ、トップページにその教授が腕組みして「ニカッ」って笑ってる写真が掲げてあるわけ。

しかも、チェックしろっていう割りに、中身は2007年からアップされてなくて、オイオイみたいな。

Comparative lawは、指定の教科書がなくて、学校の本屋で2部に分かれてる資料を売るからそれ購入しろってことなんだけど、
何か嫌な予感するんだよね。全体的に。

この教授は、他にもevidenceとかciv proとかも教えてるけど、evidenceについてはヒドいと聞いた(春学期は教えない。なので私がとるevidenceは別の教授のクラス)。
ウェブサイトとか教科書とか、人と違うことをしたがる人ってちょっと要注意というか、それ自体ひっかかるところだけど、あの写真見てますます「ヤバそう」って思った。

普通に、Antitrustとかに変えたほうがいいだろうか。
Antitrustは、私がciv proを習った教授が教えていて、科目的にも教授的にも人気の高いクラス。私もあの教授は(くれたgradeは良くなかったけど)好きだし。
ただ、これに変えると3単位のクラスだから、2単位のcomparaが週2時間なのが3時間に増えるし、春学期の総単位数も16単位に増えてちょっときついっていうのがある。
あと、antitrustは時間も月~水の午後4時からで、今の時間割だと水曜の午後に2時間連続でcomparaが入ってる以外、月、火、木は午後12時か1時には全ての授業終了、ゴーホーム、っていう素晴らしさなのが崩れてしまう。

う~ん・・。どうしよう。さっきチェックしたら、登録時には埋まってしまったantitrustに少し空きが出てた。Business organizationもまだ空きあり。

悩むなぁ。

ちなみに、今シーズンすでに花粉の症状がでていて、ここ3日くらい抗アレルギー薬飲んでます。


TM終了 & 混乱 & 夢

2008-12-11 07:47:30 |  Study Law
やれやれ、Trademarksの試験終了~。

Multiple choice 100問でした。3時間のところ、私は3時間45分。
Fairだけど、trickyだったぜ。読めば読むほど、自分の答えに自信がなくなっていく問題が多くて。「うーん、これをこうあてはめるとこうなるけど、でもこうも解釈できるし・・」という感じで、つまりいい問題だったということですな。

昨日はAdministrative Lawのtake home examの初日だったんですが、
朝8時30分にオンラインで問題をダウンロードして始めるはずが、色々不具合があったらしく、結局問題がavailableになったのが午後1時過ぎ。
そのため、もともと7日間のtake homeなのを、教授が試験最終日19日の午後1時30分まで締め切りを延ばしてくれました。
助かった・・。何しろ、いくら期間が長いといっても他の試験があるから、この科目にかけられる時間は結局限られてる。
昨日4分の1くらいやって、今日もこのあとちょっとやって、最終的には締切日の19日に集中してやることになりそうです。
私の元々の試験最終日は18日午後のBankruptcyだったから、試験期間が1日延びることになるけど、それでもその方が他の科目への影響が小さくていい。

今は、試験が終わった後冬休みどう過ごすかを考えるのが気晴らし。
ロードアイランドに行きたいけど、お金かかるのと正直寒すぎるのとで二の足。だけどちょっと旅行したいから、どうしようかな~。
アトランタにヘアカット&ホークス(バスケ)のビビー鑑賞旅行、それか、この州内に鍾乳洞が一箇所あるのを発見したのでそこに行って(私は実は大の鍾乳洞マニア)、さらにそのまま足を伸ばしてニューオリンズなんていうのも面白そう、はたまたキーウェストも行ってみたいけどホテル代高いかな、でも寒くてもニューヨークやボストンの文化に触れたい思いも切実、まじで、このcultural desertにつくづくうんざり、等々。あー楽しい。あと、試験終わるまで映画のMilkとCadillac Recordsやってますように。ゴミ映画はどんどん終わっていいから(でもふつう逆。バカ映画は延々やってて、いい映画は人が入らないから始まったと思ったらすぐ終わる。ああ、cultural desert。)。

次の試験は週明け月曜日のCorporations。1日置いて3日連続でArt Law、Bankruptcy、そしてAdmiです。

まだまだ先は長い・・


Thanksgivingっていっても

2008-11-29 08:29:05 |  Study Law
昨日から学校は4連休。
昨日がThanksgivingで、今日はBlack Friday(1年で一番のセールの日)。
しかし、毎度ながらこの時期は、とてもそれどころじゃない状況です。なぜって、試験直前の山場だから。

昨日は、4時からPerkin'sっていうファミレスで、仲良しグループでディナー。サンクスギヴィング・スペシャル(roast turkey, stuffing, mashed potato, green beans, pumpkin pie+ドリンクで12ドル)っていうお得なセットがあったから、それをオーダー。なかなかおいしかったし、量も十分でした。

・・しかし、不平をあえて一言。
レイフファインズはもともとアジア人が好きなんだが、最近中国人留学生女子と付き合い始めて、グループでのイベントに中国人を勝手に呼ぶ。
それが、団体で来るんだわ。スゲー多いんだわ。(ロースクール生は1人もいない)
そのチャイニーズアーミーを、私がなぜ好きじゃないかっていうと、
まず英語ができない。だから仲間内で中国語で話す。
そして、必ず遅れてくる。しかも5分、10分じゃなくて、昨日も1時間はゆうに遅れてきた。
極め付けが、言動がかなりアジア的幼稚さ。例を挙げると、昨日レイフの誕生日も重なってたんだけど、チャイニーズアーミーからのギフトは、なにやらものものしいでかい木製のはこ。
そして、開けると、中にはコンドームが1個。
レイフのガールフレンド始め、アーミーはヒャアヒャアいって喜んでる。

(・・・・・バカじゃねぇか。)

完全に引いた。「イヤーン、下品っ!」っていうヒキじゃなくて、オメーそれ中学生レベルだろう!!ギャグも、リアクションも。
自分が20年以上前に卒業した世界を目の前で繰り広げられると、恥ずかしくてとても正視できない。

というわけで、私達は早々に引き上げました。
ニューイヤーズデイも何かやろうとかいう話だけど、私は多分参加しない。

昨日は、そんなこんなで微妙なディナーがあったけど、それでもbankruptcyのアウトラインがかなりはかどりました。
今日はcorporationsのアウトライン進める予定だったけど、思ったほど進まない・・。
これから夕食食べて、また頑張ります。
今日はあと、突然プリンターのカートリッジが切れたのでそれ買いに行って、ついでにsports authorityに寄ってジョギング用の服買ってきました。さすがに、短パンTシャツじゃ寒くなってきたから。お買い得でした。
明日はart lawとtrademark law、日曜日はadministrative lawの予定。

試験まであと1週間ちょっと。


春学期科目登録

2008-11-25 23:05:57 |  Study Law
今日は早くも来学期の科目登録。
私の割り当て時間は、朝8時50分。
(登録の日程は、3Lは昨日、2Lは今日の朝8時30分と50分の2グループに分けられてた)
8時から8時50分のcorporationsは、教授が理解があるので10分早く始めて10分早く終わったので、科目登録の画面を出して、指を構えて(?)待機。
いやもうほんと、どの科目取るかで一学期の幸・不幸が決まるといって過言でないから(c.f. Art Law)。しかも人気科目はあっというまに埋まっちゃうから。

で、結果的に、ほとんど希望クラスをゲットできました~ パチパチ。

・Income Taxation(4単位) うちのロースクールは、全体の評価はまあまあだけどgraduate taxation programは全米2位の高評価(according to US News)。そのプログラムのディレクターの教授が教えているクラスで、超人気。私の周りの人はほとんどこれを狙っていた。私もこの教授のをとるために、秋学期income tax(←他の教授が教えてた)の登録は見送ったほど。あっというまに埋まっていったけど、競り勝った!!

・Evidence(4単位) Corporations, Evidence, Estates and Trustsの3科目は2Lの優先登録科目(必修ではない)。Litigatorになるつもりはないからとらない、と思ってたけど、夏のインターンシップでやっぱり証拠法の基礎は知っておいたほうがいいと感じたのと、business litigationならアリかも、という気持ちになってきたので、とることにした。教授の評判は特に大したことない。

・Securities Regulation(3単位) Business law関係の科目ではうちの学校で一番人気の教授が教えているクラス。教えるのがうまいだけじゃなく、教授の人柄もあたたかくて、留学生に対する理解もある(LLM生から「あの教授はshelterになってくれるから、何かあったら相談するといい」と教えてもらった)。1学期あたり1人はmentorとなる教授の授業を取りたいということでチョイス。もちろん、内容的にも興味大の科目。ビジネス系には必須だし。

・Comparative Law(2単位) これは、総単位数のつじつま合わせのためというのが実際のところ。スケジュールに合う2単位のクラスってあまりなくて。でも、国際法系だから内容的には面白そうだと思った。教授の評判はこれも特に何も聞かない(i.e. 大したことない)。

・Legal Drafting(2単位) 2Lの必修科目。これのみ、希望の教授のを取れなかった。教授は全部で5人いるけど、いいのは1人だけ、もう一人がラク、あとはひどい、という評判。いいのは取れず、ラクなのを登録した(間違ってなければ)。legal writingの基礎は1Lで出来てるし、これは契約書とかそういうの書く授業らしいから、1Lのライティングクラスほどの気合はいらないからまあいいか。

と、計15単位です。4学期目にして、初の週休3日!金曜日は授業を入れなかった。
LDのクラスのみ、希望教授のに空きがないか今後もチェックするけど、それ以外は授業の内容、教授、さらに学期末の試験の日程まで、ほぼ完璧。わはは。(Art law並みのdisappointmentがなければ・・)

これで少し心安く、目前の試験勉強に励むことが出来るはず(理屈上は)。


さぁむっ!!(試験前)

2008-11-21 08:41:56 |  Study Law
寒いって。まじで。

今日も昨日も、朝起きたときの外気温は29度(摂氏マイナス1.7度)。
車は窓にもボディにも真っ白に霜?氷?がついてる。
お湯をかけてとりあえず溶かしたけど、学校まで走るほんの数分の間にまた凍りだしてた。

もうほんと、これで冬寒いって、ここ全然、いいところないんですけど。

試験の日程は、学生課にかけあって、後半の3日連続に1日オフを入れてもらいました。
公式のルールでは、(1)身体的ハンディキャップ、(2)英語ネイティブでない、(3)1日に複数の試験が重なっている、のいずれかでないと日程の変更とか時間の延長のアコモデーションはしてもらえないんですけど、
私の場合(2)に該当して各科目1.25倍の時間をもらえ、(←1L時代の1.5倍から縮まった)
そうなると当然各科目の試験時間が長くなるので、その分連続だと一層辛い、
ということで、ダメモトで聞いてみました。

アメリカの生活で学んだことは、「言った者勝ち」「主張した者勝ち」。
今回も、係の人が「Conflictじゃないから本当はダメだけど、念のためDeanに聞いてみる」と聞いてくれたところ、Deanが親切で、即対応してくれました。
というわけで、少し余裕ができました。ほっ。

ところで、Art Lawがかなりハマリっぽいんですけど、
やたらペーパーが多くて負担な上、授業は茫洋としている。
マテリアルとしては面白いはずなんだけど、教授の評価として、誰もが異口同音に「unstructured」。
どんなにいい人でも、これは困るよね~。しかも、ケースに言及するときページを言わず、時々ケースの正式名称じゃなくて知る人ぞ知る的なニックネームで言ったりするから、みんな必死でページをめくってさが(した上で見つからずあきらめる)すっていう光景が、日常茶飯事。
極めつけに、昨日いきなり、「試験の形式を変えます。50問のmultiple choiceとエッセイ1問。」だって。
去年までは、エッセイが3問くらいだったのに。だいたい、アート法でどうやったら50問もmultiple choices作れるんだよ??
しかも、今日誰かがopen bookか聞いたら、「ノートのみ持込可。ノートは、つまり1枚の紙の表裏のみ。」だと。

はまった・・。テキストのwarning(←前の所有者から、「このクラスはとるのやめたほうがいい」と警告が書かれていた)ちゃんときけばよかった。「アート好きだし~」なんてよかぶらず、やめときゃよかった。他にヘビーなの4科目もあるのに。
今日なんて、ペーパーのためにこの忙しいのに放課後大学の美術館に行ってきた。アフリカ美術と草間弥生とモネ1枚以外、がらくたばかりなところなのに。

しょうがないから、12月18日の試験終了まで、必死で頑張ります・・
健康第一ということで、今日インフルエンザの予防接種受けてきた。けっこう、痛かった・・


し、試験・・

2008-11-13 10:55:09 |  Study Law
試験まであと1ヶ月を切って、かなり切羽詰ってきました。

今学期は5科目。2科目2日連続、間に4日入って、3科目3日連続、という過酷な日程。
分かってはいたけど、これはかな~り厳しいです。

しかも、分かっていたけど難しい科目、人気のある科目を3つもとってしまったから、その意味でも大変。
Corporations, Bankruptcy, Trademark Lawは、どれも難しい上100人以上のクラスなので、成績のカーブが多分1L科目と変わらない。
(人数が少ないと、meanが3.6くらいとかだったりするけど。多忙に付き詳細の説明は省略)

特に大変なのがBankruptcy。教授は大好きなんだけど、とにかくcodeが込み入っていて、ディテールをマスターして繋ぎ合わせて使いこなすのが難しい、てか、今の段階では正直無理。
やばい。やばいよ~。Cは嫌だよぅ。。
試験まで、必死で頑張らないと・・。

今学期は、ルーミーがドロップしたからいらなくなったと譲ってくれたbankruptcyのexamples & explanations以外、supplementは使っていません。
2L以降の科目では、black letter lawはそんなに難しいのはないから、それよりちゃんと判例・教科書を読むほうがいいと感じるからです。
先学期のcon lawの教授(夏にRAをやらせてもらった)に、先日試験のreviewをしてもらったときも、issue spottingとruleを端的に述べるのはうまいけど、applicationが弱いと指摘されて、自分の実感とも一致していました。
他の人は違う勉強法かも知れないけど、私は自分の弱点を克服するには、面倒がらずちゃんとケースを読んで消化することが必要だと感じてます。
そこをちゃんとやることで、法の理解、そしてそれらが全て現れてしまうapplicationができるようになるのだという気がします。
まあ要は、王道を避けて通るなっていうことですな。王道を行けよ、Eko。

Bankruptcyでは、選挙の直前に、ジャクソンビルのBankruptcy Bar Associationが行った1日がかりのセミナーに行ってきました。
Bankruptcyの教授が、うちの州ではその道の第一人者なので、そのコネで、登録料無料ですごく貴重な話を色々聞いてきました。試験対策のレビューに役立ちそうなものから、実務最前線まで。まっ、正直自分の身の丈をはるかに超えた話が多かったですが。

今回は、5科目もあるから全科目に付き一からアウトラインを作る余裕はないので、corporationsとbankruptcyはアウトラインちゃんと作るけど、administrative lawとtrademarkは授業のノートを整理してアウトラインにし、art lawはざっとしたものを何か作る程度にする予定。

はぁ。ストレスたまってきてますが、頑張ります。



昔、「超氷河期」っていうのあった・・

2008-09-26 10:37:06 |  Study Law
今週も、あと1日。
明日の午前中の授業を乗り切れば、週末。もう一息だっ。

相変わらず勉強と就活の毎日です。今日も一つOCI面接受けてきました。
就職は厳しいですね~。私は今のところコールバックゼロです。とほほ。

コールバック受けてる人もちらほらいるみたいですが、じゃんじゃんっていう感じじゃないですね。
ショックだったのが、キャリアサービスの人に、「ローファームはOCIで面接した人をどれくらいの割合でコールバックするのか」って聞いたときに、
「2,3人とか、1人とか、ゼロっていうのもある」と返事が返ってきたこと。
一つのローファームが、うちの大学のOCIで面接する人数は、10数人から40人くらい、普通15~20人なので、相当な倍率(?)ということになります。(特にゼロっていうのがショックだった。倍率計算不可能。)

そもそもOCIの面接自体、先月面接したmid size firm(北東部の中規模都市が本拠地のファームなので、こっちでは他のところほど人気はないと思う)の人が、「170人近くの応募者の中から16人を選んだ」と言っていたように、十分高倍率ですから。
厳しいです。
でも、希望を持って頑張ります。時々「もうだめかも」ってくじけそうになるけど・・。

関係ないけど、
ちょっと前に、ひとの国の選挙にやたら熱くなってる私に、レイフファインズが聞きました。
レ 「日本の総理大臣って最近辞めたよね」(正確にはまだやめてないけど、まあ大差ない)
私 「あっ、そういえば、やめたね。」
レ 「ちゃんとフォローしてる?」
私 「全然。」(だってつまんないんだも~ん。どうせ誰がなっても大して変わらないし。本命視されてる人がまたアレだし。)

そして昨日、またレイフファインズから質問。
レ 「アソーってどんな人?」
私 「Has no class. No brain, either.」
レ 「でも日本のマンガが好きらしいね。僕は気が合うかも。」(レイフは日本のアニメ・マンガがけっこう好き)

ほんと、何であの人なんでしょう??まっ、でもどうせまたすぐ変わるんだろうね。

今日の夕食。お疲れ気味なので和のテイストが恋しくなりました。
時間がないから手早くね。高野豆腐、オクラとのり、焼きなすの生姜じょうゆ、冷やしトマト、胚芽米。


CJ Roberts 来たる

2008-09-06 12:45:09 |  Study Law
ジャジャーン。何と驚くべきことに、

連邦最高裁のChief Justice John G. Robertsが今日、わが校においでになったのです。
わが校出身のEleventh Circuit judge3人とともに、Moot Court Final Four Competitionの裁判官役を務められました。

(Moot Courtとは、appellateレベルの模擬裁判です。
志望者は、架空のケースについてappellate briefを書き、さらにそれにもとづいてoral argumentを行い、トップ4人が選ばれます。その4人がそれぞれ2人のチームを組んで、上告人と被上告人の代理人となり口頭弁論を行います。
Moot Courtの裁判官役は、毎年本物の裁判官が務めます。
以前appellate advocacyについて書いたことがありましたが、それのグレードアップ版ですね。もちろん、裁判官からは弁論をさえぎってひっきりなしに質問が飛びます。)

ケースは、アメリカでは自動車等のナンバープレートは、ベーシックなものの他、特別料金を払って特別なデザインのものをつけることが出来ます。
(例えば、このあたりではうちの大学のマスコットのワニの絵をあしらい大学名を入れたナンバープレートをよく見かけます。マナティ保護のメッセージのものなども見たことがあります。)
被告・上告人の州運輸局が、「Choose Life」(妊娠中絶反対派のスローガンのひとつ)という文字を入れたナンバープレートを許可する州法を制定したことに、家族計画派団体(避妊・妊娠中絶を支持)が反対し、連邦裁判所に、合衆国憲法修正第1条(表現の自由)違反(見解の不平等な扱い・差別)を主張して訴訟を提起したというものでした。
連邦地裁では家族計画派の主張が認められ、連邦高裁での控訴審でも地裁の判決が支持され、州運輸局が上告したという設定でした。

(なお、特別ナンバープレートを最初に始めたのはフロリダ州だそうです。今では全米に広がっています。なぜかテネシー州でうちの大学を宣伝するようなナンバープレートがあったりするそうです。)

論点としては、

1. 連邦裁判所の管轄権:特別ナンバープレートを得るための費用25ドルがthe Tax Injunction Actに規定する"tax"にあたるか
(tax税にあたればTIAにより連邦裁判所に管轄なし)

2. 当該州法が許可したナンバープレートがgovernment speechかprivate speechか
(private speechにあたれば修正第1条違反の見解差別になる)

の2点。
これらについては、現在連邦高裁 circuits で見解が一致しておらず、連邦最高裁の判例も出ていません。
このように、大きな論点でまだ裁判所の見解が統一されていないものが、Moot Courtなどの素材に使われることになります。

各チーム1人が1つずつ論点を担当し、各15分の口頭弁論を行いました。
今回のトップ4人のうち、実に3人までがうちのセクションの出身でした。3人とも落ち着いて、ロバーツ長官はじめ高名な裁判官からのひっきりなしのタフな質問にひるむことなくしっかりと答えており、心底感嘆しました。
裁判官からの質問は、時にユーモアを交えつつ、しかしhypoを駆使したり鋭く厳しいものばかりでした。

最後に、ロバーツ長官から、Best Brief, Best Participant, Best Team, Best Oral Argumentの各awardが発表されました。
チームとしては、上告人代理人側が勝利。個人賞では、ブリーフと弁論は同一者で、結局3つの賞をうちのセクション3人のうち2人が独占していました。心から拍手。素晴らしかった。

学部長の話では、現役の連邦最高裁判事がmoot courtの裁判官役を務めるのは、わが校100年の歴史でも初めてのことなのだそうです。
ロースクール生は希望者は全員聴講できましたが、聴衆の中には近郊からの裁判官や弁護士がたくさん交じっていました。

ロバーツ長官は、連邦高裁の判例を引用する上告人代理人にいきなり、
「なぜ我々がcircuitsの判例を考慮しなければならないのかね。Circuitがどう言うかなど、注意を払わないものだよ。」とジャブを浴びせ、笑いを取っていました。
また、論点2に関して、hypoで
「例えばナンバープレートに書かれるメッセージが誰もが同意するようなことだったらどうだね。「安全運転 Drive Safe」とか「裁判官大好き We Love Judges」とか。」
なんて言って、お茶目な面も見せていました。

米国法曹界最高のセレブを生で見ることが出来、白熱した口頭弁論にドキドキし、優秀なクラスメイトの活躍に「私も頑張らないと」と鼓舞され、
間違いなく今年のハイライトの一つとなる日でした。


1週目終了

2008-09-01 01:15:44 |  Study Law
いやはや、久しぶりの学校1週目、あっという間でした。

今学期からは、エクスターンシップやクリニックでいくつか単位を取ってその分履修科目(と期末試験)の数を減らす人も多いんですが、
私はしっかり5科目もとってるんで、やっぱり予習が大変。
といっても、1Lの時ほどじゃないです。
読むスピードなんかも上がったのと、何よりupper classの授業では1Lの時みたいにバリバリのソクラティック・メソッドを使うわけではないからです。

私が取っている授業でも、教授によって座っている席の位置やラストネームのアルファベットでその週又は日に当てる人のグループを事前に指定しておくクラスがあるし、
そのほかの授業でも、当てられるのは当てられるにしても判例の位置づけ自体が違う(1L科目ではほとんど判例のみを通して法を学ぶけど、upper classではテキストも法や制度の説明が多く判例はそのillustrationみたいな位置づけが多い)ので、ギリギリとgrillされる感じではないですね。
あと何より、3Lの人たちも多いし、当てられる前にバシバシ手を上げて発言したがる人が必ずいるのでそれ以外の人が突然当てられることは少ない。
よって、1L時代に比べ、授業やその準備の精神的な負担感は大分違います。

これまでのところ、どの授業も面白いですが、特にcorporationとbankruptcyとtrademark lawが内容も教授も面白いかな。

Corporationは今年から新しく来た教授なんですが、事前に調べて予想したとおり、若くてantitrustなどの分野で新進気鋭の教授なので、とても熱心で授業も分かりやすい。内容としては、日本では民法総則で学ぶ表見代理が初っ端に出てきて、「ほう、アメリカではここで学ぶのね」と興味深かったです。

Bankruptcyは、むか~し勉強した日本の破産法や仕事で扱ってた民事執行法の記憶がよみがえってきてなかなかに懐かしいです。教授も、去年contractsを教えてくれた大好きな教授だし、楽しいです。

Trademark lawは、某超一流ロースクール卒の教授で、他の教授に比べるとちょっと冷たい感じの人で授業の色々なポリシーも厳し目なんですが、きっちり秩序立てて教えてくれるし知財分野での実務経験が豊富な人なのでいいです。商標法自体面白いし。

Administrative lawは、今のところ教授自体は悪くない感じ。行政法は色々な分野の法に関連してくるので早めにとっておきたいと思い選択しました。

Art lawは、実はもらった教科書(古本)に前の所有者からの「警告」っていうのが鉛筆書きされてて、

「○○教授のアート法をとる人へ。
授業は整理されてなくて非常につまらない。他の学部の生徒がプレゼンをする月があってそれがまたつまらないし、大体シラバスのどの辺をやっているのか見当もつかない。それでもこの授業をとろうというなら、まあ頑張って。」

とあって、正直やや危惧していたんですが、
うーん、まあ確かに教授は話がうまくないというか、モノトーンな感じでやたらゆっくり眠気を誘う話し方なので「ワォ、面白い!」っていう授業じゃないですね。
どっちかっていうと、私の場合科目の内容自体が興味深いからもつかな、という感じです。

大変だったのは、授業と平行してon campus interviewが行われているから。
私は、先週は3つ面接がありました。今週また1つ予定が入っています。
しかし、見ていると、大体同じ顔ぶれ(=成績トップクラス又は・及びローレビューメンバーかmoot court final four)がいつもスーツを着て面接から面接へ忙しく飛び回っていますね。
それ以外の大多数は、私みたいにポツポツ面接が入っているか、そもそも全く面接自体ゲットできないか。
まあコールバックがもらえるかは厳しいところがありますが、それでも面接(一次)ができるだけでも多くの級友たちより恵まれているのだと思ってます。
面接自体は20~30分ですが、事前にその事務所のことを調べたり色々準備をするので、それでなかなか忙しいです。

この週末は、レイバーディで3連休。金曜の夜は仲良しグループでつどってディナー&夜更かし、昨日土曜日は疲れを取るためのんびり過ごして夜は友だちとモール&ディナーでした。
今日からは、なるだけ予習を進めるのと、あとlaw journalの選抜のためのcase commentも書き始めたいと思ってます。


Getting Ready for New Semester

2008-08-22 06:56:50 |  Study Law
トロピカルストーム、フェイがなんか行ったり来たりしていて、
明日はOCIどころか学校全体が閉鎖になるという連絡が来たし、
アパートの横に小さい川というか溝があるんだけどその水位もぐんぐん上がっています。
雨風を縫って遅ればせながらスーパーに買い出しに行ったら、一つはすでに閉店、空いていたもう一つで水とか買い込みました。
多分大丈夫だとは思うけど、このあたりでは6月1日から11月30日くらいまでがハリケーンシーズンで、今回大丈夫でもまた次来ないとも限らないので。

さて、来週月曜日からついに2L秋学期が始まります。
なのでそれに向けて、日本から帰ってきてからちょこちょこ準備をしています。

例えば、
教科書を買ったり、
学校内の駐車場のdecal(パスみたいなものですかね。車のフロントガラスにくっつけておきます。これがないと駐車違反になる。)を買ったり、
今学期取る授業のfirst day assignmentやシラバスをオンラインでチェックしたり。
今日あたりからそろそろ、予習も始める予定。(今まで就活に気を取られて予習どころではなかった。)

マメに学校のサイトをチェックして空きが出たらすかさずdrop&addするなどして、今学期の履修科目は結局、当初取りたかった科目全てをゲットできました。
Corporation(会社法), Creditors Remedies and Bankruptcy(破産法), Administrative Law(行政法), Trademark Law(商標法), Art Law(アート法) です。
試験5科目っていうのはかなり厳しいし、しかもスケジュール見たら、まず2科目が2日連続、4日おいて3科目が3日連続、っていうかなり手加減なしの日程。ブルっちゃう。
内容的にも特にcorporationとbankruptcyはハードと聞いてます。
でも、分野的にもほどよくばらけて、教授も(見聞きする範囲では)評判のいい人で揃えられたし、何よりどれも興味のある科目ばかりなので、できるだけ楽しんで1学期頑張ろうと思います。

教科書は、今回は8月に改訂版が出たばかりというcorporation以外、全部古本で揃えました @ Wilbert's。
でも、古本でも1冊100ドルくらいする!!高いよ~。ただart lawは、前のアパートの隣人だった3Lの人がただでくれたのでラッキーでした。

就活の方は、結構あてにしていたOCIがそんな感じで、しかも面接なかなかゲットできないの私だけじゃなくてローレビューメンバーや成績トップクラスの人以外は似たりよったりの状況と分かってきて(OCIに来る事務所等も例年に比べて減っているみたい)、
なんか腹が据わってきました。
学校のキャリアサービスによると、2007年の卒業生中、OCIで仕事をゲットした人は35パーセントなのだそう。
それ以外は、コネだったりjob fairだったり独自の就活(直接事務所にレジュメを送るなど)だったり。
これを機に、自分は本当は何がしたいのか、どういうところ(地域&事務所の大きさやタイプ)に行きたいのか、改めて考えています。

法曹界もアメリカ全体の景気も悪いし、厳しいのは明らかですが、最終的には自分に一番いいところに決まると希望を持って頑張ります。

なお、ルームメイトの名誉のために付言すると、その後アパート内は少しずつ片付いてきています。
キッチンのマリア様は、いつもどおりいたり、かと思うとしばらくするといなくなっていたり、出入りがあるようです。