歴程日誌 ー創造的無と統合的経験ー

Process Diary
Creative Nothingness & Integrative Experience

永井隆博士を主人公とする英国のDVD映画

2020-11-01 | 日誌 Diary
NHKの朝の連続ドラマでは、永井隆博士をモデルとする医師が登場しましたが、英国では、NHKよりさきに永井博士を主人公とした映画が制作されました。「長崎の鐘」の英訳を読んだ映画監督 Ian&Dominic Higgins が、永井隆を主人公とする映画制作を思い立って、クラウド・ファンディングで一般の人々から資金を調達し、長い歳月を準備期間にあてたのちに完成したものです。英米の一般の映画館で上映されたかどうか分かりませんが、2013年にYoutubeに、予告編 https://www.youtube.com/watch?v=E7OyOCPo2Eg
が公開されました。まだその時点ではこの映画の全編をみることはできなかったようですが、2015年、イグナチオ・プレス
から、"All that remains"というタイトルでDVDが販売されていましたので、私もそれを購入できました。

https://www.ignatius.com/All-That-Remains-P9.aspx

 登場人物は全員英語を話していますから、日本の視聴者にはなじみにくいかもしれませんが、長崎という地名も、また禁教時代に多くの殉教者を出した浦上の天主堂に、原爆が投下されたと言う事実さえ知らない英米の多くの人々に、この映画を観て貰うことは意義があると思いました。

 DVDのパンフレットによると、映画監督の「長崎の鐘」を読んで「これは現在では忘れ去られた物語のヒーローであるにもかかわらず、永井はガンジーやマルティン・ルーサー・キングと並ぶ二十世紀の偉人である」と確信したと述べています。
 また共同制作者のDominic Higginsは、永井を主人公とする映画は、できうる限り歴史的な事実を尊重しつつ、科学者として、また軍医として、次に白血病にもかかわらず被爆者の手当に奔走した医師として、さらに(多くの殉教者を輩出した長崎の)キリスト者として描いたと言っていました。
 NHKの連続ドラマでは、永井隆の言葉「どん底に大地あり」を手がかりにしていましたが、この映画の題名"All that remains"は、「(被爆によって何もかもが失われた後)唯一残るものは何か」を主題としています。DVDのカヴァーには、浦上の原子野(atomic wilderness)を前に佇む永井博士のシルエットと「平和を」と書いた彼の揮毫と千羽鶴が描かれていました。
 
 この映画の制作者の声を記録した
https://www.youtube.com/watch?v=RQkasPIYaVI
もご覧ください。

All That Remains Promo

Promo for our new film, "All That Remains" -- the story of atomic bomb...

youtube#video

 

 

All That Remains - Extended preview

An extended preview of our third feature project. "All That Remains" t...

youtube#video

 

 


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