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ペットボトルと水筒ーー自律と他律

2004年09月30日 01時20分55秒 | 自然保護・修復
ヴィデオ・ニュースの丸劇トーク・オン・デマンドで、ペットボトルの話をやっていた。http://videonews.jp/

 なんでも、ペットボトルは紙容器・ガラス瓶・アルミ缶・スチール缶などと比して、環境負荷が大きいという。
 ゲストの安井さんによれば、リサイクルのイメージのあるペットボトル。だが実際には、電化製品のパッケージや一部の卵のパックに使われるだけだという。
 さらに、コンビニなどで売っているペットボトル飲料は、水なら0円、お茶なら1円。あとは流通、容器、リサイクルコストなどの集合だ、と神保さんは語る。
 これは説得力があった。なんだか高いなあと漠然と思っていたがたった0円や1円のものにいちいち百数十円も払っていたなんて、ビックリした。
キャップに雑菌が繁殖するというのもビックリした。(よく日常的に、真夏でも飲んでいたなあ。

 最近ではガラスではなくステンレス製の魔法瓶が各メーカーから出されていると神保さんのコメントを聞き、希望が出る構成だった。

 さっそく、近所の西友でステンレス製魔法瓶を手にいれた。少し手間がかかるけれど、ペット容器よりも水筒のほうがエコロジーかつエコノミーだ。中身もさめにくい。外出先はもちろんのこと、家の中でも一度入れたお茶を水筒に保存しておくと、冷めにくいため便利だと気づいた。
 中には「これだけペット飲料が増えれば、お茶を水筒に入れると選択の幅が小さくなる」と嘆く人もいる。
 しかしそれは間違いだ。むしろ無限に選択の幅が広がる。
というのは、自分でお茶を入れるとき、お茶っ葉の銘柄、種類、お茶の濃度、温度などを自在に調整できるからだ。多品種少量生産も手作りにはかなわない。自分でお茶を入れれば、世界にたったひとつしかない自分のお茶ができるのだ!
 水筒を持ち歩いて友人や同僚と「今日は静岡産の緑茶」「わたしのは今日はラベンンダーと紅茶を半々にミックスしたやつ」「ウチはハトムギ茶」といった風に中身を教えあえば、会話もはずむ。互いにおすそ分けをすれば、一日に何種類ものお茶が味わえる。そして、お茶から相手の体質や趣味や人柄を知ることができる。コンビニでできあいのお茶を買うのでは、こうはいかない。
文明批評家のイバン・イリイチ風に言えば、ペットボトルは他律的。水筒は自律共生的(コンヴィヴィアル)な道具だと言える。 
 水筒でお茶を持ち歩くことは、環境にやさしいとか、安上がりだというだけではない。宮台さんが主張していた「デイズニーランド・デニーズ的なアメニティ」と「地域商店街的アメニティ」の
バランスをとる行為でもあるのだ。自分(たち)で自分(たち)の運命を左右する力があると、日常生活を通じて確認できることは、絶望ゆえのテロや犯罪・ファシズムを防ぐ防波堤にもなる。ひとりひとりの存在価値を信じる土壌は、自ら作るしかない。
 
 番組の最後のほうで、三人で「水筒をオシャレなものとして流行らせよう。テレビドラマで有名なタレントにやってもらったらいい。そうだ、韓国に頼もう!」といった話になって盛り上がった。本当に、そうしてもらいたい。

(10/1、記事の趣旨を変えない程度に修正しました。)
  
 
 





1 コメント

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はじめまして (黒猫のみわ)
2005-07-04 23:40:42
健康茶に嵌ったこと&ペットボトルの山にうんざりしたことをきっかけに水筒を持ち歩き始めました。



分別して捨てるだけで、なんとなく環境に協力していた気がしていた自分に赤面です。



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