物欲大王

忘れないために。

伊坂幸太郎「陽気なギャングが地球を回す」

2006年06月23日 17時50分48秒 | 読書、書評
陽気なギャングが地球を回す

祥伝社

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 妙に長い題名だがこちらも映画化されたヒット作。

~~(ストーリー)嘘を見抜く名人、完璧な体内時計を持つ女、天才スリ、演説名人。
ありえねぇ4人の登場人物だが、彼らはなんと銀行強盗。
入念な計画を立て、それぞれの得意分野で仕事をこなす。
今回も完璧な仕事だと思われたが、思わぬ邪魔が入りみすみす金を奪われてしまう。~~

 場面展開がテンポ良く、また物語のスピード感が良い。
4人が出会うくだりはやや強引な感じがした。
「明るい銀行強盗」を爽快かつ、丁寧に描いている。
驚きの連続である本書であったが、もう一つ何かが欲しかった。
評価★★★★☆(5段階)

桂望実「県庁の星」

2006年06月23日 17時24分15秒 | 読書、書評
県庁の星

小学館

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 主演に織田裕二、柴崎コウを起用し映画化された大ヒット作。
マンガの様な装丁なので手に取りやすい本である。
主人公の野村は映画の前評判で「嫌な奴」という印象があったが、
そうではなく真っ直ぐで頑固なだけの男。
「よく分かるスーパーの話」に様々な物語を加えているので小説として斬新な印象。
それぞれのキャラクターの個性が強いのでビジュアル化しやすい作品なのであろう。
自身の出世のことしか頭にない「県庁さん」野村が成長していく様子は見物。
読了後、思わず泣きそうになった程、感動した作品である。
評価★★★★★(5段階)