物欲大王

忘れないために。

東野圭吾「怪笑小説」

2006年06月12日 07時03分40秒 | 読書、書評
怪笑小説

集英社

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 年金暮らしの老女が芸能人の追っかけにハマリ、乏しい財産を使い果たしていく「おっかけバアさん」など9編を収録したちょっとヘンテコな短編集。
短編集だとどうしても内容が似通ってしまうものだが、本書では様々なキャラクターやジャンルの作品が登場する。
全編同じ作家が書いたとは思えず、著者の力量が伺える。
クスッと笑ったり、ちょっと切なくなったり……
一編の作品はとても短いが、それぞれ充実した内容だったのが印象的。
著者の新たな一面を見た気がした。
息抜きのつもりがついつい読み込んでしまった作品である。
とにかくオススメ。評価★★★★★(5段階)