明けない夜はない

膣ガンステージ、肝臓に遠隔転移あり。只今経過観察中。そんな私の心の叫びと、乗り越えて来た事、あれこれ。

インドの時間①

2007-09-03 14:45:00 | 

皆様、こんにちは

ちょっとブリですが、よろしくお願い致します。
今回は、インド旅の模様を徒然なるままに、書きたいと思います。
病気以外の話で、しかもインドにご興味の無い方にしたら、退屈かも・・・ですが、
お付き合い下さると、嬉しいです
私の、「インドへ行って来た」と言う、シルシを残します。

<インド全図です>

まずは、デリー到着までのお話を。

私はとっても旅が好き。
そしていろんな国へ行って美味しい物を食べたり、感じたり見たり・・・。
英語なんて話せないけど、カタコトでも通じた時の嬉しさ、
その土地でしか、味わえない触れ合いなんかも、大好き。
そんな事をするのが、何よりも贅沢で自分へのご褒美。
この時を、治療中どんなに待ち望んで居た事か。
いよいよ、それが叶う日が来ました。

<8月11日>
関西から国際線に乗ろうと思えば、「関西国際空港」へ。
我が家から、関空まではどんな手段を使っても、おおよそ2時間チョイ。
しかし、お盆初日の土曜日とあって、3時間弱掛かりました。
ま、でも、フライト予定時刻は14時だったし、
集合時間には、余裕で間に合って、一安心・・・も束の間。(@_@)

私はJ社でツアーを頼んでいたので、J社のカウンターへ行ってみると、
カウンターの方が、10時間半遅れの事を客に通達していた。
この時点で、プログラム通りのツアーが出来ないワケで、
一日分削られるとの事。キャンセルするか否か、聞かれた。
もちろん、私は行く気満々だったし、準備して空港に来てるワケだから、
行く事を告げ、その10時間半の暇になった時間を、どう使おうか持て余していた。

すると、航空会社が遅延になった事の補償として、昼食券とそして、
体を休めるようにと、空港から少し離れていたけど、
OBP前のシティホテルを、用意してくれた。
しばし、そちらで空白を埋める事に。
でも、なんだか理由は無いけど、自身の中でモヤモヤとした気分が沸き出て来て、
それがその後を、暗示していた。こう言う時の、直感って当たるよねー。

インド行きの飛行機には、私達が依頼したJ社以外の旅行会社からも、
かなりの方が行く事を予定していて、
遅延の影響は、200人余りの足を止めた事になる。
その200人余りが同じシティホテルで、時間をを過ごした。
なんだか、修学旅行みたい。(笑)

10時間半の遅れでの、フライト時刻は、0時半。
2時間前には、チェックインしなきゃならないから、
空港に集合は22時。
そのつもりをして、早めにお風呂に入りのんびりしている所に、
携帯が鳴った。あー、嫌な予感的中。J社のスタッフの方からだった。

「又、更に遅延になりました。この便がいつ飛ぶのか今見当が付きません。
 よって、ツアー自体の催行を、中止したいと思います、尚旅行代金においての
 キャンセル料は掛かりませんが、ビザ代、空港までの交通費などは、
 補償し兼ねます。もしそれでも行きたいとおっしゃるならば、手配旅行として、
 注文を受けます、ガイドも付くか解らないし、行き先やスケジュールも、
 自身でお決め下さい。飛行機がいつ飛ぶのか、解りませんが。 」

みたいな、ニュアンスの事を告げられた・・・。
まじー?って感じ。

この日に照準を合わせて、体調も整えたし、
そして脳内イメージも妄想したし、
何より私はインドに行きたくてどうしようも無いのに、
行けないの?なんでよ~(ノД`)とか、頭の中で感情が入り混じって、
悔しくて凄く、悲しくなった。
神様が、私に今行くな!って言ってるのかな・・・とさえも思った。

更にJ社の方に、

「他のお客様達は、皆さんどうされたのですか?」

と聞いたら、

「12組中11組の方が、只今キャンセルされました」

ってね。後の一組って、うちらだけやん!!!
ここで、即答出来ないと思ったから、電話を切り少し待ってもらった。
旅行代金が戻って来るとか、そんな問題じゃ無いし。
幾ら手配旅行になったとしても、
せっかくビザまで取ったのに、行けないのは悔しい。
それよか私には、次行けるチャンスがいつ来るか解らないと言うのに。
諦めきれない私は、得策は無いか?とずっと「無い脳みそ」を働かせて、
アタフタしながら考えた。でも、やっぱし出て来ない。

こんな時、相方はいつも至ってとても冷静+慎重。
この旅行は無かった事、行かへんぞ~オーラを出していた。(ノД`)
ま、考えれば「安全第一」って事、最優先やもんね。
12組中11組までが、キャンセルしたって事が、物語ってるわな。

でも、この相方の冷静さが、過剰に私へ火を点けた。(笑)

「意地でも行ってやる!一人でもガイド無しでも私、行くから!
 向こうへ着けば、何とかなるもん!!!今、行かない方が後悔する。」

そう言うと相方は、私の感情が生半可じゃ無い事を察して、

「解った、解った。行こう!行こうな。」

と、まるで子供をなだめるように、私に言った。
私は、子供ちゃうっちゅーねん。駄々っ子ちゃうで。

2人の意見がまとまった丁度その頃、J社の方から携帯へ電話があり、
私達が乗るはずだった飛行機の、フライト時刻が決定したとの事。
当初の予定を大幅に遅れ、10時間半→16時間半遅れで、
大阪を出発すると言う、最新情報。
それに加え、私達はツアー自体が中止になっても、
たった2人でもインド入りしたいと言う事を告げると、
約一日分を削られたスケジュールで、少し歯抜けだけどツアーを作ってくれ、
ガイドもなんとか手配してくれると言う運びに。
ラッキー(^_^)v行けるんや~わーい☆

最新情報のフライト時刻は、朝の6時半発。
チェックインの2時間前までは、まだまだ時間があったし、
そのままとってもらったホテルで、一夜を過ごした。
このホテルで、インド行きをキャンセルした方々とは、お別れ。
このまま、おうちへ戻られる予定。

ホテルを出る時刻は夜中の3時半。
私達みたいな、強行手段でインド行こうって思う人なんて、
そうそう居らんのやろうな・・・。^_^;
そんな風に考えながら、荷物をまとめ、集合場所へ向かうと、
チェックインカウンターにはナント、行きとほぼ同じくらいの方々が、
集まっていた。(@_@)皆、やっぱし諦めきれないんだよね。
せっかくのお休み、インド行くって決めて計画立てたんだから。

J社の対応は、今思えばとても悪かったんだなと私は思った。
12組中、11組がキャンセルした我が社に比べ、
他社の方々が行く事を決意したと言う事は、それなりの代替案が、
すぐに提案されたんだろうと、予測される。
我が社は、私達がうるさく言って、やっと提案との事だったし。
そして、早朝にも関わらず、他社の旅行会社のスタッフは、
ちゃんと飛行機がこの時間で飛ぶのか、(2度も遅延変更があったので)
チェックしに、お客様を心配しに、顔を出していた。
我が社は、そんなのありません。ま、私達2人だけだったからかしらん?
一応、信頼おける日本最大手と言われるJ社だけど、この対応には、
ちょっと私、淋しかったです。( ´Д⊂

<8/12日>
そんなこんなで、旅の始まり。
6時半に飛ぶ予定だった私達の飛行機は、結局7時過ぎに飛び、
香港を経由して約10時間半で、無事デリーへ到着。
添乗員も何も居ない私達は、ただ日本人の皆が流れる方へ、着いて行き、
入国審査→荷物をピックアップ→税関審査→晴れてインドの地を踏めると言う運び。

到着ゲートの向こう側で、プラカードを持って、お迎えする現地ガイド達。
何度引き返してその方達を見て見ても、私達を迎えてくれるようでは、無い。
もしや・・・私達のガイドさんって、来てないんじゃ。(ノД`)
日本で、口約束だけで、「ガイド付けます(^_^)v」の言葉を信用して、
勢いでインドまで来たけど、ほんとに私達2人っきりじゃ、
これから先、どうしたらエエんやろ・・・。゜(゜´Д`゜)゜。
賑わってたゲートも、次々ガイドと出会い、皆さん出て行かれる・・・。
到着ゲートで、途方に暮れながら待つ事15分くらい。
すると、大阪からずっと一緒だった、他社ツアーのヒトリの女性が、
私達を呼んだ。

「J社のガイドの方が、ゲートの扉の外で、ずっと探して居られましたよ、
 あなた達を、迎えてくれてるんじゃ無いかな?」

ってね。えー?ゲートの扉の外で、待ってたのかな。
この女性の一声が無ければ、永遠ガイドと出会えてなかったかも・・・^_^;
一度、ゲートを出れば二度と中へ入る事が出来ないし、
とても助かった。ありがとう!!!
この女性は、たったヒトリで、山登り用の自分より大きなリュックを提げ、
ガイドと共に、去っていった・・・。

私達のガイドは、又アヤシイ感じの男性だった。(笑)
民族衣装着てるし。
大きなプラカードには、「ようこそ、クランベリー家」みたいな事が、
書かれていて、ずっと扉の外で待っていたらしくて、

「クランベリーサン、ワタシ、ソトデズットマッテイマシタヨー」

と、カタコトで、迎えてくれた。ごめんね、ガイドさん。
インドの空港は、飛行機のチケットを持ってるモノ、もしくは、
専門のパスを持ってるモノで無いと、空港内に入れないらしくて、
外で待っていたらしい。心配してくれてたんだね、ありがとう☆
上にも書いたけど、J社では今回私達だけしかインド行きのツアーに、
強行で来ていないので、ガイドさんと私達の3人での7日間が、
始まった。ほぼ、マンツーマン状態。^_^;

トイレへ入ると、そこには人が立っていて、「お金くれ」と言う。
私は、まだ着いたばかりで両替をしていなかったし、
強行無視を決めて、トイレへ入った。すると出た後もくっついて来て、
手を洗う水道の蛇口をひねってくれたり、手を拭くペーパーを渡してくれたり。
この方は、このチップ?(バクシーシ)でしか、収入が無いのだろうか。
後ろ髪を引かれる思いだったけど、お金を持って居なかったので、
振り切って、トイレを出た。

御存知の通り、インドと言う国は、階級社会。
全ての仕事が、階級で分かれて居る。
私達のガイドは、最高階級の「バラモン」出身者で、
普段は、宗教の仕事をしているらしい。
どうりで、民族衣装だったわけだわ。

ガイドの歓迎を受け、レイみたいのを首に掛けられ、
私達は自身で荷物を持ちながら、待つ車へと移動した。
旅行人、丸出し。(笑)ま、それ以前にスーツケースで解るけど。

荷物を持つ、私達をめがけて、インド人がお金をせがむ。
どうやら、「荷物を運んでやるから、お金くれ」って事らしい。
こちらが頼んでもいないのに、彼らはぴったりとくっついて来て、
断っても、断っても、付いてくる。「NO、サンキュー」は、通用しない。
きっぱり、「NO!!!」と言わないと。
正直、とっても怖い気持ちになった。
でも、彼らはこうやって報酬をもらう事が労働で、頼む側は、ラクが出来る。
こんな風にこの国では、成り立っているのだろうか。
自分で出来る事は自分でする・・・って思想は、通用しないのかも。

車に戻って、今晩宿泊するホテルまで1時間弱。
車窓より、街を見てみた。
初めて降り立ったインドと言う地・・・。
とても複雑な思い。とってもきれいに整備されているかと思えば、
その脇には、貧しい人達が暮らしているし、
道路には、牛や犬、あらゆる動物が歩いている。
なんだか、カルチャーショック気味。(笑)

信号で止まる車めがけて、小さな子供達が、物売りに来る。

「ヘロー!」

カタコトの英語で。
窓を開けてはいけない。乗り込んでくるから。
閉まった窓を、止まってる間、ずっと叩きながら、
これ買ってよー、お金恵んでー、と悲壮な顔で言ってくる。
無邪気な子供。これが仕事なのだろうか。親に言われてやらされているのか。
直視も出来ないし、私はずっとウツムキながら、その場をやり過ごした。
なんか、とってもびくついている自分が、この旅を楽しめるのかどうか、
不安になっていた。

ホテルに到着し、ガイドがチェックインをしてくれて、
ポーターが部屋へと案内してくれた。
まだ、昼過ぎだったけど、ちょっと疲れたので、
部屋でゆっくりさせてもらう事にし、次の予定はディナー。
約束の18時までは、ちょっと時間がある。仮眠でもしよっかなー。
ガイドがポーターにチップを払ってくれたので、
ポーターはすぐに、部屋から去っていった。
やっと息が抜けるなー・・・ヽ(・∀・)ノ゜+.゜☆

と思ったのも束の間・・・。
その後にすぐメイドがやって来て、あれこれし始めた。
もう、キチンと清掃済みの部屋なのに。お金が欲しいらしい。
いつまでもお金を払わない私達に、メイドは、これしましょうか、
あれ、しましょうか?なんて言って来る。
とりあえず、休ませてー(ノД`)この空気、伝わらないかな。
でも、暫くして出て行った。空気が読めたらしい。

やっと、脱力出来る~ヽ(´ー`)ノ
ジーンズで締めてた体を解放してやり、ゴムのズボンに履き替え、
だっらーんとしながら、窓の外を見てみると、とってもきれいな夕焼け空。
ピンクと紫が混じった感じの色。
この空は、ずっと続いていて私達はこの空を飛んでやって来た。
そんな事を考えると、ちょっとセンチになってしまった。

部屋でくつろいで1時間くらい経った頃、部屋のチャイムが鳴った。
誰やろ?ガイドさんかな・・・?不用意に開けてはならないのに、
相方は、ドアを開けた。と同時に、さっきのメイドが入ってきた。(@_@)
さっき、チップを渡さなかったから?なのか、
再度、催促しに、来た模様・・・。
この時思った。こちらが頼んでやってもらうサービスにおいてのチップは、
払うべきだけど、頼んでもいないのにやってくれる事に対しては、
お金は払わなくても良いんじゃないか?って。

日本人の観光客ってだけで、「お金を持っている」と固定観念があるのか、
どうかは知らないが、私達は貧乏だよ~。見当違いでごめんって感じ。
何も、あげなかった。

夕飯は、インドでの初カレーヽ(・∀・)ノ゜+.゜☆
日本人好みに、調理してあるのか、そんなに辛くも無く、
美味しかった。お店もキレイだったし。
でも、脂たっぷりのカレーに、炒めたご飯を添えるのは、
ちょっとつらかった・・・^_^;プラスして、ナンも付くしね。
手で食べるのかな・・・と思っていたけど、
ちゃんと、ナイフ、フォーク、スプーンが、添えられていた。

ガイドさんは、ヒンズー教の方だから、ベジタリアン。
私達とは別のメニューを、注文していた。
インドのお肉と言えば、マトン、チキン、ラム、の事。
この国では、牛は神様と言われているので、牛肉は食べない。
でも、牛乳は飲むし、チーズも食べる。(笑)
この辺が、ユルくてインド人らしくも、思えたり。
無事、インドへ到着した事を祝して、ビールで乾杯。

このビール、凄く高い。そして税金も。
2本頼んで、飲み物代が420ルピーだから、
ざっと概算で、1本210ルピー=650円程度。
この国の人の、平均的な日収と同じくらい。
とっても贅沢な飲み物なんだな・・・。
宗教上、お酒はあまり飲まない民族らしい。

インド人は、20時くらいに夕飯を家族みんなでとるのが、
主流らしくて、19時に予約して入った時には、
お客さんが誰一人居なかった。でも私達の食事が終る頃には、
席が、埋まって来ていた。
美味しかった☆初インドでの、インド料理♪
この後、ホテルに戻り、就寝。

インドは、面積が凄く広い。
ここを渡り歩くだけでも、移動だけでも時間がとても掛かる。
明日は、バラナシへ行く予定。
デリー~バラナシへは、飛行機の国内線で。

インドの物価は安い!と、私の中で先入観があったけど、
そうじゃ無いって事が、後々に解ってくる・・・。

インドってほんと広い!ココを7日間で周る予定。
ほんの一部・・・。


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次回「インドの時間②」を、よろしくお願い致します。