冷水のペットボトル

2024年07月20日 | 短歌
◇ 冷水のペットボトル ◇
冷水のペットボトルの差し出され
有り難きかな
熱気の受付け

◇ 熱気の受付け ◇
朝夕に 挨拶かわすのみなるに
冷水いただく
熱気の受付け

* 猛暑日だというのに勤務先のオフィスは改装工事中。いつもの受付け業務だが熱気の中である。ハイ!と言って冷水のペットボトルをおいてくれたひとがいた。朝夕にあいさつをかわすだけの女子社員さんであった。感謝感謝!である。

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ある一生

2024年07月15日 | 短歌
◇ ある一生 ◇
なんとなく 生(あ)れきて
たのしく散策し
ひそやかに逝く そんな一生

* とくべつな目的があってこの世にきたわけではない。好奇心は強かったかもしれない。そのゆえか、楽しく生きてこられた、そしてこれからも。まわりの者に少しの思い出を残して、ひそやかに去っていければよい。

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熱気

2024年07月10日 | 短歌
◇ 熱気 ◇
カイロさえ
こんな暑さじゃなかったと
熱気の中を ポストに向かう

* ピラミッドやスフィンクスを観るために立ち寄った、アフリカ大陸の一角にある街でさえこれほどの暑さではなかった。不要不急の外出は避けるようにと報じられる熱気の中を、一通の手紙を差し出すためにやむをえずポストに向かう。

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退屈でなし

2024年07月05日 | 短歌
◇ 退屈でなし ◇
受付で じっと座っていることも
退屈でなし
座禅のごとし

* 座禅をしている人に、「退屈ではないですか」と聞く人はいないだろう。受付に座っている自分も聞かれたことはない。もし聞かれたら、ただ笑って頷いていようと思う。

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片付かぬまま

2024年06月30日 | 短歌
◇ 片付かぬまま ◇
家の中 片付かぬまま
この年もまた
半分が 過ぎてしまえり

* 矢のように時が過ぎてゆく。また一年の半分が過ぎてしまう。家の中は半年前と変わらず、散らかったままだ。

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