凧師のひとり言

江戸角凧に魅せられて40数年。東京生まれ!江戸っ子? 実は三代続いていないので「東京っ子」かな? 千葉県九十九里に在住。

最近描いた絵

2013年01月22日 | 凧の制作

最近新しくデッサンし直して

描いた凧絵 『義経』 です・・・・

・・・・が

大きさは三尺

縦90cm × 横54cm

 

だから・・・

模様などは やや細かく描いてみた・・・

 

・・・が

 

気に入らない・・・・

 

実はこの絵は

こんな凧が欲しいと言うリクエストで描いてみた試し描きの絵。

 

新しい絵は 工房の壁から壁へ張ってある麻糸に吊るして

遠くから眺めてみる・・・

できあがってすぐは・・・良くできた・・・と満足・・・

 

新しい図柄は数日間 そのまま吊るしておき

ふとした時に チラっと見る・・・

こんな風に時々見ているうちに・・・

どんどん気に入らないところが見えてきて・・・

どんどん気に入らなくなる・・・

 

気に入らなくなった絵を眺めながら・・・ 

もう一度 青空に揚がったところを想像して・・・

あそこを こう直して・・・

ここを こうしよう・・・

と、頭の中でイメージ・・・

色も頭の中で 変更してみる・・・

 

これで よし!

と言う図柄が頭に浮かんだところで

下絵から直していく・・・

 

そして描き直した絵が

これ!

 

人の顔は描くたびに 微妙に変わる。

目が一番大事なのだが・・・

墨線が1mm ずれただけで 雰囲気が 変わる。

だから、同じ顔も数枚並べてみると

いろいろな顔ができあがる・・・。

そこが また手描きの良いところでもあるのだが・・・。

 

  

    最初の絵                             直した絵

 

まあまあ 良くなった・・・かな?

でも まだ 気に入らない部分が・・・

 

本番を描く時に直しながら描くつもり・・・。

 

本番が出来上がったら

凧に作って揚げてみる

・・・・揚がっている凧の 新しい絵を

遠くから眺めながら・・・

また 気に入らないところを探す・・・・

そして また 描き直す・・・

また 揚げてみて

また 直す。

 

凧は揚がってこそ凧!

揚がった時の絵と

近くで見た絵とは違う。

 

こんな風にして 新しい図柄はできあがる。

 

昔デサインした凧絵も次に同じ絵を描く時には

その時 気に入らないところを直しながら描く。

気に入るまでは何度でも描き直す・・・

 

凧絵って 大変だ! 

と思うかも知れない・・・

 

・・・が

こんなことをしている時が、一番好きで楽しい。

 

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