2011年3月11日、「東日本大震災」の発災当時、東北楽天は、兵庫県明石でオープン戦の最中でした。
同年、4月29日、勝利試合後のセレモニーで、嶋主将は「見せましょう…」と、力強くアピールしました。
〔2013年〕
3月11日、田中投手は、今年にかける思いをブログに綴りました。
田中投手は、例年にも増してトレーニングを積み、投球フォームにも成果が現れ、シーズン中、好調をキープしました。
シーズン当初は、成績が低迷しましたが、ファンは温かい応援を続けました。
やがて、嶋捕手の思い切った配球や、田中投手、新人の則本投手の活躍。打撃陣では、銀次選手、外国人選手の活躍などで、首位に立ちました。
9月26日、歓喜の初優勝を果たしました。
東日本大震災の2011年4月、楽天の嶋選手は、ファンの前で「見せましょう、野球の底力を」とあいさつをして、「がんばろう東北」をスローガンにしてリーグ戦を戦ってきました。
それから2年余りが経過し、今季パ・リーグ初優勝を決めました。
去年までの順位は、⑥⑥④⑤②⑥⑤④でした。
9年目の悲願達成の原動力はエースの田中投手です。開幕から無傷の22連勝、前年からの26連勝は、ともにプロ野球記録です。
(その後も連勝記録を伸ばし、レギュラーシーズンを24勝0敗で終了し、史上初の無敗の最多勝利投手となりました。又、去年8月からの連勝を「28」に伸ばし、自己の持つ最多連勝記録をさらに更新しました。)
地元の東北も「復興への勇気をもらった」と沸いています。
貯蔵タンクからの汚染水漏れについて、原子力規制委員会は、「国際電子力・放射線事象評価尺度(INES)」に基づく暫定評価を「レベル3」(重大な異常事象)に引き上げることを決めました。
レベル3は、1997年に茨城県で起きた東海再処理施設火災事故などが該当します。
「福島第一原発事故」は、最悪の「レベル7」です。
(参考:読売新聞 2013.8.28)
事故直後に原子炉建屋で発生した極めて濃度の高い汚染水が、海に向かう配管・ケーブル用のトンネルを通じて、直接、流出している可能性が高いと発表。
流出した放射性物質の総量は、30兆ベクレルと推定されています。
また、汚染水の貯蔵タンクからの汚染水漏れも、発覚の2週間前から続いていた事も分かる。
汚染された地下水が海に流出している問題で、東電は、2号機の護岸近くに埋めた管を使って汚染水の本格的なくみ上げを始めた。
国は1日当たり300㌧の汚染水が海に流れていると試算しているが、当面は最大でも70㌧の見込み。
東電は、他の護岸にも管を埋めて汚染水の流出を減らす予定。
一本松は約7万本の松の中で唯一残りましたが、昨年9月に伐採され、レプリカが製作されることになりました。
当初は今年3月に完成に完成の予定でしたが、レプリカの枝葉の角度がずれていたためやり直しとなっていました。
一本松の前には献花台が設置され、約100人が震災の犠牲者に黙祷を捧げました。
15日、原子力規制委員会の専門家チームは、福井県の敦賀原子力発電所・2号機直下の断層(破砕帯)を「耐震設計上考慮すべき活断層である」と断定する評価報告書を正式にまとめました。
これにより、2号機は廃炉に追い込まれる可能性が出てきました。
バイオリンドクターの中澤宗幸さんは、大震災に際し自分が何も出来ないと重い心を持っていました。
ある時、妻の「がれきの残骸は、生活の山…」との言葉に気付き、バイオリンの制作を思いつきました。バイオリンの材料は、津波で製材工場を流された友人が集めました。
材料は、家の梁や、柱、床板などですが、表板の振動を裏板に伝える「魂柱」(こんちゅう)と呼ばれる重要な部材には、「一本松」が使われました。
バイオリンは、3挺作られました。当初は「震災バイオリン」と呼ばれていましたが、その後、世界にも通じる「津波バイオリン」と呼ばれるようになりました。
バイオリンの音色は、演奏者の思いが伝わるのか、深くやさしい音色です。
震災一周年の慰霊祭でも献奏され、聴く人の涙を誘いました。
その後は、「千の音色をつなぐ絆のプロジェクト」として、千人の演奏者に語り継ごうとしています。
中澤さんは、日本各地で国際音楽祭などを企画したり、イギリス・ヨーロッパには毎月のように渡航してバイオリンの調整を行う等、内外に活躍されています。
(参考:NHK・ラジオ深夜便を聴いて)