LANOVE SYOHA

草間始の同人活動(オリジナル小説)の情報

「転生イミテーション」について

2011-11-11 23:44:22 | 発行物について

 第十三回文学フリマにて初配布した「転生イミテーション」について、書きたいと思います。

 この本は、95年に発行した「魔術士の声」のリメイク作です。シオンとルティアにまつわるエピソードだけはそのままに、進行役のキャラたちを新しく作りなおしました。

 もともとは、コメディの通称「ラディウスシリーズ」に登場するキャラたちを初めて書いた、シリーズの第一作目となるはずでした。しかしどうも満足いくような仕上がりではなく、個性的だった登場人物を使い、番外編のつもりでコメディ短編を作ってみたところ、そちらのほうが評判が良く、シリーズを重ねるうちに一作目にあたる「魔術士の声」の位置づけが、微妙なものへとなってしまいまして・・・(^^;)。

 「魔術士の声」はシリアスなので、コメディシリーズのラディウスとはギャップがありすぎましたし、だからといって「魔術士の声」を完全に「無かったこと」にできなかったのは、この「魔術士の声」の存在こそが、コメディシリーズでさんざん言われ続けた「ラディウスが魔術士である必要があるのか?」というご批判に対する「いいわけ」になっていたからです(^^;)。

 しかし「魔術士の声」を最後に配布したのは97年8月ですし、2000年以降は開店休業状態だったので、新作を書くリハビリにもなろうかと、完全リメイクにふりきりました。コメディの「ラディウスシリーズ」の再版をぼちぼちやっていましたが、ほとんど手ごたえもなかったので、そろそろ別シリーズをやってみるべきなのかと。

 「魔術士の声」と筋書きは同じなのですが、ほとんど新しく書き直しています。旧作をそのまま流用したのは、シオンとルティアの会話シーン、ルティアの独白、そしてラストのシオンのシーンだけです。いま思うと、ラストのシーンはもうちょっとカットしておいたほうが良かったかも・・・って感じなんですが、もう遅いですね(笑)。