Days of Dragonflies & Moths

トンボや蛾に関わる記事中心。
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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

春の渓谷

2011年04月30日 | トンボ
今年のこの時期はどうも天気がはっきりしないようだ。
そのためなのかこの時期に出そろっている筈のトンボ類
をあまり見かけない。



コツバメはだいぶ羽根が擦れ、
ツマキ蝶は雌が緩やかに飛ぶようになった。



うまく撮れなかったが、
あえて幼生と呼びたくなる
1センチほどのナナフシの子供。



ふと足下を見やるとこの姿が。
今年静物で活躍予定のAPO-LANTHAR 90mm SLll Close Focusで撮影。
(気分でホワイトバランスをいじっている)



これはオールド50mm標準レンズに
純正のオールドクローズアップレンズ
をつけて撮影したもの。
今シーズン、暗い場所での活躍を期待。
このクローズアップレンズは、この冬中古ショップで700円で出ていたのを
偶然見つけたもの。アポランターには専用のクローズアップレンズがあり、
それもアイテムとして所有欲を満たすものだが、アポラン専用のものは、
わずかに収差が出てしまうので、シーズン本番ではまだ使っていない。
対してこちらのオールドクローズアップレンズは、収差もほとんどなく
秀逸な描写をしてくれる。


百蛾夜行 第拾九巻 久しぶりの夜業

2011年04月30日 | 
2006年を中心としてかなり蛾にはまっていた訳だが、
その熱も徐々に冷めてゆき、昨年あたりからは蛾目当て
の夜業もほとんどなくなってしまった。

その行動が端からだとどう見ても怪しいこと。
夜故に種々の危険が伴うこと。
地元ではなかなか新顔が出なくなってきたこと。
愛車の走行距離が気になってきたこと。
都合上時間帯が昼中心になったこと。

などからだんだん蛾から遠のいていったのだ。
そんな折、子供が久々に蛾に出かけたいと言い出した。
夜間ドライブのスリルやその他の特典を楽しみにしている
のだろうが、自身もたまには蛾に出てみるか・・・という気になる。

というわけで、実質2年ぶりくらいの蛾遠征となった。
行くのだったらゲットしたい未見の種もあったが、あいにく
資料がたまたま見あたらなかったので、とりあえず何か新種を
求めて夜の山行を決行した。
しかし考えてみれば3年前のほぼ同じ時期に、同じような行程を組んでおり、
新種は出るかな~???という感じではあった。

久しぶりなので、地図で目的地を確認してみると、思っていたよりも
遠く、時間もかかるようなので、夕方には家を出て夜半には戻れるよう
な行程とした。
せっかくなので、以前ブログで紹介したユニークアイテムや今年より採用の
新光源を試すことも目的とした。

特典?として途中ファミレスに寄る予定だったが、それらしきものがたまたま
見つからず、そのまま目的地に着いた。
しかし時間はいつの間にやら20時を過ぎており、あまり時間もない。
おまけに読みが甘すぎて気温は平地の2月くらいの寒さだった。(汗)
子供が風邪を引くと大変なので、ざっと駆け足で見回ってとっとと帰ることにした(笑)

パッと見た感じでは蛾の姿はあまり見あたらないようであったが、すぐに何頭かの
姿を見つけた。
3年前と同じメンバーは意外と少なく、今年は若干時期が遅れ気味なのかも?と感じる。
まず目についたのは、いきなり個人的新種!


(200mmMacro 1/125 f5.6)

前々からお目にかかりたいと思っていたエゾモクメキリガだ!
これは以前紹介の謎?のマクロストロボを使用。

エトジロエダシャク、クロモンキリバエダシャク、ウスバシロエダシャク、チャイロキリガ
アオヤマキリガなど少数の蛾を横目で見つつ探すと、もう一頭新種が・・・


(200mmMacro 1/125 f5.6)

春の山奥の定番的存在と言われるシーベルスシャチホコだ!
なかなかにきれいな模様である。これも謎?のマクロストロボを使用。

次にもう一台のカメラで新光源を使って撮影。子供に光源を一個持たせ、2灯で撮影したのがこれ。



レンズが35ミリだというのもあるが、2灯も相まって1/250 - f8で写せる。
ただ光源のかさばりの関係で思うように寄れず、さらに突き詰めようとしていたら、わらわらと
人間のお客さんが数人入ってきたので、すごすごと退散・・・。
とりあえず効率よく新種は得られたし、夜更かしもできれば避けたいので、そのまま帰途につく。
帰る途中、途中の一番脈のある外灯のところを注意して通ると、道ばたにウスベニトガリバらしき
影が・・・車を止めて近づくと、確かにウスベニトガリバだった。我ながら探蛾眼は一応健在のようだ。笑い



そのすぐ横で、本日3種目の新種ゲット!


(200mmMacro 1/125 f8)

ヒメカレハだ。謎?のマクロストロボと新光源のミックスを試したが、道ばただし、子供を長時間
待たせるのも何なので、あまり集中できなかった。
一度はお会いしたいと思っていた種の一つで、思った以上にきれいな彩色とかわいらしさを備え、
モフりたくなってしまうような愛らしさだ。

そんなわけで、今回の夜業は予想外の新種を3種もゲットでき、まずまずの成果だった。
なぜか2月にランタンを揃えていたので、また気が向いたら夏にでも簡易灯火をどこかでやってみたい。

シオヤトンボ

2011年04月29日 | トンボ


シオヤトンボは、故郷・埼玉のトンボの中で「春の普通種御三家」と呼んで
割合珍重している存在だ。棚田や湿地に生息し、そのような環境の少ない
平野部ではあまり見られないが、野山と田園風景の広がるようなところへ
春に出かけるとたいがい見かける種類ではある。今年は春先思ったほど気温
が上がらなかったのもあり、やや出の遅れた感がある。




かつては春の身近な存在だったというホンサナエの羽化も数日遅れた一方、
沼縁ではヤマサナエの抜け殻が見られた。先発組が遅い分、いっぺんに
春から初夏のトンボが出てきそうだ。








ハズした・・・

2011年04月28日 | トンボ
この時期は、予測を立てた日時に都合がつかないと
ハズしてしまうのである。



概ね年ごとの寒暖に左右されつつも数日の範囲内に収まって
規則正しく出現している。
できれば昔年の目標である若個体の撮影をできればと願う。



ジャコウアゲハ

2011年04月27日 | 


ジャコウアゲハと言えば、次女が小さかった頃をまず思い出す。
どこかにも書いたが、当時、いろいろな蝶の名前を覚えるのが得意で、
特にジャコウアゲハがお気に入りのようだった。そして、カラスアゲハ
でもオナガアゲハでも何でも、「からすじゃこうあげは」とか「おなは
じゃこうあげは」・・・などといちいちジャコウの文字をつけて呼んで
いたのが、おもしろかった。

ジャコウアゲハは尾羽が長いので、図鑑の標本写真を見ると大型の
アゲハチョウに見えるが、開張はアゲハチョウの120ミリを基準とすると
110ミリ程度が上限で、実際は中の下くらいの大きさである。
特に♀の表羽根の淡い色が印象的で、自分がまだ出会ったことのなかった
子供の頃はこの色彩はあこがれの一つだった。



初めて出会ったのは小学校高学年の頃、静岡でのことになるが、最初に手に
したのは黒い♂だった。
ジャコウアゲハの名の由来は実は♂の発する香りにある。
つかまえてにおいを嗅ぐと、何とも言えぬ香水のような良い香りがして
びっくりしたのを覚えている。何でもこの香り物質が毒に関わりがある
とかないとかで、鳥がいやがって補食しないらしい。蛾のアゲハモドキ
がジャコウアゲハをそのまま小さくしたような見事な擬態なのは、このため
と言われる。

ジャコウアゲハの♀の羽色にあこがれたと書いたが、♂の表羽根もなかなか
どうして形容しがたい良い色合いだ。これぞカラスの濡れ羽と言うべきか、
深遠な黒のグラデーションである。写真では表現するのがなかなか難しい分野だ。

♂も♀も薄暗い茂みの周りを一定の範囲で落ち着きなくずーっと飛び回っている。
それぞれ目的があってのことだろうが、他のアゲハと違って果敢に茂みの中へ
入っていき、かなり小回りがきくようである。蝶の仲間では、ジャノメチョウなん
かがそんな感じの飛び方で、わざわざススキの茂みを縫うように飛ぶので、何日か
すると羽根がぼろぼろになってしまう。
ジャコウアゲハの器用な(のか?)飛び方を見ていて、アオヤンマが金網に囲まれた
沼地で10センチあるかどうかの狭い金網の目をスルッと通り抜けて実に器用に飛んで
いたことを思い出した。ある意味蜘蛛の巣抜けの修行だったりして。。。


春の景色(3)

2011年04月24日 | トンボ


新緑の色は初めて意識した時には、なぜか余り好きな印象を
持たなかったが、今の時期にしか味わえない色である。



羽化したトンボは、発見する前に飛ばれて逃げられてしまうことが多いが、
かえってその方が無事に飛び立ってくれて良かった。。。と最近思うことが多い。



水面に目を落とすと、思ったより多くの生き物を見つけることができた。
小魚、カエル、エビなど、まだまだいるところにはたくさん見られるのだ。
色々と着飾ったトビケラ幼虫や水生半翅が水中を動き回る姿も多く、
羽化を間近に控えたヤゴもそこかしこの水底で歩いていた。


春の景色(2)

2011年04月23日 | トンボ


気温が安定してきた。向こう1~2週間で春のメンバーが
いっぺんに揃うことだろう。




♂の縁紋はどのくらいの期間で色づくのだろうか。
今年こそ春の小川を彷彿とさせる写真を撮りたいものだ。





ムカシトンボ登場

2011年04月20日 | トンボ


ムカシトンボは春一番に現れるトンボの一つである。
5月には姿を消し、自分が春先にいつもエンジンがかからないため
元々あまり縁のないトンボで、二年ほど前に偶然羽化直後の個体に
出会ったが、何しろ偶然だったので羽化場所の傾向なども掴めてお
らず、羽化の探索と言っても大海に漕ぎ出す小舟のような頼りない
感じだった。



しかし、今年もあっけなくそれを見つけることができた。
肝心の撮影の方は、35、90(v)、200を動員したが、何というか一点張りになってしまった。
もう少し落ち着いていろいろ工夫できると良いのだが。。。


やはりVoigtländerは色がひと味違う。今年は静物で活躍するか?

近所の春

2011年04月17日 | 
子供と駄菓子屋に行った帰り、道ばたでツマキ蝶を見かけたので、
家に戻ってカメラを持ち出した。
せっかくなので、中距離要員の135ミリを稼働。
シーズン半ば頃までは稼働しないかもしれないが、たまには使わないと
また黴びてしまうかもしれないので。



去年子供が拾ってきた卵が放置していたゴミ袋の中で孵って糞をまき散らしていたのを発見。
慌ててこのあたりの柑橘類に放したのだが、その子孫かもしれない。



今が春

2011年04月13日 | トンボ
いよいよ気温も20度を超えるような陽気になってきた。
トンボが次々と現れる4月下旬頃は、そろそろ初夏の空気も
漂ってくるので、桜が満開となるちょうど今頃が春の真ん中
なのかもしれない。




昼頃より一気に気温が上がり、越冬組の姿も目立ち始める。




今が盛りのコツバメは盛んに縄張り争いをしている。




アカタテハも花蜜に集まっている。

シーズンまでもう一息

2011年04月06日 | トンボ
ここに来て、最高気温が20度に達する日も出てきて、
いよいよシーズンイン間近となってきた。
暖かい地方では、3月末から出ているようだが、
こちらでも春一番組がカウントダウンと言ったところだ。




200と35をスタンバイ。90(V)も一応持参したが出番はなかった。