Days of Dragonflies & Moths

トンボや蛾に関わる記事中心。
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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

2008春到来

2008年04月23日 | トンボ


2008年もいよいよシーズンインだ。
4月も後半となり、晴れれば気温も22~23度にはなる。非常に過ごしやすい頃合いだ。
トンボは4/15頃からボチボチ出始めている。今年の初見は、ヨツボシトンボだった。
行きつけの場所でオツネンでもいないか物色したが何も現れず、まあこんなものかな・・・
と去ろうとしたら傍らの草むらから羽化直後のトンボが飛び上がったのがそれだった。


 ムカシトンボ♀の摂食飛翔


4/22には、恒例のムカシトンボ詣で。現地に着くと、同好の方が二人いらしたので、話など
しながらの観察になった。ムカシトンボは、とりあえず健在で、興味深げに我々の方に近づき
路上をやや低く往復していたが、撮影できるほど長い時間ではなかった。
河川敷ではそろそろサナエも羽化だろう・・・と出向いたが、今ひとつパッとせず、期待の
ホンサナエ未熟個体はまたもやお預け。代わりにダビドサナエが数頭見かけられた。

そういえば、ここ数年、春先のオツネントンボを見に行っていない。
意を決して近年足が遠のきつつあるかつてのメインフィールドへ・・・。



車を降りると、黒い飛行物体のお出迎え。早春の使者ミヤマセセリである。
もうそろそろ時期も終わる頃合いか。なかなか近づかせてくれない相手で、今日も
かろうじて一枚写せただけだった。

池の周りはこぎれいに片づいていて、ちょっとだけよそよそしい感じがした。
池岸に立つと、早速、オツネントンボを発見するが、足場が悪くて近づけない。
岸辺を見て回ると、数は少ないながら、ぽつぽつとオツネントンボの姿を確認
することが出来た。この時期は、トンボは数少ないから他の被写体も・・・と
思い、奥の草むらを探すと、4年前道の駅で子供に見つけて貰って以来の、
カノコマルハキバガを発見する。しかし、ヘリコイド操作に手間取っている間に
見失った。

さらに奥の草むらを探すがユスリカや虻やガガンボくらいで、他には何も出てこない。
仕方なく、池の方にまた戻ると、枯れ草の合間にオツネントンボのカップルを見つけた。



ジリジリと近づく間に、連接状態から移精、交尾へと進行した。
スギナに止まる早春らしいショットを狙ったが、まだシーズン始めで構図のアイディアなど
浮かんでこない。



オツネン撮影にも飽きたので、さらに付近を探すと、アジアイトトンボの♀を発見。



極普通種のイメージが強いが、意外と、限られた場所以外では、春と秋にしか見かけ
ないようなトンボだ。成虫の移動性が強い為ではないかと考えている。
♀は成熟すると味気ないもんだが、未熟な内は綺麗な橙赤色をしている。



ここはこんなもんで、場所を移動してみる。
時間と気持ちにゆとりがあれば、草むらをゆっくり探索したいところだが、まだその余裕が
ないので、ショートカットして水辺の岸を見て回る。
と、ほどなく、羽化直後のヨツボシトンボを発見。



近くに羽化殻もあったので、一旦飛び上がったものの、下草のしげみに埋もれてしまったのだろう。



そっと手をさしのべると、うまいこと手乗りして、付近の茂みへ飛び去った。



昼過ぎてやや気温も上がってきたのが効いて、イトトンボもボチボチ羽化してきた。



Cercionの春一番はオオイトトンボと思っていたが、二頭見かけた♀はいずれも
クロイトトンボだった。



そんなこんなで、まあまあ、春先のトンボを効率よく堪能できたフィールド行だった。