Days of Dragonflies & Moths

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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

百蛾夜行 第弐十壱巻 春灯の誘

2018年04月23日 | 


実にしばらくぶりの百蛾夜行となるが、別に蛾飢道精神が復活したわけではない(笑)
去る場所の灯りがこの春?復活したとのお知らせをいただき、これは久しぶりに出かけてみるか・・・という気になったわけである。
とは言っても、トンボのいない夜間、はるばる遠くの山まで出かけるのは正直しんどかった・・・。
それなりの成果を期待してのことではあったが、その結果はこうであった。(冒頭はルリモンエダシャクの黒化型)



上段 左から アカバキリガ 春のキリガ後半部隊の雄。やや大型のキリガで、チェスのような?模様が魅力。
アトシロナミシャク(おそらく) 最初にこれは?!と目をつけて一枚写したのだが、ストロボがフル発光になっていて完全オーバーをどうにかここまで。見た感じからトガリバナミシャクみたいと思っていたが、それは秋の蛾であり、この時期に出る近似種はアトシロナミシャクということで、おそらくそれで間違い無いと思う(笑
ウスジロエダシャク 外横線が割とまっすぐなのでEctropisの中ではこの種類が相当するだろうと思う。

下段 ウスムラサキクチバ このポイントの代表的な種類の一つ。割と綺麗な蛾だが、久しぶりに見て、意外と小さかったんだなと思った。
キマダラシロナミシャク こういう細かいの(小さい蛾である)は、見た瞬間に種名など浮かんでくるはずもなく、ナントカヒメシャクだっけ?程度に思っていたが、よく考えたらナミシャクで、しかも紛らわしい種類のいる仲間だ。
キンイロキリガ 一度本当に金色に輝くのを見てみたいのであるが、これでも結構新鮮な方かもしれない。模様にメリハリがあるので割と好きな春キリガではあった。



上段 クロミミキリガ(調べてないので自信なし)
シロテンキノメイガ かなり小さいおなじみだったノメイガ。一応全部55ミリ+クローズアップレンズの最短で写して大きさを比較できるようにしたのだが、アップにあたりトリミングしているので全く意味をなしていない(笑
セブトエダシャク このエダシャクをみると頭の中で「セブ島」の文字がぐるぐる回ってしまうのだが、全く関係ない。黒化型と言えるだろう。

下段 ツマキリウスキエダシャク これは何頭か見られた。もともと個体数の多めな仲間だったような気がする。写真には撮らなかったが、この場所の顔でもあるヤマトエダシャクも複数見られた(大きさに結構変異が見られた)ように記憶している。
トモンノメイガ 黒くて小さくていわくありげなノメイガは大抵この種類だった(笑 のを思い出した。
ナカキエダシャク 確かこれも普通に見かけた種類だったと思うが、こうしてみるとかなり芸術的な蛾である。名前が普通っぽすぎるのが惜しい(笑



上段 ナシハマキマダラメイガ(かな?) この手のマダラメイガは実に同定(笑)が難しかった記憶がある。
ネアカマダラメイガ 結構小さめのマダラメイガ。他にもう一種類(ウチムラサキ...あたりだったか?多分知っている種類)が来ていたようだが写さなかった。
ネグロケンモン いわゆる本家ケンモンガ(ケンモンヤガではない)の一種で、この仲間は皆もっさりしている。ここでみるのは初めてかも?
下段 ハイイロコバネナミシャク? 多分照明が緑かぶりしているんだと思う。模様はハイイロ...なので多分そうなんじゃないかと・・・。
ハラゲチビエダシャク 小さいエダシャクで、確かこれはケブカチビナミシャクだっけ?とか惜しい名前が脳裏をかすめていた。余談だが、ただのハラゲエダシャクは結構稀らしい。これは普通種。
フトフタオビエダシャク? これは現場で一番心に引っかかっていたのだが、模様からしてやっぱりEctropisのフトフタオビなんだろうな?と思った(笑。オオトビスジも何頭か来ていたが写さなかった。黒っぽくないので、最近別れたスギノキエダシャクではないだろう。



上段 プライヤキリバ 春のキリバだが、ここでは初めて見たかも(この時期に来ること自体初めてだったかも)。
ベニモンアオリンガ なんだか懐かしかった!かなり小さな蛾だが、もう少し大きかったら人気がもっと出ていたかもしれない惜しい存在。
ムラサキエダシャク 春先に出て来るエダシャクだが、色が濃くて見応えがあるので結構好きだ。でも普通。

下段 ナカモンキナミシャク なぜか草加せんべいを思い出させる蛾(笑。春のど定番だ。まあ3月の蛾というイメージが強いが。
ヤマガタアツバ ザ・アツバの仲間は未だによくわからないが、多分、ヤマガタアツバだろう。結構綺麗な個体だった。
???ウスグロアツバとクロテンヨトウ? ヒロオビウスグロアツバ、ソトウスグロアツバと似たのが二ついてどう区別するのかもはや忘却の彼方だし、見た目で見分けるのはひょっとしたら無理なのでは?とも感じる種類。とにかくこれが一番多かった!(笑。クロテンヨトウなのか?Athetisの一種だとは思うが、よくわからない。



一枚忘れていた。アカオビリンガ春型でいいのかな?結構好きなタイプの色だ。

今回、久しぶりの夜間撮影ということで、一応外付けストロボも持って行ったのだが、結局、全部、内蔵ストロボ(付いてて有難や)に自作ディフューザーをつけて55mmで写した。モニターで確認する限り、ストロボ使用で二段くらい絞っているのも相まってストロボくさい絵になるな〜と思っていたのだが、最近アップデートしたLightRoomのオートで現像したら、結構昼間の写真みたいな見やすい画像になって、最近の現像ソフトも随分進歩したなー!と感心してしまった。

この他、写さなかったが前述のヤマトエダシャク、オオトビスジエダシャクやヒメサザナミスズメ?(確認できず)、ヒメハイイロカギバ、ケンモンキリガ、チャイロキリガ、アトジロエダシャク、ホソバ類、カバナミシャク類、ウンモンクチバ、コクロモクメヨトウ、バラシロエダシャク、フタホシシロエダシャクあたりを見かけたように記憶している(曖昧)が、シロホシエダシャクとかキジマエダシャクとかe.t.cのいわゆる春限定的な種類はほとんど見られずそのぶん寂しかったのと、気力が持たず小一時間で切り上げてとっと帰って来てしまった(苦笑)でもまたそのうち(気が向いたら)行きたい!コヤガとかミクロとかで面白いのが見られたら嬉しいが。そういえば、家に戻ったら、最近には珍しく、アオシャクの小さいのと、アメリカシロヒトリとオビヒトリとヨトウガが来ていた。