Days of Dragonflies & Moths

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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

初夏のトンボ1

2008年05月21日 | トンボ


今年はやけに台風が多いそうだ・・・というより、この時期から台風が次々と近くを通過する
のも珍しい。春のトンボは短いから、あまり台風にかき回されると、余計チャンスが減って
しまうので困りものである。



この時期の光は柔らかく、一年の朝という感じがする。
草むらへ行くと大抵見られるのが若いシオカラトンボ。
成熟した小憎らしい感じとはまた違い、写してみようという気にさせる。



子供の頃、散歩道の草むらで時々見かけたハラビロトンボ。
台風の置きみやげの湿地に集っている。
雨が降ると湿地になるが、そうでないときは地面の固い草地なので、
ハラビロトンボはどうやって発生しているのか?気になってくる。
畑の土の中にヤゴがいるという話もきくが、ある程度柔らかい土壌
でないとヤゴも住めないとは思う。



沼ではヨツボシトンボが成熟し、あちこちで交尾をし、縄張り争いをしている。
生き急いでいるのか?非常に落ち着きがなく、なかなか止まってくれない。
ただでさえ撮影しづらいのに、成熟するとただ薄汚いばかりで、
せっかく写した甲斐もあまりない気もする。



この時期は、道ばたで水を飲むチョウチョによく出くわす。
畑で見かけたアサマイチモンジ。
気がつくと、コミスジやらクロヒカゲやらダイミョウセセリやら
5月の蝶があちこちで見られるようになっていた。



今回の台風は大雨をもたらし、河川はひどい濁流となっている。
そのせいなのか、サナエは全然戻ってこない。
アオサナエもホンサナエもこのまま見かけないで終わるのか?
心配の種は尽きない。



河原を歩くと時折羽化したてのサナエが飛び出す。
ヒメサナエだ。これはほぼ例年通り。
基本的に山に登るサナエなので、環境変化の影響は少ないのかもしれない。



今年は多忙で成熟個体に会いに行く機会を持てないかもしれない・・・。



前から行こう行こうと思っていてなかなか時間を割けなかったカワトンボ探索。
今回はやっとそのチャンスが来た。
市街地の一角にひっそりと暮らしている個体群がいる。
DNA鑑定では、ニホンカワトンボと確認されているお墨付きの個体群だ。
でも、外見からはそこらにいるカワトンボとどこが違うのか?よくわからない。



なかなかに手強い相手ですぐにひらひら逃げてしまうし、森の中なので、自然光で
写すのが難しい。日だまりにやって来た個体をやっと写せた。



5月も下旬にかかると、夏のトンボが出始める。
先頭を切るのは、ショウジョウトンボだ。
水辺近くの草むらでオレンジ色のトンボを沢山見ることが出来るのはこの時期。


イトトンボも次々と羽化してくる。
セスジイトトンボ ♂

ムスジイトトンボ ♀ ひたすら地味だが、実は色がつくと、しっぽの側面が
綺麗なブルーをしている。

クロイトトンボの若い♂
もっともらしい撮り方をすると、それなりに見える。

最近見つけづらくなったオオイトトンボ♂。
確実に写せる場所があるが、ハテ?どこだっけ?となかなか思い出せなかった。


オオイトの連接を腹這いになって撮影したが、ピントがうまくいかなかったようなので
代わりにクロイト連接(苦笑)


路傍のスミレに産卵するツマグロヒョウモン。近年、こちらで爆発的に増えたその
引き金となったのは何なのだろう?まあ、平たく言えば温暖化なんだが。。。