Days of Dragonflies & Moths

トンボや蛾に関わる記事中心。
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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

百蛾夜行 第八巻 熱帯夜

2007年08月16日 | 
何とも暑い夜であった。
明日から仕事の山に向かうので、遠出は無理かと思われたが、
運良く真夏の山に繰り出すことが出来た。
昼間の遠出は来年以降の楽しみか・・・・。

早速、低山のポイントへ。
現場に近づくと、心なしか蛾影が少ないような感じがする。
車を降りて、近づくとどうも様子がおかしい。
蛾はいくらかいるのだが、みな同じようにもがいている。
しばらくは状況を把握できなかったが、スズメガを中心に
大型種は翅が濡れたようになっている。
何と!こともあろうに、殺虫剤を散布したのだ!
施設がやったことなのか?それとも通りがかりの者の仕業か?
周辺の虫はことごとく殺虫剤をかけられのたうち回っていた。
大型種は殺虫剤で翅が濡れ、同定もできないような状態。
コトラガが二頭ほど飛来していたが、これもやられていた。



近くのトイレも見たが、こちらも男子トイレのほうがやられていた。
いずれにしても、蛾は少なく、ホソツマキリアツバやシロスジキノコヨトウ
をみかけたくらいであった。
何とも悲惨な状況を見て、長居する気にもなれずポイントを移動する。

次は、峠のポイントへ直行。
カトカラ類は全くと言っていいほど見あたらない。
それでも、地面を丹念に探すと、いくつか面白いものも見つかった。



イボタケンモン(左上)、ベニモントラガ(右上)、フタオモドキナミシャク、
ヒメキホソバにちょっかいをだされるアマヒトリ



一頭、大きめのエダシャクが止まっていたので、写してみるがどうもピンと来ない。
他に該当種もいなさそうだし、ハミスジエダシャクの擦れでFA。


アオアカガネヨトウ

ホシナカグロモクメシャチホコ

クロスジカバイロナミシャク

ネグロフトメイガ

ソトキイロアツバ

と言った具合で、地面に落ちている個体から若干の初顔を得た。

続いて渓谷のポイント。
あまりゆっくりも出来ないので、手前の工事現場の明かりを見る。



ホシオビコケガ(左)は二頭見かけたが、いずれも胸背中点のある個体。
アイモンアツバの美麗個体(中)、モンキアカガネヨトウ(右)



これまた正体不明。ヨトウの小型系かと思ったが、擦れているし、気力のあるときに
調べてみよう。。。蛾は6000種もいるから、マクロでもまだまだ見かけてもピンと来ない
種類は沢山いる。なかなかに奥が深い。。。。。

落ち着いて見たら種類が判明した!
ヒメネグロケンモンだ。一応新顔。
現地付近はネグロケンモンが多く、スルーしまくりだったが、
今後要チェックだ。過去に写真も撮っていたら再チェックして
置かねば・・・


そこも早々に切り上げ、今度は神社のポイントへとワープ。
こちらでも蛾影は全く少ない。相変わらず、相性が悪いポイントだ。
一度くらいは蛾で群れている時に訪れたいものである。

ここでも地面に落ちている蛾を漁るが、ヒトツメオオシロヒメシャクの姿ばかりが目立つ。
今年は、エダシャク系が多く、ヤガは少なくて、今ひとつ面白みがない。
そんな中、大物の初顔。


モンホソバスズメ 独特の後翅模様。


アミメキハマキ
割合大型。高山性ハマキということだが、まあ標高1000メートルくらいはあるので、
いてもおかしくないか・・・。トイレの壁に付いていた。

そんな感じで、駆け足でのレポートとなったが、とりあえず1400種を達成できた。
また仕事その他が落ち着いたら出かけてみたいものだ。
カトカラが群れる日は今年やってくるのだろうか?