Days of Dragonflies & Moths

トンボや蛾に関わる記事中心。
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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

百蛾夜行 第七巻 執念のヒロオビゲット(笑)

2007年08月10日 | 
子供の学校関係も一段落し、ようやく早起きから解放されることとなる。
今年の夏の訪れは遅かったが、そろそろカトカラも出てるんじゃないか?
ということで、ダブルヘッダーとなってしまったが、夜の山へと出かける
ことにする。

まずは低山。
このあたりはさすがに夜も暑く、訪れる蛾も割合多くて、夏の雰囲気満点だ。
しかし、種類はパットしない。。。
大体いつものメンツ(場所が同じだから当然だが)で占められている。
また、セミがうるさく飛び回り、あたりを引っかき回すので、捕まえて
明かりのない方に逃がしてやる。他にも、ブーン~と嫌な羽音がする。
見るとシオヤアブだった。獲物を狙いに来ているんだろう。

低山で見かけたメンツの中からめぼしいのはこんな感じ。。。



シロホシキシタヨトウ、トサカフトメイガ、ナカムラサキフトメイガ、アゲハモドキ
キクビヒメヨトウ二化目、ニシキシマメイガ(美麗個体!)、モモノゴマダラノメイガ
ムラサキシャチホコ(もはや常連)マルモンシロガ。
トサカフトメイガは比較的美麗個体を初めて写せた。アゲハモドキは二三頭見られ、今が
二度目の?旬か?モモノゴマダラノメイガはマツノゴマダラノメイガに似ているが、
後翅の黒班がにじまない。



まだミクロとかチェックしてないが、低山で見られた初顔はヨツメノメイガだけかも。
コヨツメノメイガに酷似するが、大きい。注意しないと他の黒白ノメイガとも紛らわしい。

一時間半ほどで切り上げ、今回は奥地へと進行する。

まずは峠のポイント。
蛾の数は少なくはないが、小物ばかり!めぼしいのはオオミズアオ(どこに行ってもいる)
くらいでがっかり。

次はカトカラ以外目当てで、渓谷のポイント~洞窟の奥地コース。



渓谷のポイントでは、割と蛾影が多く、写真のようにベニモントラガやトビネ、キマダラツバメ
といった大型のエダシャクも散見される。
そして、一頭、ひときわ大きい黒白の蛾が・・・シロオビドクガのような配色だが、どう見ても
エダシャク・・・ヒロオビオオエダシャクだ!久々に大物の初顔ゲット!と必死に目で追ったが、
茂みに隠れてそれきり懐中電灯でさがしても見つからない・・・。逃した魚はますます大きい。
しかし、いつまでもヒロオビを探しているわけにも行かないので、洞窟へ富むかう。

途中、電柱のあたりで二頭の中型種を撮影。あまりぴんと来なかったが、
ミヤケカレハとおそらくゴマダラシャチホコ。


ミヤケカレハ


ゴマダラシャチホコ 斑紋が薄いが、ゴマダラかと思われる。

洞窟では結局殆どめぼしい蛾は見られず、去年に訪れたときと同じく、オオバナミガタの
姿がちらほらといった感じで、全くの期待はずれだった。


かろうじて、地味で小さなエダシャクも何となく写しておいたが、マダラシロエダシャク
だった(初顔)・・・実はマダラシロではなく、マルバトビスジエダシャク。マダラシロでは、
もっと横線が地色にとけ込む感じになる。
このボアルミア(地味系エダシャク)、後日、蛾像掲示板に問い合わせのあった蛾と同様の斑紋を持ち、マダラシロ?と回答したが、回答する際に検索したDMJのマルバトビスジエダシャク(アナボアルミア)の模様も妙に一致し、心に引っかかっていた。ただ、参照できる標本の状態がやや擦れていたので、決めかねていたが、後日Kawaさんの指摘もあり、本個体もマルバトビスジエダシャクであろうと思われる。

その先の自販機でも全く地味。


トビハマキの仲間。まだちゃんと見てないが、アカトビハマキではなさそうなので、
トビハマキあたりか?


これは初顔ではないが、自販機の白に同化したヒメシロドクガ。

渓谷のポイントに戻る前に、ちょっと寄り道をして、別の自販機をみたが、
かろうじてクロテンシロコケガの初顔のみ。いつもうるさいほど見かける
ホシオビコケガは端境期なのか?殆ど見かけず。変異の探索も出来なかった。


クロテンシロコケガ


クロボシオオシロシンクイ

こうなったら、渓谷のポイントでスイーピングしてヒロオビをゲットするしかない!
ということで、戻る途中、先ほどの電柱でクロボシオオシロシンクイの初顔を得る。

渓谷で執拗にスイーピングしたところ、遂に隠れていたヒロオビオオエダシャクが
飛び出した。落ち着きなく飛び回るので、捕獲して車内へ・・・。


ヒロオビオオエダシャク 
オオバナミガタを更に一回り大きくした巨大なエダシャク。

結局、必要ないのに何十枚も写真を撮ってしまった・・・苦笑。
でも、久々の執念での大物ゲットでとりあえず終わりよければで終了。
帰り道は結構つらかっらが。。。

裏ヤンマ 其の四

2007年08月10日 | トンボ
いつの間にか、8月も半ばになってしまった。
時間が取れれば、せっかくの仕事の谷間で、色々行きまくりたかったが、
そうは問屋が卸さないと言うのが現実である。

さて、8月の半ばともなると、大型のヤンマ類も出そろってくる。
山で見かけるルリボシやオオルリボシはもう少し後になるが、
あとは大体アカトンボを残すのみという感じだ。

そして裏ヤンマも中盤ということになる。
この時期のメインは、何と言ってもコシボソヤンマだ。
撮影対象としても最難関の一つで、まずホバリングを滅多に
しないことから、追い撮りということになる。

今シーズンは、時間も取れないこともあって、
没姿時刻ギリギリに現れる上流のポイントを
狙ってみる。

6時頃に到着するが、見られるのはミヤマカワトンボのみ。
仕方なく、岸辺にいたアキアカネやミヤマカワトンボで
ストロボのテストをしてみる。
日中光の撮影ではないので、ある程度暗さも表現したいところ
だし、ストロボの散光も難しいので、強いと被写体がテカり過ぎて
しまう。



かなりアンダーだが、まあ被写体露光を考えると、こんなものか、あるいは
少々プラスにするかだろうか。GN36(72)で1/4 f8~11 撮影距離1.5メートル弱
といった感じで狙うことにする。

今シーズンはコシボソを望遠で追い撮りしてみようと考えてのことだ。
昨年も少しチャレンジしたが、動きをつかみきれず、しっぽにピントの
あった画像しかとれなかった。

車から携帯椅子を取り出し、流れに腰掛けて待つことしばし。
やがて、オニヤンマが行き来をはじめる。
ちょうどコシボソと同じように短い往復飛翔をするので、練習台に・・・
と思ってチャレンジするが、待っている角度が悪いのか、全く写せない。

ふと振り返ると、傍らにミルンヤンマの羽化殻が。。。こんな感じで
羽化しているのか・・・。



更にしばらく待つが6時40分頃になって、やっとコシボソが登場した。
こんな事なら、コシボソを写しながら川を上ってくれば良かったとも
思うのだが、その辺は後で去年一昨年のexifチェックをして時間帯を
読みつつ、後日時間が取れたら・・・と思う。

しかし、せっかく手ぐすね引いて待っていたのに、コシボソが飛んだのは
僅か2分間くらい・・・・。望遠で追い切れず、仕方なく広角にスイッチして
シャッターを切ったら、いなくなった・・・。



これがせめてもの置きみやげだった・・・がっかり。

コシボソも終了し、帰り際、車を転回させるついでにミルン摂食を狙うことにする。
少し行くと早速ミルンの往来に出会う。もはやかなり暗いので、ヘッドライトで照らし
ながら撮影にチャレンジ。ミルンの摂食はせわしなく、動きも決まってないので、
ちゃんと写せているかも全くわからないままめくらめっぽうシャッターを切る感じだ。
画面も暗いので現場では果たして写ってるのか写ってないのか?わからなかったが、
こんなショットが撮れていた。実感なし。。。広角だと画面のどこにはいるかで、露出が
全然変わるので難しい。



やっぱりミルンは9月に♂のホバリングに挑戦したいものだ。
しかし、時間が取れるかどうかまだ微妙。。。