goo blog サービス終了のお知らせ 

Days of Dragonflies & Moths

トンボや蛾に関わる記事中心。
当ブログの写真、文章の無断使用禁止。
写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

入梅

2007年06月19日 | トンボ


この時期はトンボには一番楽しみな時期のはずだったのだが、いざ迎えてみると、
アレ?どこが楽しみだったんだっけ?
と思い出せない始末だ。
とりあえず行くアテもなく、フラフラと被写体を求めて、空模様の加減が悪くなる
前に出かけてみる。


コヤマトンボ ♂ f4.0 1/1000 PENTAXistDs
何となく狙ってみたが何となくダメだった・・・笑い


大きめのトンボが岸辺から飛び立つ。。。見やるとミヤマサナエの♀だった。
ミヤマサナエというトンボもよくわからないトンボで、年によって相当見かける数に
バラツキがある。川のトンボは常に流される運命にあるから、水量とかも関係して
いるんだろうとは思っているが。。。


ミヤマサナエ ♀ f4.0 1/750 PENTAXistDs


山に雨の降らない年は水不足になると言う。今年は谷津の湿地が軒並み水枯れしている。
そんな乾いた湿地が出来ると見かけるのがサラサヤンマだ。
サラサヤンマが飛ぶようになると、その湿地も終わり・・・みたいな印象を持っているが、
実際の所、山に雨が降ればまた湿地に水が戻るのかもしれないし、他所からトンボが飛んで
来るのかもしれない。こればかりは遷移の詳しいパターンでも知らない限り、何とも予想の
つかないことである。


サラサヤンマ ♂ f4.0 1/180 ストロボ1/32(GN100) PENTAXistDs


週明けの河原は惨状である。流れの中にいい加減に押し込められたゴミで満載のコンビニ袋、
吸い殻の目一杯詰まった袋・・・せめて水に流してはいけないと、流れの中から引き上げて
みた。しかし、ゴミ袋もサナエの羽化には多少役に立っていた、というのは何とも皮肉な話
である。


今年はオジロサナエの羽化をよく目にする。
このサナエはミヤマサナエとまた違い、幼虫自体が川をダイナミックに利用している。
成熟に合わせてどんどん川を下るので、一カ所に留まることはあまりなく、実は環境変化の
影響をあまり受けないんじゃないか?とも思える。見かける数が年によって違うのは、水量
によって流れのたまりの出来方が毎年違う性なのかと思う。


オジロサナエ♀羽化 f4.0 1/1000 PENTAXistDs


対して、オナガサナエというトンボもまた不思議なもので、大体毎年、この時期になると
大多数が羽化してくる。
元々深いところにいるためなのか知らないが、生き残る幼虫の数が多いというのもあるの
かもしれない。サナエは大体午前から正午にかけて明るい時間に羽化しているが、オナガ
サナエは夜半から夜明けに羽化するようで羽化シーンを見たことはない。この時期、もし
見かけるとしたら、羽化に失敗してしまった個体だ。


オナガサナエ♂羽化不全 f4.0 1/750 PENTAXistDs