今回は、「染付 矢羽根文 小猪口」の紹介です。
これは、平成12年に(今から21年前に)、東京・平和島の「全国古民具骨董まつり」で買ったものです。
その日は、特に買いたいと思うような古伊万里がなかったのですが、せっかく東京まで出向いたことでもあるし、何か買って帰ろうと思って買ったものです(~_~;)
大傷があり、そこに下手な直しが施してありましたけれど、その直しを上手にやり直せば、自分用の盃として使えるようになるのかな~と思って買ったわけです。
立面
見込み面
底面
以上の写真からは、何処に傷があるのか、ちょっと分からないかもしれませんね(^_^)
それでは、次に、その大傷を紹介します(笑)。下の写真を見てください。
口縁には1箇所ソゲ傷があり(写真の手前側)、そこには補修がしてあります。その補修も上手なものではありませんが、まだ、その程度なら許せるかもしれません。
問題は、その奥側に見える胴部の大傷です。あまりにもいい加減に補修したので、段差がついています(><) 水が漏れなければいいじゃないかと言わんばかりです(><) 確かに、水は漏りませんが、これを使うとすれば、いかにも「ブチ割れ物を使っている」という感じになり、盃として使うには、余りにも貧乏くさく感じ、お酒も美味しく感じなくなるであろうことが予想できますよね(><)
でも、その下手な直しを上手にやり直せば、盃として使えるようになるのかな~と思ったわけです(^_^)
大傷の見える部分
そんなことで、一応、買ってきたわけですけれど、ここは、専門家にたのんで綺麗に直してもらおうかなと思いたち、骨董屋を経由して、補修をお願いいたしました。
ところが、この下手な補修部分は、生漆で接着してあるらしく、分離液に入れておいても剥がれないということで返却されてしまいました(><)
その後、専門家がやっても剥がれないのでは自分がやっても剥がれないだろうからと思うようになり、自分自身で補修する気にもならなくなり、そのまま放置して今日に至っているわけです。
生 産 地: 肥前・有田
製作年代: 江戸時代中期
サ イズ : 口径;5.3~5.5cm(歪みがあるため) 高さ;4.0cm 底径;3.6cm
毎日使うとしたら、こういう素朴な品が長く楽しめると思います。
漆の接着力には、あなどれないものがあります。前にもお話ししたかと思いますが、自分の継ぎ方が気に入らず、やり直そうとしたら、別の場所が割れてしまった事がありました。今回の品では漆の接着力が仇になってしまいましたね。しかし、専門家に頼むと相当かかるので、難しいところです。私も、どうしたもんかと思いアグネスチャンの品が、両手の指で足らなくなりました(^^;
これも、素人では、漆の接着部分を剥がすのは無理でしょうね。
使うとすれば、このまま使わざるをえないですね(~_~;)
専門家に頼むとなると、無傷のものを買うよりも高上がりになりそうですから、止めておきたいと思います(~_~;)
遅生さんのところでも、「どうしたもんかと思いアグネスチャンの品が、両手の指で足らなくなりました」か(^_^;