今回は、「伊万里 色絵 髭皿」の紹介です。
これは、昨日の古美術品交換会で落札したものです。
我が家では、これまで、髭皿は1点のみの所蔵でしたが、これで2点目の所蔵となりました。
これまで所蔵していました髭皿は口径が27.5cmでしたが、今回入手しました髭皿の口径は30.2cmありますから、これまで所蔵していた髭皿よりもちょっと大きめです。
なお、これまで所蔵していました髭皿につきましては、以前に、2021年4月4日付けで、「染錦 花籠手 髭(ひげ)皿」として紹介していますので、それをご覧いただければ幸いです。また、いわゆる「髭皿」についての説明も、その2021年4月4日付け「染錦 花籠手 髭(ひげ)皿」の紹介文の中に載せておりますので、合わせてご覧いただければ幸いです。
それでは、今回の「伊万里 色絵 髭皿」を、次に紹介いたします。
伊万里 色絵 髭皿
表面
口縁は、ところどころ少し凹ませて形成されており、形だけは輪花形になっています。
口縁の3時の方角、7時の方角及び9時半の方角に金継ぎ補修があります。また、表面下部の半月形にえぐられた部分の左先端部も金継ぎ補修が施されているものと思われます(はっきりとは分からないのですが、多分、金継ぎ補修が施されているものと思われます)。表面下部の半月形にえぐられた部分の左先端部にも金継ぎ補修が施されているものとすれば、この髭皿には4箇所の傷補修がなされていることになります。
ただ、4箇所の傷補修があっても、この程度の大きさの補修では、それほど目障りでもありませんから、鑑賞にはさほどの支障は無いと思っております。
見込み部分
表面の上半分の右側部分(全体の約1/4)
表面の下半分の右側部分(全体の約1/4)
右側上方(表面全体から見れば口縁の3時の方角)に金継ぎ補修が見られます。
表面の下半分の左側部分(全体の約1/4)
下部の半月形にえぐられた部分の左先端部及び
左側下方(表面全体から見れば口縁の7時の方角)に金継ぎ補修が見られます。
表面の上半分の左側部分(全体の約1/4)
左側やや下方(表面全体から見れば口縁の9時半の方角)に金継ぎ補修が見られます。
側面
裏面
裏面の上方部分の拡大
生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 江戸時代中期
サ イ ズ : 口径30.2cm 高さ6.7~7.1cm 底径12.9cm
尺の「髭皿」で、しかも輪花ですから、もう文句なし。金継ぎが色を添えています。裏面の梅模様は、元禄染錦定番のおおらかさ。
よく見たら、紐通しの二つの穴、表から見ると、花のめしべに相当しているのですね。
細かい所にまで気配りが行き届いた伊万里の底力を感じました。
立派な髭皿ですね!!
大きさが素晴らしいですね。(^^)
30センチを超えるのは珍しいのではないでしょうか??
華やかな色使いで手が込んでますよね。
この手のお皿をまだ持っていないのでいわゆる金襴手をいつか手にしたいです。
飾り穴があるのが特徴的で、やはり使うといよりは飾る皿だったんですかね??
いずれにせよ魅力的なお皿です。
こんないい品もでてくるのでは交換会に通ってしまいますよね(^^)
文様・絵付け共に典型的な髭皿ですが、以前は高額で簡単には入手できませんでしたよね~
ヨーロッパの貴族のお城とかに飾ってあったんでありましょうか
この皿の辿った300年以上の歴史を思うもの骨董趣味のロマンですよね。
ワタシもいつの日か一枚は欲しい品です
私がこれまで所蔵していた髭皿には、紐通しの二つの穴のところに飾りがありません。髭皿には、紐通しの二つの穴のところに飾りのあるものも多く見られるのですよね。そして、その方が、ちょっぴり上手に思えるんです。
今回手に入れた髭皿にはそれがありますので、満足しています(^_^)
「金継ぎが色を添えています」か😄
ありがとうございます(^-^*)
やはり、気になっていましたので、そう言っていただけると嬉しいです(^-^*)
この2~3cmの差は大きく、存在感も大きく感じます。
紐通しの穴が二つありますが、佐賀県立九州陶磁文化館発行の「古伊万里の道」によりますと、この紐通しを通した紐で壁に掛けられている場面が再現されているドールハウスが見られることから、それは、主としては、飾り用ではなく、壁に掛けて収納するためのものだったのではないかとされているようです。
世界をときめかした伊万里焼は、やはり、輸出伊万里だろうと思うんですよね。
世界的な視野から見れば、輸出伊万里にこそ伊万里焼の真骨頂があるのではないかと思うんです。
是非、輸出伊万里もコレクションに加えてください(^-^*)
髭皿は、27~28cmのものが多いわけですが、この2~3cmの差、1寸の差は大きく感じますね。
髭皿は、ドールハウスなどを見ますと、主として、ヨーロッパの貴族の館で、髭剃り用の実用品として用いられていたのではないかと思います。
日用品でもありましたから、破損して廃棄されたりしたため、残存数も少ないのではないかと思っています。
形が珍しいですし、残存数も少ないことからか、以前は高額でしたけれど、今は古伊万里全般の値段が下がっていますので、安くなりましたね。
是非、髭皿もゲットしてください(^-^*)
こいつは驚きました。
これ実際に持って見たら、かなり重くインパクトがありそうですね。
半分は壁掛け~実用品兼用でしょうか?
そう言えば、5寸皿くらいの小さな髭皿を見た記憶があります。
それなんか使えそうもなく、壁掛けなどの調度品でしょうね。
ドールハウスも納得です。
古美術品交換会会場でこれを最初に手にした時、「ん?」と感じました。
思ったよりも軽かったからです。
でも、見たところ本歌に間違いないと思いましたし、輸出伊万里でも、上手の皿は見た目よりも軽い場合が多いですから、これも、本歌に間違いないと思いました(^_^)
尺の髭皿になりますと、やはり、存在感があり、周辺を圧倒しますね(^_^)
貴族の館の台所を再現したドールハウスを見ますと、壁に、複数枚、掛けて保管されてていたことが分かりますね。
そのようなことから想像しますと、多くは、実際に髭剃り用に使われていたのではないかと思うんです。
そうであれば、貴族達の日用品だったわけですから、多くは破損し、廃棄されてしまったものと思われますので、残存数は少ないのではないかと思うんです。
私も、4寸(?)くらいの髭皿を2枚所持していますが、これなどは、実用には使えませんから、これらは、多分、ドールハウス用の玩具の髭皿だったのかな~と思っています。