今回は、「染錦 桜文 デミタスカップセット」の紹介です。
セットでの立面
ソーサーの表面&カップの裏面
ソーサーの文様もカップの文様も3分割されて描かれている場合が多いようです。
ソーサーの裏面&カップの見込み面
ソーサーの表面
ソーサーの裏面
カップの立面(その1)
カップの立面(その1)の底面
カップの立面(その2)
カップの立面(その2)の底面
カップの見込み面
生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 江戸時代中期(1730~1750年代)
サ イ ズ : ソーサー……口径:10.1~10.4cm 底径:4.5~4.8cm
カップ ……口径:5.9~6.2cm 高さ:3.8cm 底径:2.6cm
これは、昭和60年に、東京・平和島の「全国古民具骨董まつり」で買ったものです。
当時、伊万里がヨーロッパから続々と里帰りしていて、いわゆる「里帰り伊万里」は高価でした。特に、大きな物は高価でした。
そんな中で、なんとか手を出せたのは、このように小さなものです。
ただ、その頃は、このようなものが、ヨーロッパでは、デミタスカップセットとしてセットで使用されていたことが一般的には知られておらず、ソーサー(皿)とカップは別々に売られていました(~_~;)
これを売っていた店主も、「この小碗をぐい呑みにして、この皿をおつまみ入れにしてお酒を呑むとお酒も一味違いますよ。小碗と皿は同じ文様ですから、ピッタリですよ。試してみては・・・」と言ったものです。
呑兵衛の私は、「それもまた一興かな・・」と、その店主の言につられて買ってしまったわけですね(~_~;)
ところが、連れ帰ってから、家でじっくりと見ましたら、小碗に描かれた文様と皿に描かれた文様が、微妙に違うことに気付きました(~_~;)
でも、その時は、その文様の差にはそれほど気にはならなかったんです。「元々、小碗と皿は別々の用途のものなんだから、多少違っていたって、特に問題は無いだろう」と思ったからです。
しかし、少し調べているうちに、どうやらこれらは、デミタスカップとして、ヨーロッパではセットとして使われていたらしいことが分かってきたんです。
それで、その後は、これらが売られていた場合はセットで買うことに決めました。
それからは、これらに目が留まった際に、ちょこちょこと買っていましたら、合計では5~6セット(?)集まったかもしれません。でも、だんだんと値上がりしてきましたので、止めてしまいました。結果的には、一番値段の高い時期に集めてしまったような気がします、、、(~_~;)
これらの、その後に集めたデミタスカップセットにつきましては、追々、順次、紹介していきたいと思います。
この品は、輸出初期の伊万里?それともデミタスセットのくらわんか手?(^^;
どんな飲み心地でしょうか・・・欲しい品です(^.^)
当時はカップとソーサーがセットであったことが知られていなかったんですね、とても勉強になりました。
この手は元禄古伊万里の輸出手だと思っていましたが、もう少し時代が下がるんですね
ワタシも伊万里に興味を持ち、図録を見るようになった頃
いつかは里帰り伊万里をと思ったものでしたが、いまだに実現していません。
有田の輸出の状況を詳しく調べていませんが、この頃は、海外輸出時代の後半期になるようですね。
下り坂ですから、それほど良い物を作らないようになったのかもしれません。
確かに、例えるなら、「デミタスセットのくらわんか手」と言えるかもしれませんね(^_^;
絵付けも歪みも、素朴というよりは、粗雑な作りの結果なのかもしれません、、、。
さすがに、普段使いにする気になれず、長年、正月のみに、これで屠蘇をいただいていました。
気を使ってしまいますので、呑兵衛には向かないようです、、、(笑)。
私も、もっと古いのかと思っていましたが、柴田コレクション総目録を見ますと、1730~1750年代になっていました。
もっと古くて立派な里帰りの優品の幾つかをミーコさんがお持ちなんですよね(^_^)
羨ましい限りです(^-^*)