日刊ドットコムマスター★

ドットコムマスターに合格するためのブログです。

第22回 第2部 第20問

2013-07-31 09:56:11 | 第2章

下図の環境で、PCから「http://www.dotcom-master.jp/。」のWebページを表示できなかったため、2回Pingコマンドを実行して確認したところ、それぞれ画面の結果が得られた。Webページを表示できない理由として可能性が高いものを、下の選択肢から1つ選びなさい。

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a. DNSサーバで名前解決ができなかった。
b. Webサーバか経路上のルータが停止している。
c. ブロードバンドル一夕のLAN側のケーブルが断線している。
d. PCのNICが故障している。



コムたろう「でたな黒画面!」


ドット先生「いや、そんな毛嫌いしないで。」


コムたろう「謎の暗号が並んでいるからいやなんだよねー。」


ドット先生「ひとつひとつ見ていけばわかるからね。」


コムたろう「ううううう。」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ドット先生「はじめの黒画面は >Ping 192.168.11.1。」
「これは 『198.168.11.1の調査をしてください。』という命令文だね。」


コムたろう「Pingって潜水艦のビンガー(またはピン)と同じ?」


ドット先生「うん、そんな感じだね、相手の状態を探るんだ。」
「今回探っているのは、192.168.11.1なので、これはブロ-ドバンドルーターのLAN側IPアドレスだね。」
「ちゃーんと返事がきているので、パソコンとルータ間の通信ができている事が判断できて、cとdはありえないね。」


コムたろう「NICってなんだっけ?」


ドット先生「パソコンについているネットワークに接続するための装置のことだね。」
「正式にはNetwork Interface Card といって、昔のパソコンは通信環境がついていなかったから拡張スロットにカードを刺していたんだよ。」
「最近はネットにつなぐことが当たり前なのではじめからマザーボードについているから拡張しなくてよくなったんだよ。」


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コムたろう「先生、目が遠いよ。」


ドット先生「ああ、ちょっとなつかしくなっちゃってね・・・・。」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

コムたろう「ふたつめのPingは、ホームページのURLでやってるね。」


ドット先生「これには『61.120.153.88にPingを送信しています』とあるので、URLからIPアドレスへの変換がちゃんとできているね。」
「つまり名前解決は無事にできているってことだ。したがって a は間違っているね。」


コムたろう「じゃあ、残ったbってことだ。」


ドット先生「そうだね、実際にタイムアウトして返事が返ってきていないから、webサーバーがおかしいか経路上のどこかのルーターがおかしいかということが考えられるね。」

コムたろう「なるほど、1個づつ切り分けていけば良いんだね!」





【 第22回 第2部 第20問 解答&解説 】

[解答]b. 
[解説] 
 「ping 192.168.11.1」には正しい応答があるのでブロードバンドルータは正常であり、PCとブロードバンドルータ間に問題はありません。したがって、理由が選択肢 c や d である可能性はありません。

 「ping http://www.dotcom-master.jp」に「61.120.153.88」と名前解決しているので、DNSサーバーは正常です。したがって、理由が選択肢 a である可能性はありません。

 考えられるのは、相手のWebサーバが停止している、または経路上のどこかのルーターが停止している可能性です。


第23回 第2部 第28問

2013-07-30 10:09:53 | 第3章

ニュースやブログ、Webページの更新状況をユーザに知らせるために利用される「フィード」に関する記述として、正しいものを2つ選びなさい。

a.フィードのフォーマットには、RSSやAtomなどがある。
b.ブログサービスによっては、フィードを生成する機能が提供されている。
c.Webブラウザではフィードを講読できない。
d.フィードを購読すると、更新情報がメールで届くようになる。
e.フィードを講読すると、ユーザ側のアプリケーションが問い合わせなくてもWebサイトから更新情報が送信されてくる。

ドット先生「さて、まず『フィード』って何かわかるかな?」


コムたろう「わっかりませ~ん!」


ドット先生「・・・なんでそんなに軽いの???」


コムたろう「ははは・・・で、『フィード』ってなんなの?」


ドット先生「では気を取り直して・・・『フィード』とはブログやwebサイト、ニュースサイトの情報をRSSやAtomといったフォーマットで記述したもので、サイトの更新情報や記事の概要などだよ。」

コムたろう「この説明文にある、『RSS』とか『Atom』ってなんだろう?」


ドット先生「『RSS』や『Atom』というは、フォーマット(書式)の種類だよ。」


コムたろう「つまり一口にフィードと言っても、フォーマットはいくつかの種類があるって事?」


ドット先生「お、理解が早いね」


コムたろう「へへへ・・・(^-^)」


ドット先生「で、サイトが更新されるとフィードも自動的に更新されるようになっているんだよ。」
「つまり、フィードを見ることでサイトの更新が確認出来るんだよ。」

コムたろう「へぇ~便利な機能なんだね。」
「フィードってどうやったら利用出来るの?」

ドット先生「フィードを利用するには、フィードリーダーやフィードアグリゲーターが必要でね・・・」


コムたろう「リーダー? アグリゲーター?」
「ターミネーターの仲間???」

ドット先生「・・・帰っていいかな?」


コムたろう「あ、うそです!冗談です!帰らないで!」


ドット先生「・・・で、フィードリーダーやアグリゲーターは、フィードを取得・購読するためのアプリケーションソフトで、これが定期的にサイトにアクセスして更新されたフィードを入手するんだよ。」
「このアプリケーションは、PCなどの端末にインストールしたり、webブラウザやメールソフトに機能が組み込まれていたりするよ。」

コムたろう「webブラウザってIEとかだよね?」
「そんなの見たことないなぁ・・・」

ドット先生「実はフィードを利用する場合は、自分で登録が必要なんだよ。」


コムたろう「えっ、そうなんだ!?」


ドット先生「だって自分にとって不要なサイトの更新情報はいらないでしょ?」


コムたろう「おお~、確かに。」


ドット先生「なので、自分がよく閲覧するサイトがあれば、自分で購読処理をする必要があるんだよ。」
「あ、それとフィード購読は全てのサイトで利用出来るわけではないからね!」

コムたろう「そうなの!?」


ドット先生「全てのサイトでフィードを利用しているわけではないからね。」


コムたろう「え~、じゃあどうやってフィードが利用出来るか見分けるの?」


ドット先生「フィードを配信するサイトは、図のようにコマンドバーの横などにオレンジ色のアイコンがあるよ。」

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コムたろう「なるほど。」


ドット先生「そのアイコンをクリックすると図のような画面が表示されるので、『このフィードを購読する』という文言をクリックすればOKだよ。」
「アイコンの表示場所はブラウザによって多少異なるからね。」

コムたろう「わかりました~!」


ドット先生「さて、一通り説明が終わったし問題を見てみようか。」


コムたろう「まず、aはフォーマットの話かー。」
「フィードのフォーマットはRSSやAtomだから・・・正解だね。」

ドット先生「正解!」


コムたろう「bは・・・フィードはブログとかで利用されているので・・・これも正解だね。」


ドット先生「その通り!すべてのサイトで利用されているわけではなけど、ブログやニュースサイトで利用されているからね。」

コムたろう「あ、もう2つ正解が出ちゃったから、残りは全て誤りだね。」


ドット先生「そういうことだね。」


コムたろう「でも、内容を見てみようかな!」


ドット先生「イイね!」


コムたろう「cはwebブラウザではフィード購読出来ないって・・・出来るよね。」
「dは更新情報がメールで届く、か・・・更新情報はリーダーが確認するだけなのでそんなお知らせは来ないよね!」
「eはユーザーのアプリケーションが問い合わせなくてもwebサイトから更新情報が届く・・・って、これもアプリケーションが定期的にサイトのフィードをチェックしにいくので違うよね。」

ドット先生「お、ちゃんと理解出来てるね、すごい!すごい!」


コムたろう「えへへ~。」




【 第23回 第2部 第28問 解答&解説 】
[解答]a,b.
[解説]
a.正しい。フィードのフォーマットには、RSSやAtomなどがある。
b.正しい。RSSやAtomフィードを作成する機能はブログなどのプログラムに実装されていることが多く、新たな記事を投稿すると自動的にフィードが更新されるようになっている。
c.誤り。フィードの更新情報は、Internet Explorer などのWebブラウザや、RSSリーダなどのアプリケーションを利用して閲覧できる。
d.誤り。フィードを購読したからといって、更新情報がメールで届くことはない。メールではなくフィードが届く。
e.誤り。アプリケーションは登録したサイトのフィードを定期的にチェックし、更新されていればそれを取得する。


第24回 第1部 第9問

2013-07-29 09:52:23 | 第1章

図中の外部クライアントが、インターネット経由で(ア)のホストにHTTPでアクセスするための宛先指定として、正しいものを下の選択肢から1つ選びなさい。
なお、外部クライアントは宛先ポート番号にウェルノウンポートを指定し、図中のブロードバンドルータには(ア)のホストに転送するポートフォーワーディングが設定されているものとする。

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<選択肢>
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コムたろう「マニアック過ぎてよくわかんないよー。」


ドット先生「なかなか初心者泣かせな問題だね。」
「でも、ポイントを押さえておけば簡単に正解に辿り着けるよ。」

コムたろう「ホントに~?」


ドット先生「まぁ、慣れれば5秒だね。」


コムたろう「えっ!?」
「そんな簡単なの?」

ドット先生「簡単だね~。ポイントは2つ。」
「ウェルノウンポートを使ってhttpでアクセスするってのと、インターネット経由でアクセスするってのがわかっていれば5秒だ。」

コムたろう「まだピンとこないよ・・・。」


ドット先生「それを今から説明しよう。」
「分かっちゃえば簡単だからね~。」

ドット先生「まず簡単な方から行こうね。」
「インターネット経由でアクセスするという事はどういう事か。」
「これはLAN内部での通信ではないって事だね。」

コムたろう「うんうん。それは分かるよ。」


ドット先生「コムたろう君はプライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスってのは覚えているかな?」

コムたろう「LANの中で使うのがプライベートIPアドレスで、インターネット上で使うのがグローバルIPアドレスだよね。」

ドット先生「そのとおり!ちゃんと分かってるね。」
「つまりこの図のように外部クライアントがインターネット経由でアクセスする時に宛先として使えるのはグローバルIPアドレスしかないんだ。」

コムたろう「あ~、そっか、プライベートIPアドレスを宛先にしてもインターネットからはアクセスできないんだった!」

ドット先生「この図の中のグローバルIPアドレスってのはブロードバンドルーターのWAN側IPアドレスの事だね。」
「ルーターがLAN内部と外部(インターネット)の間にある扉みたいなものだとしたら、LAN側が扉の内側でWAN側が外側だね。」

コムたろう「インターネットからはWAN側のIPアドレスしか見えないから・・・、選択肢は d ~ f に絞られるんだね!」

ドット先生「そういう事。」
「こんなの、分かってさえいれば2秒だね。のこり3秒でd~fのどれかを選べばOKだね。」

コムたろう「でもポート番号ってなんだか難しくて。」
「3秒で選べるもんなの?」

ドット先生「じゃあポイントその2の説明に進むね。」
「ウェルノウンポートを使ってhttpでアクセスするって所がポイントね。」
「ここは暗記するしかないんだけど、httpで使われるウェルノウンポートは80番なんだ。」

コムたろう「あ~、じゃあ宛先ポートが80番の選択肢は・・・cとfだけど、cはアドレスが違うから、正解はfってこと?」

ドット先生「正解~。」
「http=80番って覚えていれば3秒かからないかもね。」
「ね、簡単でしょ?」

コムたろう「でも(ア)以外にも2つ端末があるけど、それは気にしなくても良いの?」


ドット先生「問題文の中に『図中のブロードバンドルータには(ア)のホストに転送するポートフォーワーディングが設定されているものとする』ってあるからね。ルーターから転送される先は(ア)の端末で確定なんだ。」

コムたろう「そっかー。プライベートIPアドレスの末尾20と30の端末は前々関係ないダミーなんだね!」

ドット先生「まぁ、そういう事になるね。」


コムたろう「とりあえず5秒で解けるようにはなったけど、まだ分からない所があるんだ・・・。」
「ポートフォワーディングってのと、ポート番号の20・21はなんだろうってのなんだけど。」

ドット先生「ポートフォワーディングってのは、ルーターが特定のポートに入ってきたパケットをあらかじめ設定しておいた端末に転送する仕組みだよ。」

コムたろう「先に設定しておく必要があるの?」


ドット先生「そうだよ。外部から○番のポート宛てにパケットが入ってきたら、LAN内のどの端末(プライベートIPアドレス)に転送する。って言う風に先に設定しておくんだ。」
「これは、コールセンターの最初の音声ガイダンスみたいな感じだね。○○のご用件のお客様は○番を・・・って番号押してもらって、その番号に応じて担当の人に転送されるでしょ。」

コムたろう「なるほどね~。」


ドット先生「そして、ポート20と21だね。」
「これはね、どっちもFTPなんだ。コントロール用とデータ用で2つ使うんだ。」

コムたろう「へぇ~、2つも使うんだ~。」


ドット先生「あと、よく試験に出るウェルノウンポートは、110=POP(メール受信)、25=SMTP(メール送信)、443=HTTPS(SSL)」
「この辺も覚えて置くと役に立つよ。」

コムたろう「あとで、表に書き出してみようかな。」


ドット先生「お、良いね~。それを普段目にするところに貼っておけばバッチリだね。」





【 第24回 第x部 第x問 解答&解説 】
[解答]f
[解説]
a. 誤:宛先アドレスが、プライベートIPアドレスになっているので、インターネット経由でアクセスできない。
b. 誤:宛先アドレスが、プライベートIPアドレスになっているので、インターネット経由でアクセスできない。
c. 誤:宛先アドレスが、プライベートIPアドレスになっているので、インターネット経由でアクセスできない。
d. 誤:宛先アドレスが、グローバルIPアドレスなのでインターネット経由でアクセスできるが、ポート番号がhttpの80番ではない。
e. 誤:宛先アドレスが、グローバルIPアドレスなのでインターネット経由でアクセスできるが、ポート番号がhttpの80番ではない。
f. 正:宛先アドレスが、グローバルIPアドレスなのでインターネット経由でアクセスできて、ポート番号もhttpの80番である。


第20回 第2部 第2問

2013-07-26 11:12:47 | 第2章

下り最大12Mbps、上り最大1Mbps、回線の実効速度が25%のADSL 接続を利用して、Web サイトから50MB のファイルをダウンロードするときにかかるおおよその時間を1 つ選びなさい。

a. 4 秒 b. 17 秒 c. 35 秒 d. 140 秒 e. 419 秒 f. 1676 秒

コムたろう「これは難しい計算問題ですね?」


ドット先生「解説要望の多い問題なんだ。ここで覚えてこの手の問題に慣れてくれればいいなぁ。」


コムたろう「がんばるよ!まずは下りと上りの回線速度なんだけど、下りはファイルやデータをダウンロードする時、上りはその反対で送信する時でいい?」


ドット先生「そうだね。この問題ではファイルをダウンロードする時、つまりは下りの12Mbpsという速度を使用するんだね。」


コムたろう「ところで12Mbpsの意味は?」


ドット先生「これは1秒間に12Mbitのデータをダウンロードできる回線速度だということだよ。」




コムたろう「そういうことかぁ~。でも問題でダウンロードしたいファイルのサイズは50MBなんだけど、なんだかファイルの容量と回線の速度で単位が違うなぁ~。」



ドット先生「いいところに気がついたね!そこが重要なんだ。」



コムたろう「ファイルサイズの B(バイト)とbit (ビット) を揃えれば計算しやすいね。 」



ドット先生「そういうことだ。では 1B=?bit わかるかい?」



コムたろう「8bit!!!」



ドット先生「正解だ。ということは 50MB=400Mbit ここまではわかるかい?」



コムたろう「うん。1B = 8bit ということは 1MB = 8Mbit だから 50MB = 400Mbit ということだよね?」



ドット先生「そのとおり。ではこの400Mbitのファイルを12Mbpsという回線速度を使ってダウンロードすると何秒かかるのかな?」



コムたろう「これは割り算で 400÷12 で33.333333・・・・・。」



ドット先生「そのとおりだ。約33秒かかるということだね。」



コムたろう「ということは答えは・・・・・・・。」



ドット先生「ちょーっと待って!!」



コムたろう「??」



ドット先生「よく問題を見て!もうひとつ落とし穴があるんだよ。今回は最大速度の25%つまりは4分の1の速度しか使えないということなんだ。」



コムたろう「くそ~~。ひっかかった。」



ドット先生「回線速度が遅くなるということはいつもよりダウンロードする時間がかかるということだね?」



コムたろう「うん、わかるよ。ということは速度が4分の1ということは時間は4倍かかるということ?」



ドット先生「そうだ。下り最大12Mbpsであれば約33秒で400Mのファイルをダウンロードしていたが、速度が4分の1つまり3Mbpsだとすると?」



コムたろう「最大の時より4倍の時間がかかるということだから 33×4 =132秒!!! 」



ドット先生「よって答えは d.140 となる。」



コムたろう「うおお~。」



【 第20回 第2部 第2問 解答&解説 】
[解答]d.
[解説]
ファイルサイズと回線速度とダウンロード時間は、スーパーで売っている牛肉の重さとグラム単価と価格の関係に似ている。
500gの牛肉の単価が198円/100gだった場合価格は990円である。
または、\3800/1kgの肉を1500円分購入するとおよそ395gとなる。
何と何を掛け算して、何で割り算するのかは、財布と相談しながらお肉を購入する場面をイメージすると良いだろう。

ファイルサイズと回線速度の場合に注意が必要なのは、1B(バイト)=8bit(ビット)という事である。
これもgやccとkgやLを比べる時にどちらかに揃えるのと同じ感覚でよい。

もう一つ注意したのはネットの回線は利用状況によってスピードが出たり出なかったりするので、実際にどれだけの速度なのか=実効速度というものを気にする事である。
これは単純に最大速度の何%かで表されるので、最大速度に%をかければ良い。

本設問において、実効速度が25%であることから、下り12Mbps×25%=3Mbps となる。
1B=8bit であるので、50MB=400Mbit
400Mbit÷3Mbps=133.3 秒 したがって回答はd.となる。


第24回 第1部 第6問

2013-07-25 11:33:09 | 第1章

IPアドレスおよびサブネットマスクが 172.16.1.101/23 のホストから送出されたパケットが、ルータによりルーティングされることなく宛先ホストに到達しうる宛先IPアドレスを2つ選びなさい。

a.172.16.0.1
b.172.16.1.1
c.172.16.2.1
d.192.168.1.1
e.255.255.254.0

コムたろう「今日もまたマニアックな問題だね。」
「問題文の意味がまずわからないよ。」

ドット先生「基本的な部分がわかってしまえば、それほど難しくもないよ。」
「順番に説明していくからまぁ一緒に覚えていこうか。」

コムたろう「はーい。」


ドット先生「まず、細かい枝葉は省いて、ざっくりと問題文の言ってることを見てみよう。」
「『パケットが到達するIPアドレスを2つ選びなさい』ってことだね。」

コムたろう「そこまでざっくり!?」


ドット先生「分かりやすいだろう?ここに色々付け足していくんだけど、前半と後半に分けた方が良いかな。」

コムたろう「前半は『どんなパケットか』って話で良いのかな?」


ドット先生「そう。そして後半は『どうやって到達するか』って話ね。」


コムたろう「こうやって分解すると問題文がなにを言ってるのかなんとなくわかってくるけど、でもそれに答えられるだけの知識がないよ~。」

ドット先生「それをこれから覚えていくんだよ。」
「ここで重要なのは、まず広い範囲でみたネットワークの全体像。」
「ルーターに端末がつながった小さなネットワークがいっぱい集まって大きなネットワークを構成しているってこと。」

コムたろう「それはなんとなくわかるよ。」


ドット先生「その中を飛び交うパケットはルーターによって行き先に応じたルートを選ばれて、そこへ流れていく。これがルーティングだったね。覚えてるかな?」

コムたろう「あー、そっか、5/27 の第22回 第1部 第1問でダイナミックルーティングとスタティックルーティングってやったよね!」

ドット先生「ルーティングについて不安な部分があったら、後で読み返しておくと良いね。」
「さて、今回の問題文では『ルーティングされることなく』って書いてあるよね。」

コムたろう「うん・・・、ルーティングってされない場合もあるの?」


ドット先生「ルーティングがどんな時に必要かって事を考えるとよく分かるんだけど、さっきの大きなネットワークの話にちょっと戻ってみよう。」

コムたろう「小さなネットワークがいっぱい集まって、ってやつだね。」


ドット先生「小さなネットワークから別の小さなネットワークへパケットが転送される時、ここでルーティングが必要になるんだ。」
「小さなネットワークからルーターを超えて一歩外へ出ると、もうそこは未知の世界。目的の行き先=よその小さなネットワークへ辿り着く為にはどの経路を通れば良いのか、それをなんとかするのがルーティングなんだ。」

コムたろう「ルーターがルーティングをちゃんとやってくれるお蔭でパケットが届くんだね。」


ドット先生「つまりだね。逆を言えばルーターより外へ出なければルーティングは必要ないんだよ。」

コムたろう「そうかっ!後半の『ルーティングされることなく』ってのは、同じLAN内での通信って意味なんだね!」

ドット先生「そういう事。」
「ちょっとイメージ図を用意したから見てもらおうかな。」
「赤い線を通る場合はルーティングされる、緑の線だけならルーティングされないんだ。」

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ドット先生「さて、そうなると、前半部の『どんなパケットなのか』って話の意味もなんとなく見てくると思うな。」


コムたろう「172.16.1.101/23 のホストから出てるパケットだから、172.16.1.101/23 のホストがどこのLANに居るのかって事がわかれば良いのかな?」

ドット先生「おおぅ。冴えてるね。」
「つまり『172.16.1.101』のネットワークアドレスがわかれば、同じネットワークアドレスのヤツを選べばOKってことさ。」
「ここでサブネットマスクの出番だ。」

コムたろう「よく255.255.255.0とか見かけるやつだよね。」
「今回はどうなるの?」

ドット先生「5/31の第20回 第1部 第3問でも少し触れているけど、『/23』てのが255.255.255.0の代わりなんだ。」
「ただし、255.255.255.0 になるのは /24 の場合だからね。『/』のうしろの数字は2進数で1が何個続くかを示しているんだ。」
「だから /23 は、11111111.11111111.11111110.00000000 なんだよ。」

コムたろう「これは255.255.~にするとどうなるの?」


ドット先生「今回はその形に直さないよ。」
「むしろ2進数のままの方がこの先分かりやすいからね。」
「まずオール1のブロックはIPアドレスの数字=ネットワークアドレスの数字なんだ」

コムたろう「へぇ~、そうなの?」


ドット先生「ネットワークアドレスを出すときには、2進数に直したIPアドレスとサブネットマスクの各桁同士で掛け算をするからね。」
「サブネットマスクが1だったら、IPアドレスの方が1だろうが0だろうが、掛け算の答えはIPアドレスの数字と同じになるだろ。この1が並んだ部分がネットワーク部ね。」

コムたろう「なるほど、そういうことか!」


ドット先生「逆にサブネットマスクの0になっている桁は、IPアドレスの方が1でも0でも掛け算の答えは0だよね。この部分がホスト部」

コムたろう「左から3つめのブロックが1と0が混ざっててなんだか難しいね。」


ドット先生「ポイントはそこだね~。でも良く考えてみよう。IPアドレスの3ブロック目は『1』だね。2進数に直すと『00000001』だ。」

コムたろう「ふむふむ」


ドット先生「ネットワーク部は3ブロックめの左から7ケタ分までなんだけど、そこはサブネットマスクの『11111110』と発信元のIPアドレスの『00000001』を各桁同士で掛け算すると『00000000』だね。」
「3ブロック目は、ネットワーク部として『1111111』、ホスト部として『0』が同居している状態なんだよ。」
「サブネットマスクの4ブロック目はオール0、つまりここは全桁がホスト部だね。」
「今回のホスト部は3ブロックめの一番右の1ケタ+4ブロック目の8ケタ全部ってことだね。」

コムたろう「ネットワークアドレスはホスト部がオール0で良いんだっけ?」


ドット先生「そうだね。」
「つまりココまでの話をまとめると、172.16.1.101/23のホストが所属しているネットワークのアドレスは、『172.16.0.0』なんだ。」
「で、この場合のホスト部が取り得る値の範囲は、0.00000000~1.11111111 ってことね。」

コムたろう「8ケタできれいに分かれないとちょっと難しそうだけど、頑張れば何とかなるのかな。」


ドット先生「これを10進数に直すと『0.0~1.255』なんだけど、ホスト部がオール0はネットワークアドレス、オール1はブロードキャストアドレスで使うから注意が必要だよ。」
「実際にホストに割り振れるのは2進数でいうなら『0.00000001~1.11111110』の範囲だね。」

コムたろう「11111110は11111111(=255)より1少ないから254で良いのかな。10進数でいうなら『0.1~1.254』ってことか~。」

ドット先生「さっきのネットワークアドレスと合わせて、選択肢から条件に合うのを選ぶと?」


コムたろう「172.16.0.1の『a』と、172.16.1.1の『b』だね!」


ドット先生「正解!」


コムたろう「やった~!!」





【 第24回 第1部 第6問 解答&解説 】
[解答]a,b.
[解説]
a.正 10101100.00010000.00000000.00000001(ネットワーク部(赤字)が同じ)
b.正 10101100.00010000.00000000.00000001(ネットワーク部(赤字)が同じ)
c.誤 10101100.00010000.00000010.00000001(ネットワーク部(赤字)が異なる)
d.誤 11000000.10101000.00000001.00000001(ネットワーク部(赤字)が異なる)
e.誤 11111111.11111111.11111110.00000000(ネットワーク部(赤字)が異なる)