「先週末で出張検定も終わったことだし、コムたろう君との勉強も一旦はここまでかな。」
「色々と勉強になったよ!」
「毎営業日の更新はしなくなるけど、過去ログから読み返して勉強もできるし、リンクでも為になるサイトを紹介しているから参考にしてね。」
「でも10月からはドットコムマスターアドバンスに変わるんでしょ?」
「おっとそうだったね。」
「でも、先週新しいテキストが届いたのでさっと見てみたけど、内容はあまり変わらない感じだったよ。」
「え~、そうなの!?」
「それに、試験制度が変わってもインターネットそのものが変わるわけじゃないから、これまでの学習もそのまま活用できると思うよ。」
「しっかり理解して、ちゃんとした知識を身に付けておけば怖いものなしだね!」
「まぁそういう事だね。」
以下は、「dotcommaster.jp」内にあるクライアントPCが「http://www.example.co.jp」の名前解決を行う際に問い合わせるDNSサーバの順序である。
①~④に当てはまるDNSサーバを下の選択肢からそれぞれ1つずつ選びなさい。
なお、クライアントPCのリゾルバ及びDNSサーバのキャッシュやhostsファイルに関しては考慮しないものとする。
a.ルートDNSサーバ
b.「example.co.jp」を担当するDNSサーバ
c.「dotcommaster.jp」のDNSサーバ
d.TLDを担当するDNSサーバ
e.SLDを担当するDNSサーバ
「ニホンゴッテムズカシイネー。」
「あぁ、日本語が難しいんじゃなくて、書いてある内容が難しいんだね・・・。」
「まぁ順に説明していくから、分かるようになってね。」
「はーい。」
「まずは『「dotcommaster.jp」内にあるクライアントPC』って部分ね。」
「要するにクライアントPCなんだけども、そのPCが『dotcommaster.jp』ってドメインのネットワーク内に居るって意味なんだ。」
「いつもはただ『クライアントPC』なのに、今回はどこに居るかが関係してくるの?」
「そういう事になるね。まぁおいおい説明していくよ。」
「次は、『「www.example.co.jp」の名前解決を行う際に問い合わせるDNSサーバの順序』の部分ね。」
「名前解決ってあれでしょ?URLからIPアドレスを調べるやつだよね。」
「でも順番ってあるの?」
「あるんだよ~。」
「世界中にサーバーやホストがあるからね、名前解決は1台のDNSサーバーでどうにかなる物でもないんだよ。」
「何台かのDNSサーバーの力を合わせて解決するし、その時には順番があるんだ。」
「へぇ~、そうなんだ。」
「で、その順番を考えて①~④に当てはまるDNSサーバーを当てはめなさいって事なんだ。」
「順番には何か決まりでもあるの?」
「ちゃんとルールがあるから、それを理解しておけばこの問題は楽勝だよ!」
「じゃあ、最後の難しそうな用語が並んでいる部分は?」
「3つ用語が出てくるね、『クライアントPCのリゾルバ』・『DNSサーバーのキャッシュ』・『hostsファイル』。」
「どれも名前解決に使われるモノなんだけど、今回はこれらに関しては考えなくて良いよって話だね。」
「色々種類があるけど、名前解決の方法にも違いがあるの?」
「そうだね、『クライアントPCのリゾルバ』から説明しようか。」
「ブラウザなどがURLにアクセスする際に、ブラウザから指令を受けてDNSサーバーへ問い合わせをするプログラムがリゾルバなんだ。」
「へぇ~、ブラウザが直接問い合わせてるんじゃないんだ?」
「まったく別個のプログラムっていうよりは、ブラウザやOSに組み込まれた部品の一つと思ってもらえば良いかな。」
「なるほどね~。」
「次は『DNSサーバーのキャッシュ』だね。」
「キャッシュというのは一時的にデータを貯めておく場所の事で、容量の都合もあって一定期間で消えちゃうんだけど、いちから調べたり計算したりする必要が無い分データを取り出すスピードは速いんだ。」
「キャッシュを使うとどうなるの?」
「さっきでちらっと話したような順番をすっ飛ばして、すぐに答えが出てくるから名前解決の時間が短縮できるし、通信量も減るからネットワークにかかる負荷も減らせるんだ。」
「なるほど、良いね。」
「あ、でも・・・速くて便利だけど、基本の流れとは順番が違ってきちゃうんだね。」
「まぁそうだね。」
「順番が変わって困るのは、こういう試験問題でそこまで考慮すると例外が出てくるって程度だから、実際のインターネットでは特に困ることはないからね。」
「じゃあ3つめの『hostsファイル』ってのはー?」
「これは、クライアントPCの中に保存しておくIPアドレスとURLの組み合わせを記録したファイルの事だね。」
「DNSサーバーにわざわざ問い合わせることなく解決できちゃうんだ。」
「じゃあ、これがあればDNSサーバーが要らないね。」
「いやいや、世界中のサーバーやホストの情報を個人で使うクライアントPCに持つことは無理だろうから、こういうのは限られた範囲で使われるんだよ。」
「あー、世界中のは無理そうだよね~。」
「社内LANで使うサーバー限定とか、そんな感じで使われる事が多いかな。」
「とまぁ、これらの3つを使うと基本パターンとは順番が変わって、出題者の意図と違ってきちゃうから、今回は考慮しないんだ。」
「なるほど、なるほど。」
「つまり今回は、DNSサーバーを使った名前解決の基本パターンだけ考えれば良いってこと?」
「そういう事になるね。」
「じゃあ、基本パターンとしてどういう順番で問い合わせていくかを説明しよう。」
「名前解決をしたいのはクライアントPCなわけだけど、まず最初は自分が属するネットワークのDNSサーバーに問い合わせるんだ。」
「今回は『dotcommaster.jp内にあるクライアントPC』の話だから「dotcommaster.jp」のDNSサーバーって事?」
「そうだね。」
「じゃあ選択肢『c』が一番目だね。」
「おっと待ったぁ!」
「図をよく見て。」
「①の前に「dotcommaster.jp」のDNSサーバーがあるから、①に入るのはその次からだよ。」
「ああっ!①~④なのに選択肢はa~eの5つある!」
「ひとつ余るんだね!」
「そういう事。」
「さて、次が①に入るんだけど、クライアントPCから問い合わせを受けたDNSサーバーはまず親玉のDNSサーバーに問い合わせるんだ。」
「その親玉が『ルートDNSサーバー』だよ。」
「てことは①は『a』だね!」
「そうだね。」
「ルートってのは『根』とか『もと』とかそういった意味で、英語で書くとrootね。道順とかのルート(route)とは違うからね。」
「ちなみに、HDDの一番上の階層もルートって言うけどこれも同じrootの方だ。」
「根っこかぁ、全ての始まりみたいなイメージだね。」
「そんな感じだね。」
「そして、ルートDNSサーバーに問い合わせると次に問い合わせるべきサーバーを教えてもらえるんだけどそれがTLDを担当するサーバーだ。」
「TLDってのはトップレベルドメインだね!」
「その通り。」
「URLに含まれる『~.jp』だったり『~.com』とかTLDに応じて、それぞれのTLDを担当するDNSサーバーに次は問い合わせる事になるんだ。」
「TLDごとに分担してるの?」
「そうだよ。」
「さっきのhostsファイルの説明でも言ってたように、世界中のサーバーやホストのデータを1台に詰め込むのは無理だからね。」
「TLDごとで分担して、管理しているんだ。」
「そっか、じゃあ②は『d』だね!」
「うん、そうそう。」
「ルートDNSサーバーからTLDを担当するサーバーを教えてもらって、『dotcommaster.jp』のDNSサーバーがそこへ問い合わせに行くんだ。」
「『dotcommaster.jp』のDNSサーバー大忙しだね。」
「じゃあ、次はもしかしてSLDの担当のDNSサーバー?」
「お、分かってきたじゃないか~。」
「ちなみに、SLDを担当するDNSサーバーもそれぞれのSLDごとに分担していて、『jp』の配下で『co』とか『ne』とかで分かれているよ。」
「なるほど~、TLDの担当のDNSサーバーに問い合わせたら、次に問い合わせるべきSLD担当のDNSサーバーを教えてもらえるんだね!」
「てことで、③は『e』だね~。」
「そういう事。」
「そして、順にサード(3番目)・フォース(4番目)と続いていって、その都度『dotcommaster.jp』のDNSサーバーがそこへ問い合わせに行くんだ。」
「そういうのを繰り返して最終的に目的のURLを担当しているDNSサーバーにたどりつくんだ。」
「じゃあ、最後の④は『b』で良いのかな!」
「そのとおりっ!」
「やったー!」
【 第19回 第1部 第17問 解答&解説 】
[解答]①-a,②-d,③-e,④-b.
[解説]
①ルートDNSサーバ(a.)
②TLDを担当するDNSサーバ(d.)・・・具体的にはjpを担当するDNSサーバ
③SLDを担当するDNSサーバ(e.)・・・具体的にはco.jpを担当するDNSサーバ
④サードレベルドメインを担当するDNSサーバ(b.)・・・具体的にはexample.co.jpを担当するDNSサーバとなる。
検索サイトで、文字列を入力したところ、キーワードサジェスト機能により以下のような候補が表示された。これについて述べた文章として正しいものを2つ選びなさい。
a. 表示される候補は、Wikipediaに登録されている単語のリストである。
b. 表示される候補は、検索エンジンによって異なる。
c. 表示される候補は、このサイトでよく検索されるキーワードである。
d. Internet Explorer の[閲覧の履歴の削除]を実行すると、候補が表示されなくなる。
「きーわーどさじぇすと???」
「検索するときに少し文字を打っただけで候補が出てくるのは見たことあるかな?」
「ああ!あれ楽だよね~。」
「あの機能のことをキーワードサジェストというんだ。」
「サジェストは『提案するという』意味の動詞で、名詞形のサジェスチョンとかサジェッションとか言う場合もあるけど同じものだからね。」
「へぇ~、知らなかったぁ~。」
「あれは、それぞれの検索エンジンが蓄積している『よく一緒に入力される検索キーワード』を候補にあげているんだ。」
「という事は、検索エンジンによって出てくる候補が違うってことだね!」
「うん、そうだね、検索エンジンもgoogleとかYahooとかgooとか他にも色々あるけど、それぞれで蓄積しているデータが違うからね。」
「あと、さっきの説明だとwikipediaは関係ないよね。」
「そうそう。」
「wikipediaは検索エンジンとは全然別のwebページの一つだからね。」
「それから~、Internet Explorer の『閲覧の履歴』も関係ないから、削除しちゃっても影響ないよね!」
「うん、そのとおり!」
「つまり、答えは『b』と『c』だね!」
「ご名答~!」
「出だしは心配したけど、今日のコムたろう君はなんだか別人に見えるくらい冴えてるね。」
【 第22回 第2部 第24問 解答&解説 】
[解答]b,c.
[解説]
キーワードサジェストはキーワード入力を支援する機能で、入力された文字列から推測されるキーワードを候補として列挙します。
推測されるキーワードは、検索エンジンが入力内容を解析して提供したり、表示しているサイトでよく検索されるキーワードです。
Aさんが利用しているメールサービスでは1通あたり5MBまでのメールを受信できる。
Bさんから4.8MBのJPEG形式の画像を送ってもらったが、1通あたりの容量制限を超えてしまった。
この原因として考えられるものを1つ選びなさい。
a.画像がBase64でエンコードされたため
b.画像ファイルの形式がBMP形式ではなかったため
c.メールヘッダにContent-typeの情報が設定されていなかったため
d.Aさんのメールボックスに未受信のメールが残っていたため
「どうしてー!?容量は足りてるよねー??」
「メールは規格上、テキストデータしか送信ができないんだ。」
「なので実は、添付ファイルを送信する際にはバイナリデータからテキストデータに変換を行ってから送信をするんだけど、この処理をエンコードと言うんだ。」
「テキストデータとバイナリデータってどんな違いがあるの?」
「簡単に言うとテキストデータは文字だけ構成されるデータで、メモ帳に書いた文字をそのまま送るようなものだね。」
「バイナリデータは様々なアプリケーションで作成したデータや音楽・画像データとかテキストファイル以外のもの全てバイナリデータというんだ。」
「そうなんだ!?」
「ワードに文字だけ入力したデータでもバイナリデータになるの?」
「ユーザーが文字だけ入力した場合でも、ワードではデフォルトでページやフォントや書式などに関する情報を含んでいるからバイナリデータだね。」
「なるほど!」
「そしてエンコードされたデータを元に戻す処理をデコードと言うんだ。」
「メールの添付ファイルに使われるエンコード/デコードのための規格は現在ではBase64形式が事実上の標準的な方式で、エンコード処理の結果、容量が大きくなるんだ。」
「エンコードしたら何故データが大きくなるの?」
「では、なぜエンコードしたらデータが大きくなってしまうのを説明しよう。」
「Base64は、データを64種類の英数字のみを用いて、それ以外の文字を扱うことの出来ない通信環境でもマルチバイト(全角)文字やバイナリデータを扱うためのエンコード方式なんだ。」
「具体的には、A~Z, a~z, 0~9 までの62文字と、記号2つ (+ , /) 、これで64種類なんだけどあと余白を詰める為の記号として『=』が使われるんだ。」
「なるほどねー。」
「この変換によって、データ量は3分の4(約133%)になると言われているんだ。」
「また、MIME(インターネットメールの規格)の基準では76文字ごとに改行コードが入るため、この分もデータが増えて計算上では約137%になるんだ。」
「へぇ~。」
「何かを初心者に説明をする時には、専門用語を使わずにいくつかの簡単な言葉の組み合わせを使って説明が長くなってしまうのと似たようなものだね。」
「なるほど、詳しい計算方法は良くわかんないけど、とにかくエンコードするとデータが増えてしまうんだね。」
「そういうこと!」
【 第21回 第2部 第37問 解答&解説 】
[解答]a.
[解説]
a.正しい。添付ファイルのJPEG形式の画像がエンコードされたことによってサイズが大きくなり、5MBを超えたことが原因である。
b.誤り。
c.誤り。
d.誤り。
ADSL回線で、インターネット接続とIP電話、一般加入電話の各サービスを利用したい。
そのために下図のような配線をするとき、必要なケーブルの組み合わせとして適切なものを1つ選びなさい。
a. LANケーブル2本、モジュラーケーブル5本
b. LANケーブル3本、モジュラーケーブル4本
c. LANケーブル4本、モジュラーケーブル3本
d. LANケーブル5本、モジュラーケーブル2本
e. LANケーブル6本、モジュラーケーブル1本
「うわぁ、線がいっぱいでごちゃごちゃだぁ。」
「慣れだよ、慣れ。」
「まず、どこから見ていけば良いかなぁ?」
「モジュラーコンセントやスプリッタを見てみようか。」
「外から電話の線(モジュラーケーブル)で入ってくるんだよね。」
「そうだね。」
「スプリッタで二股に分岐するけど、この段階ではまだモジュラーケーブルだから、ここまでで3本確定だね。」
「あ、あとアナログ電話機に繋がるのもモジュラーケーブルで良いよね?」
「おぉ、その通りだね。」
「これで4本だ。」
「モデムからPCやルーターの方へ出てくるのはLANケーブルだよね?」
「お、よく分かってるじゃないかー。」
「そして、当然ルーターからPCへの配線もLANケーブルを使うよー。」
「LANケーブルは3本で良さそうだね。」
「ということは?」
「LANケーブル3本、モジュラーケーブル4本の『b』が正解だね!」
「そのとおり!」
【 第20回 第2部 第14問 解答&解説 】
[解答]b.
[解説]
壁から電話機まではモジュラーケーブル
壁からADSLモデムまでもモジュラーケーブル
モデム・ルーター・PCはLANケーブルでつなぐ