日刊ドットコムマスター★

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第21回 第2部 第59問

2013-08-30 10:24:44 | 第4章

OP25Bに関する説明として誤っているものを1つ選びなさい。

a.OP25Bが導入されているISPのネットワーク内からは、他のISPのメールサーバを利用したメールの送信ができなくなることがある。
b.OP25Bを導入したとしても、不正プログラムなどがISPのメールサーバを利用して迷惑メールを送信することができてしまうため、SMTP Authの使用を義務付けるISPがある。
c.サブミッションポートが用意されている場合、一般的にTCPの587番ポートが利用される。
d.特定のIPアドレス以外のコンピュータからISPに送られてくるメールをブロックする。



コムたろう「先生!OP25Bってナンデスカ!?」


ドット先生「Outbound Port 25 Blocking の略で、外に出ていく25番ポート宛ての通信をブロックするんだ。」


コムたろう「25番っていうと・・・なんだっけ?」


ドット先生「さて、なんだったかな~。ヒントはね、OP25Bは迷惑メール対策で使うって事かな。」


コムたろう「メール関係って事はPOPかSMTPだよね?」


ドット先生「もう少しヒントを出すと迷惑メール業者がメールを出すのを抑止するためのものなんだ。」


コムたろう「てことは、送信?SMTPってこと?」


ドット先生「そういうこと。」
「ポートを覚えるのが苦手な人も、こうやって関連付ければ覚えられると思うよ。」

コムたろう「で、OP25Bってどうやって迷惑メールの送信を止めるの?」


ドット先生「迷惑メールの業者が素直に普通のユーザーと同じ様にメールを送信していたらどうなると思う?」


コムたろう「うーん、すぐに犯人がわかっちゃうね。」


ドット先生「そうだね、そうなるとISPはそんな困ったユーザーにはアカウント停止処分とかを適用するだろ?」


コムたろう「うんうん、そうなれば、迷惑メールの送信もできなくなるね!」


ドット先生「だから、普通の迷惑メール業者は自分が大量の迷惑メールを送信していることがばれないように正体を隠したいんだ。」
「そこで、正規のISPのメールサーバーではなく独自のメールサーバーを使ったり、ISPの網の外のSMTPサーバーを利用してメールを出そうとするのさ。」


コムたろう「え~、そんなことできるの?」


ドット先生「ちょっとした知識があれば、メールサーバーを自分で用意することもできるし、インターネット上にいくつもあるSMTPサーバーってのは、メールを受け取ったら宛先に向けて転送しちゃう習性があるからね、基本的には認証も要らないからこれのせいで迷惑メールがジャンジャン送信できちゃうんだ。」

ドット先生「それに対してISPが用意したSMTPサーバーを使わないでメールを送るのを阻止しようってことで開発されたのがOP25Bなんだ。」

コムたろう「おおお!」


ドット先生「仕組みは簡単でプロバイダの外に出ようとする25番ポート宛ての通信を全面カットします。」

コムたろう「そんなざっくりで大丈夫なの?」


ドット先生「ポイントは外に出ようとするってところで、これはISPの網の外って意味ね。」
「ISPの正規のメールサーバー宛の通信は、ISPの網の中に居るサーバーに向けての通信なのでそのまま使えるんだ。」
「つまり普通に設定して使っている分には問題ないんだよ。」


コムたろう「じゃあ、一般ユーザーには影響ないんだね。。」


ドット先生「ところが、いくつか問題が発生するパターンがあるんだ。」
「まず、出張とかでノートパソコンを使って宿泊先のホテルからメールを送ろうとする場合。」

コムたろう「ノーパソの設定はきちんとしてあっても?。」


ドット先生「うん。ホテルのLANに繋いでメールを送ろうとするわけだけど、その時メールの送信に使われるSMTPサーバーはどこかな?」

コムたろう「設定どおりに自分の加入しているISP(仮にAとする)のSMTPサーバーだよね。」


ドット先生「宿泊先のホテルが別のISP(仮にBとする)だったとして、そこがOP25Bを実施していたらどうなるかな?」

コムたろう「ISP(B)の外のISP(A)のSMTPサーバーへ向けて25番ポート宛ての通信を出すことになるから・・・ブロックされちゃう!?」

ドット先生「そうだね。ブロックされちゃうねぇ。」
「もう一つ、ISPを乗り換えたけど、メールアドレスは残しておいて、メーラーの設定もそのまま変更しなかった場合。」


コムたろう「メールはそのまま使いたいから残したんだし、設定変えるのは面倒だからそのまま使いたいよねー。」

ドット先生「この場合乗り換える前のISPをC、乗り換え後のISPをDとして、メールを送信する場合にどうなるか考えてみようか。」

コムたろう「ISP Dの網からISP CのSMTPサーバーへ向けての通信・・・25番ポート宛ての通信を使うから・・・。」

ドット先生「そう、これもISP DがOP25Bを実施していたらブロックされちゃうパターンだね。」


コムたろう「う~ん・・・、でも一応受信はできるんだよね?」


ドット先生「そう、受信はできるけど、送信ができなくなるんだ。」


コムたろう「送信はどうすれば良いの?」


ドット先生「サブミッションポートってのが用意されていてね。たいていは587番ポートが割り当てられていて、それを使って送信するんだ。」

コムたろう「ナンデスカソレハ。」


ドット先生「25番ポートを使う通信がブロックされるので、別の逃げ道を用意してあるんだ。それがサブミッションポート。」

コムたろう「へぇ~、でも悪い人も設定をそれに合わせて変えたら使えちゃうんじゃないの?」


ドット先生「そこで、サブミッションポート(587番)を使うにはSMTP AUTH(SMTPに認証をプラスしたもの)を使うんだ。」

コムたろう「なるほど、その認証を使って大量のスパム(迷惑メール)を送ったらすぐバレちゃうんだ。」


ドット先生「迷惑メールの業者が好き勝手にメールを大量に送信できているのは、なんの対策もしていない制限の緩いSMTPサーバーを利用するからだしね。」

コムたろう「OP25BとかサブミッションポートでSMTP AUTHとか使えば、業者も好き勝手にメールを送信できなくなるって寸法だね!」

ドット先生「そういうこと。」







【 第21回 第2部 第59問 解答&解説 】

[解答]d.
[解説]
a.正しい。OP25BはISPのネットワーク内から他のISPのメールサーバ(25番ポート)への送信を出来なくする仕組みである。
b.正しい。SMTP Authで送信者の認証をすることでspamを減らすことも一つの策であり実施しているISPもある。
c.正しい。一般的に利用されているサブミッションポートは587番である。
d.誤り。迷惑メールを受け取らない仕組みであるIP25Bの説明である。

(参考)http://service.ocn.ne.jp/mail/info/op25b/


第22回 第1部 第2問

2013-08-29 10:24:32 | 第1章

IPネットワークにおけるパケット通信に関する説明として、正しいものを1つ選びなさい。

a.パケットは、送信側ホストと受信側ホストの間が物理的に最短距離となる伝送路を経由する。
b.送信するデータを、パケットと呼ばれる1つまたは複数のデータに分けて送信する通信方式である。
c.パケット通信では、送信側がデータを送信した順に受信側にデータが到着する。
d.IPv4のパケットサイズは固定長である。

コムたろう「パケット通信ってケータイの話でよくでてくるよね。1パケットいくらとか。」


ドット先生「そのパケットだよ。インターネットに情報を送る時は、ひとつのデータを複数に分けて送るんだ。」

コムたろう「わざわざバラバラにしちゃうの?」


ドット先生「大きなデータをひとかたまりで送ると、色々面倒が起るんだ。」
「たとえば途中でデータが破損した場合全部送りなおさないといとか、大きなファイルの転送をしていたらそれが終わるまで他の人が回線を使えないとかね。」


コムたろう「それは困るね~。」


ドット先生「そこで、パケットに分割するんだ。」
「パケットに分けてあれば送ったデータが破損していたとしても、破損した部分だけ送りなおせば済むから手間が減るし、一つのファイルの転送で最初から最後まで回線を占有することも避けられるんだ。」


コムたろう「なるほど。ちなみにパケットの大きさってどれくらいなの?」


ドット先生「IPv6のパケットのヘッダサイズは40バイトで固定長だけどIPv4は固定じゃないんだ。といっても通常は20バイトで特殊な場合増やせるようにしてあるんだけどね。」

コムたろう「ということは『d』は間違ったことをいってる?」


ドット先生「ここにはパケットサイズ(ヘッダサイズではない)とあるから、IPv4でもv6でも可変なんだ。環境に合わせて最適な大きさにするのが通信速度を上げるコツだよ。」
「ちなみにパケットサイズの最大はヘッダを含めて1500バイトだけど、通常はもっと小さくて128バイト程度かな。」


ドット先生「それから、パケットの伝送経路は送り側や受け側で指定はできないので必ず最短になるとは限らないし、全部のパケットが同じ経路で届くわけでもないんだ。」

コムたろう「経路はルーター任せなんだっけ。」
「だとしたら『a』も間違いだね。」

ドット先生「それと順番通りで届かないから『c』も間違いだね。」


コムたろう「じゃあ、正解は『b』だね。当たり前すぎる・・・。」


ドット先生「今回はちょっと簡単だったけど、油断は禁物だよ。」
「一応、問題文をよく読んで、正しいものを選ぶか誤ったものを選ぶか、1つか2つか、そこを間違えないようにね。」


コムたろう「了解っす!」






【 第22回 第1部 第2問 解答&解説 】
[解答]b.
[解説]
a.誤
b.正 パケット通信はデータを分割して送信することで、ネットワークを占有しないようにするものである。送信パケットのサイズが小さい場合は分割されずに送信される。
c.誤
d.誤


第20回 第2部 第6問

2013-08-28 09:19:28 | 第2章

PCのメインメモリに関する記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。

a.メインメモリはCPUがプログラムを読み出す際に使用される。
b.メインメモリはROMで構成されている。
c.PCに搭載できるメモリモジュールの種類は、マザーボードのチップセットやメモリソケットの形状などによって決まる。
d.メインメモリが不足した際でも、OSはHDDなどを仮想メモリとして用いるため、システムの速度が低下することはない。

コムたろう「メインメモリとCPUって実際にどういうふうに動作してるのかな~?」


ドット先生「うむ。基本中の基本、心臓部とも言えるパーツだけど、暗記だけじゃよく分からないよねー。」

コムたろう「そうなんだ。だから時々よく分からなくなるんだ。」


ドット先生「じゃあ、身近なものに例えてイメージをつかんでおくと分かりやすいから、そんな感じで説明していこうかな。」

コムたろう「よろしくお願いしまーす。」


ドット先生「たとえば、自分が初めての仕事をする場合を想像してみよう。」


コムたろう「今までにやったことない仕事はイメージできないなぁ。」


ドット先生「仕事の内容じゃなくて、どうやって仕事をできるようにするか大まかな流れで良いんだ。」
「まず、マニュアルを引っ張り出す。マニュアルを読む。仕事を片付ける。マニュアルをしまう。こんな感じの流れじゃないかな?」


コムたろう「まぁ、だいたいはそんな感じだね。」


ドット先生「PCに何かの処理をさせるのは、この流れに似てるんだ。」


コムたろう「へぇ~。毎回マニュアルをみるの?」


ドット先生「PCは電源を切るとメインメモリの内容を忘れちゃうからね。毎回マニュアルを読んでから仕事するんだ。」

コムたろう「そのマニュアルは消えないの?」


ドット先生「消えると困るから電源を切っても内容が消えないHDDに保存しておくんだ。」
「で、このマニュアルにあたるのがプログラム(アプリケーション)って事になるんだ。」

コムたろう「プログラムは、PCがどうやって仕事をするか示したマニュアルみたいなものなの?」


ドット先生「そうだね。PCがなにを見てどうやって判断するか、次に何をするか、そういったことがずらずらと書かれているのがプログラムなんだ。」
「でね、PCに処理させたい仕事に応じてHDDからメインメモリへプログラムを読み込んで、さらにメインメモリへ読込んだプログラムをCPUが見ながら仕事をするんだ。」


コムたろう「CPUは直接HDDを見に行かないの?」


ドット先生「残念ながらHDDとCPUは直接やり取りできないんだ。」
「CPUが一度に扱えるデータの大きさとHDDの読込みスピードなど諸々の事情でCPUが直接HDDを見に行くのは効率が悪いからやってないんだよ。」
「そうだなー。イメージ的には、マニュアルが本棚にあって、コムたろうくんが初めての仕事をする時に1工程ごとにに本棚へマニュアルを見に行くような感じかな。」
「そこで、マニュアルを本棚から一旦自分の机の手に届きやすい場所に持ってくると効率アップするよね。それがメインメモリに読込むイメージね。」


コムたろう「なんとなくCPUとメインメモリの関係は分かったよ。」
「でも種類とか色々あって、そこが分かりにくいよね。」

ドット先生「うむ、あとは選択肢を見ながら解説していこうかな。」




コムたろう「あ、『a』は今の話だね。○だ。」


ドット先生「そうだね。よく理解しているね。」
「次は選択肢『b』だね。ROMってのは『Read Only Memory』の略で、読み出し専用のメモリーなんだ。」
「工場出荷時に内容が書き込まれて、ユーザーが書き換える事はできないのでリードオンリーと呼ばれてて、これはメインメモリには使われないよ。」


コムたろう「そっか~、『b』は×なんだね。」


ドット先生「次は『c』ね。」
「メモリモジュールって言葉が出てきたね。」
「実は昔のPCでは、メモリのチップが高価なので後で増設するなんて人も滅多に居なくて、基盤に直に半田付けされていたんだ。」


コムたろう「今は違うの?」


ドット先生「今はかなり安くなったのもあって、ユーザーがわりと自由にメモリを増設してるね。」
「でも半田付けするとなると大変だろ?」

コムたろう「そうだねー。半田ごてとかボク苦手だな。」


ドット先生「なので、小さな基盤にまとめちゃって、メインの基盤(マザーボード)にはそれを挿し込むためのソケットを用意してあるんだ。」

コムたろう「それなら簡単だ!」


ドット先生「で、その小さな基盤にまとめたのをメモリモジュールと呼んでいるんだ。」
「モジュールってのは、細かい部品を組み合わせて、ある機能を実現するひとまとまりの部品の事だよ。」


コムたろう「なるほど~!こうすると付け外しがしやすくなって便利なんだね!」


ドット先生「そういうこと。」
「そして、メモリモジュールは大きさや規格が色々あってマザーボードの種類とかソケットの形状とかに合わせて色々あるんだよ。」

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コムたろう「じゃあ、『c』は○だね!」


ドット先生「うむ。」
「最後の『d』だけど、仮想メモリもまずは説明しようか。」

コムたろう「メモリが足りなくなった時に使うんだっけ?」


ドット先生「そうだね。メモリの容量が限られているので、メモリ上限以上に使いたい場合は、今現在使っていない領域をHDDに退避させて場所を空けるんだ。」

コムたろう「思い出してきたよ~。」
「HDDとメインメモリとで必要に応じて入れ替えながら使うから、入れ替えの分時間がかかって処理速度が遅くなるんだったよね!」


ドット先生「お、よく思い出したね~。」
「つまり選択肢『d』に書いてある、『システムの速度が低下することはない』というのは?」

コムたろう「×で~す。」


ドット先生「はい正解~。」






【 第20回 第2部 第6問 解答&解説 】
[解答]a.c.
[解説]
a.正しい。メインメモリはCPUがプログラムを読み出す際に使用される。
b.誤り。メインメモリはROMではなく、RAMで構成されている。
c.正しい。PCに搭載できるメモリモジュールの種類は、マザーボードのチップセットやメモリソケットの形状などによって決まる。
d.誤り。仮想メモリはHDDを利用するため、速度が遅くなる。


第22回 第2部 第52問

2013-08-27 10:12:49 | 第4章

パケットフィルタリング型ファイアウォールの動作について述べた文として、適切なものを1つ選びなさい。

a. IPパケットに含まれる情報をもとに、内部ネットワークと外部ネットワーク間の通過の可否を判別する。
b. 外部ネットワークから内部ネットワークヘの不正アクセスの兆候を検知し、自動的に対策を施したり管理者に通知する。
c. 外部ネットワークにも内部ネットワークにも属さないセグメントを作る。
d. プロキシサーバを利用して、内部ネットワークと外部ネットワークを分断する。

コムたろう「ドット先生~、ファイアウォールについて教えてくださ~い。」


ドット先生「ファイアウォールは大きく分けて、パケットフィルタリング型とアプリケーションレベルゲートウェィ型があるんだ。」

コムたろう「う~ん、そもそもファイアウォールって何をするものなの?」


ドット先生「むう、そこからか・・・。ファイアウォールつまり防火壁。火の延焼を防ぐ、敵の侵入を防ぐ防壁だね。」

コムたろう「なんかカッコイイね!」


ドット先生「インターネットを使うときに必要な情報が入ってくるのは問題ないんだけど、ウィルスが入ってくるのは困るよね。」

コムたろう「そりゃそうだよね。」


ドット先生「そういう外部からの不要な情報をカットするハードやソフトをファイアウォールというんだ。」


コムたろう「大事な役目だね。」


ドット先生「うん、でもかなりむづかしいから、ざっくり理解してね。」


コムたろう「がんばりま~す。」


ドット先生「以前やったOSI参照モデルは覚えているかな?あれは7層まであったよね。」


コムたろう「うん、あったあった。」


ドット先生「あれのネットワーク層(レイヤ3)やトランスポート層(レイヤ4)で動作するのがパケットフィルタリング型ファイアウォールなんだ。」
「IPパケットのヘッダ部分を見て、通していいか否かをチェックするんだ。」


コムたろう「はあ・・・。」


ドット先生「ルータのNAPT機能って覚えてる?」


コムたろう「えっと、IPアドレスを変換する機能だよね?」


ドット先生「それはNAT。それ+ポートも変更する機能のことをNAPTというよ。PはポートのPだね」


コムたろう「あ~、そっかそっか、そのNAPTが関係あるの?」


ドット先生「NAPTがあるとインターネット側からはルータは見えるけど直接パソコンはみえないだろう?」


コムたろう「うん、そうだね~。」
「外から見えるのはルーターのWAN側アドレスで、パソコンは見えないんだよね!」


ドット先生「だからこれも一種のファイアウォールなんだ。」


コムたろう「なるほど!」


ドット先生「パケット型ファイアウォールはNAPTとセットで使うんだ、ヘッダ情報の宛先と送信元のアドレス・ポートをチェックして通してよいパケットか否かを判断するんだ。」

コムたろう「へぇ~、賢いんだねぇ。」






ドット先生「次は、アプリケーションレベルゲートウェイ型ファイアウォールの説明だよ。」
「これはアプリケーション層(レイヤ1)で動作し、プロキシサーバーというものを経由して外部と接続するんだ」


コムたろう「プロキシサーバーって使ったことないなぁ。」


ドット先生「そうだね、主に企業が外部のネットワークと繋ぐために使うものだから普通の家庭には滅多に置いてないね。」

コムたろう「じゃあ、家じゃ使わないんだ?」


ドット先生「そうだね、絶対使わないわけではないけど、一般的ではないね。」
「特長としては、①プロキシサーバーを利用する。②ブラウザやファイル転送ソフトなど、ソフトごとにプロキシサーバーを用意する。③パケットのヘッダだけじゃなくて中身もチェックするといったところかな。」

コムたろう「中身を全部チェックするの!?」


ドット先生「そう、だからパケットフィルタ型より厳しいチェックになるんだ。」


コムたろう「うーん。難しいね~。」


ドット先生「どうしてコムたろうくんのファイアウォールは知識を通してくれないんだろうね・・・。」


コムたろう「きっとチェックが厳しいんだよ!」


ドット先生「なんでドヤ顔なの。」







【 第22回 第2部 第52問 解答&解説 】
[解答] a. 
[解説] 
a. パケットフィルタリング型ファイアウォールは、IPパケットに含まれる情報をもとに、内部ネットワークと外部ネットワーク間の通過の可否を判断します(正解)。
b. パケットフィルタリング型ファイアウォールは外部ネットワークから内部ネットワークへの不正アクセスの兆候は検知できません。
c. DMZの説明です。
d. プロキシサーバを経由させるファイアウォールは、アプリケーションレベルゲートウェィ型ファイアウォールです。なお、プロキシサーバを利用しても、内部ネットワークと外部ネットワークの分断はできません。


第21回 第2部 第48問

2013-08-26 09:56:46 | 第4章

PCを買い取ってもらう際、情報漏洩を防ぐために施す対策として、もっとも適切なものを1つ選びなさい。

a. 個人情報などが入ったファイルを、ごみ箱フォルダに入れる。
b. OSを再インストールする。
c. 不正プログラム対策ソフトを新規インストールする。
d. HDDデータ消去専用のソフトを使い、HDD全体にランダムなデータを書き込む。
e. HDDにデフラグ(ディスク最適化)を実行しておく。



コムたろう「選択肢が5つある問題は難しいなぁ・・・。」


ドット先生「ははは。落ち着いて一つずつ考えていこうね!」


コムたろう「うん。まず『a』はまずいよね!?ゴミ箱にいれてもゴミ箱を覗けばまだファイルが見れる状態だもんね?」

ドット先生「そうだね。ゴミ箱を空にして初めてデータが消去されるから『a』は不適切だね。」
「じゃあ『b』はどうかな?」

コムたろう「OSを再インストールかぁ。OSだけ入れ替えても個人情報のファイルは残ってしまうような気がするなぁ。」

ドット先生「そうだね。OSと個人情報等が保管されている領域は別物なんだよ。」


コムたろう「次の『c』も不正プログラム対策ソフトのインストールをしても、PC内のデータは残ってしまうから不適切だよね?」

ドット先生「その通り!」


コムたろう「次は『d』かぁ。」
「データ消去専用ソフトを使うからこれは正解だと思うけどHDD全体にランダムなデータを書き込むってどういうことだろう?」

ドット先生「これはねHDDのデータの消去をするときにデータ消去専用ソフトが新たにデータを上書きしてしまうんだよ。」

コムたろう「どういうデータを上書きするの?」


ドット先生「ソフトにもよるけど数字の0とか1をランダムに上書きするんだよ。上書きしてしまえば復元はできないからね。」

コムたろう「どうして上書きする必要があるの?」


ドット先生「まず一つめの理由は、HDDのデータはゴミ箱を空にして削除しても、実は残ってるということ。」
「データの保管場所とかを記録した管理領域に削除した事が記録されるだけで、イメージ的にはねぇ・・・本の目次からは消えたけど実際の中身のページは残っているような状態になるんだ。」


コムたろう「え?じゃあ見ようと思えば見えちゃうの?」


ドット先生「それを見えるように復活させるのが、データ修復ソフトだね。」


コムたろう「へぇ~、なるほど~。」


ドット先生「そこで、復活できないようにランダムなデータで上書きするんだ!」


コムたろう「そういう事か~!」


ドット先生「だけどまだ安心しちゃいけないぞっ!2つ目の理由が残ってる。」
「実は残留磁気ってものがあってね。1~2回上書きした程度ではまだ微かに残った磁気の痕跡を読み取れちゃうんだよ。」


コムたろう「ええ~!?」


ドット先生「だから消去専用ソフトでは何回もランダムなデータで上書きすることで、残留磁気さえも読めないようにしちゃうんだ。」
「イメージ的には次の写真のような感じかな。」

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コムたろう「あ~、こんな事務用品見たことあるよ!」
「単色で塗りつぶすよりも、こっちの方が読み取りにくいんだよね!」

ドット先生「そういう事」


コムたろう「という事で、この選択肢『d』が正解なんだね!」


ドット先生「正解が分かったところで・・・最後の選択肢『e』のデフラグって、コムたろうくんは聞いたことあるかな?」

コムたろう「聞いたことあるけどよく分からないや~。」


ドット先生「たとえばHDD上にAAというデータがあったとして、新たにBBBというデータとCCCCというデータを追加したとしよう。」
「そうするとHDDのデータに保管されている順番はAABBBCCCCになるよね?」


コムたろう「うん。」


ドット先生「この内BBBのデータを削除したらどういう並びになるかな?」


コムたろう「えーっとAACCCCになるのかな?」


ドット先生「それがちがうんだよ~!BBBのスペースは空いたままだからAA CCCCが正解なんだ。」


コムたろう「そうなの!?」


ドット先生「そして新たにDDDDDというデータを追加したらどうなると思う?」


コムたろう「うーん。AAの後のスペースには入らないからAA CCCCDDDDDかな?」


ドット先生「ところがどっこい、AADDDCCCCDDになるんだよ。」
「まぁ、毎回必ずそうなるわけでもないけどね。」
「こういったデータがバラバラに保管されるのを断片化っていうんだ。英語ではフラグメンテーションだよ、ちなみにフラグメント(複数形でフラグメンツ)が破片とかそんな意味ね。」
「そして、このDDDDDのデータを読み込むときDが離れて保管されているから読み込みに若干時間がかかるんだ。」


コムたろう「へ~そうなんだ!?」


ドット先生「だからこの離れたD達をひとまとめにしたいよね?」


コムたろう「AADDDDDCCCにするってこと?」


ドット先生「そうだよ!こうすることによってDのデータを素早く読み込むことができるようになるんだ。」
「こういう断片化されたデータをまとめることをデフラグというんだ!」
「デフラグは、デ+フラグでここでのフラグはフラグメンテーションの略で、デってのは単語の頭に付いて否定の意味にする言葉だよ。」


コムたろう「デフラグって聞いたことはあったけど、そんな意味があったんだね~。なにかの旗かと思ってたけど違うんだ~。」
「またひとつ賢くなったよ!」


ドット先生「というわけで、デフラグをしてもHDDの中のデータの並びがきれいになるだけで、情報漏洩の防止にはなんら効果がないね。」

コムたろう「なるほど!よくわかりましたぁ。」







【 第21回 第2部 第48問 解答&解説 】
[解答]d.
[解説]
a. 不適切。ゴミ箱フォルダに入れただけでは読み取りが可能である。
b. 不適切。OSの再インストールだけでは、別領域に保存されたデータは残ったままである。
c. 不適切。不正プログラム対策ソフトをインストールしても、HDD内に保存されたデータは読み取り可能である。
d. 適切。HDDデータ消去専用のソフトを使うことで、他の人に読み取られる心配がなくなる。
e. 不適切。ディスクの最適化をしたとしてもデータが残っているので読み取り可能である。