下り最大12Mbps、上り最大1Mbps、回線の実効速度が25%のADSL 接続を利用して、Web サイトから50MB のファイルをダウンロードするときにかかるおおよその時間を1 つ選びなさい。
a. 4 秒 b. 17 秒 c. 35 秒 d. 140 秒 e. 419 秒 f. 1676 秒
「これは難しい計算問題ですね?」
「解説要望の多い問題なんだ。ここで覚えてこの手の問題に慣れてくれればいいなぁ。」
「がんばるよ!まずは下りと上りの回線速度なんだけど、下りはファイルやデータをダウンロードする時、上りはその反対で送信する時でいい?」
「そうだね。この問題ではファイルをダウンロードする時、つまりは下りの12Mbpsという速度を使用するんだね。」
「ところで12Mbpsの意味は?」
「これは1秒間に12Mbitのデータをダウンロードできる回線速度だということだよ。」
「そういうことかぁ~。でも問題でダウンロードしたいファイルのサイズは50MBなんだけど、なんだかファイルの容量と回線の速度で単位が違うなぁ~。」
「いいところに気がついたね!そこが重要なんだ。」
「ファイルサイズの B(バイト)とbit (ビット) を揃えれば計算しやすいね。 」
「そういうことだ。では 1B=?bit わかるかい?」
「8bit!!!」
「正解だ。ということは 50MB=400Mbit ここまではわかるかい?」
「うん。1B = 8bit ということは 1MB = 8Mbit だから 50MB = 400Mbit ということだよね?」
「そのとおり。ではこの400Mbitのファイルを12Mbpsという回線速度を使ってダウンロードすると何秒かかるのかな?」
「これは割り算で 400÷12 で33.333333・・・・・。」
「そのとおりだ。約33秒かかるということだね。」
「ということは答えは・・・・・・・。」
「ちょーっと待って!!」
「??」
「よく問題を見て!もうひとつ落とし穴があるんだよ。今回は最大速度の25%つまりは4分の1の速度しか使えないということなんだ。」
「くそ~~。ひっかかった。」
「回線速度が遅くなるということはいつもよりダウンロードする時間がかかるということだね?」
「うん、わかるよ。ということは速度が4分の1ということは時間は4倍かかるということ?」
「そうだ。下り最大12Mbpsであれば約33秒で400Mのファイルをダウンロードしていたが、速度が4分の1つまり3Mbpsだとすると?」
「最大の時より4倍の時間がかかるということだから 33×4 =132秒!!! 」
「よって答えは d.140 となる。」
「うおお~。」
【 第20回 第2部 第2問 解答&解説 】
[解答]d.
[解説]
ファイルサイズと回線速度とダウンロード時間は、スーパーで売っている牛肉の重さとグラム単価と価格の関係に似ている。
500gの牛肉の単価が198円/100gだった場合価格は990円である。
または、\3800/1kgの肉を1500円分購入するとおよそ395gとなる。
何と何を掛け算して、何で割り算するのかは、財布と相談しながらお肉を購入する場面をイメージすると良いだろう。
ファイルサイズと回線速度の場合に注意が必要なのは、1B(バイト)=8bit(ビット)という事である。
これもgやccとkgやLを比べる時にどちらかに揃えるのと同じ感覚でよい。
もう一つ注意したのはネットの回線は利用状況によってスピードが出たり出なかったりするので、実際にどれだけの速度なのか=実効速度というものを気にする事である。
これは単純に最大速度の何%かで表されるので、最大速度に%をかければ良い。
本設問において、実効速度が25%であることから、下り12Mbps×25%=3Mbps となる。
1B=8bit であるので、50MB=400Mbit
400Mbit÷3Mbps=133.3 秒 したがって回答はd.となる。