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いつも心が震え感動を呼び起こす『坂の上の雲』

2016-11-05 05:45:09 | 読書
小さい時から読書は苦手である。というか、時間を要することに関しては、苦手であることの1例である。だから、小説は読めない。その結果、現代国語という学科は、まるっきし出来が悪かった。日本語を喋るのも下手で、これの影響が英語にまで達しようとは、一生の不覚である。それでも、企業で少し鍛えられたのか、ビジネス書は否応なく読み漁った。昨日は、通院している耳鼻咽喉科の診察待ち時間に、久しぶりに手持ちの本を広げた。『坂の上の雲』である。定年後、初めてといってよい小説を読み、司馬遼太郎の世界に魅了されていった本である。闘病生活をおくる正岡子規や律や虚子、そして、真之が登場する。病に侵されながらも毎日世の拷問以上の痛みを言葉で表現するその場面が切々と浮かぶ。そして、いよいよ亡くなる時を表現する司馬の絶妙なる言葉の展開、何回呼んでも心が震え、感動を覚える。今まさに、自分がやりたいことは、これだ!っと。そんな時に、看護婦さんから、名前を呼ばれた。


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