バラにアブラムシがついた。
手でつぶすと、指が緑になる。
バラゾウムシも悪さをしている。
バラゾウムシは、見つけ次第、手のひらで受けて粉々につぶす。
で、今日は珍しいシャクトリムシがいた。
長さは3cm弱、背中は茶色の濃淡で、両脇はきれいな黄色をしている。
頭と尻のあたりしか足がないから、シャクトリムシ独特の歩き方で移動する。
正面から見ると、なかなか可愛い顔をしている。
実は、いもむし図鑑を手に入れたもんだから、喜んで直ぐに調べた。
すると、
それが載っていたんで、嬉しくなってしまった。
いろいろな葉を食すようだが、バラの害虫だとは書かれていない。
それでも、バラの葉に取り付いていた。
「多食性」というから、何でも食べるんだろう。
そういえば、このあいだ落ち葉や草を積んだ山を移動したとき、ヒキガエルがいた。
目が合ったので、「おっと、ごめんよ」と謝った。
妙に人間臭い目だったような。
平安の昔、陰陽師の阿部清明が封印を解いたヒキも、こんな目をしていたんだろうか。
魑魅魍魎が闊歩していた時代、夜が長くて真の闇に包まれていた時代。
ヒトもオニもムシも、皆一緒に暮らしていたんだろうなあ。
古典で、ヘビは「長虫(ながむし)」で、カエルは「土虫(つちむし)」とか、何かで読んだような気がする。
カエル1匹で、平安時代にトリップしてしまった。